※2026年4月29日更新

JC-STAR対応製品にしないと補助金が取れないって聞いたけど、JC-STARってそもそも何なの?
こんなお悩みにお答えします。
JC-STARとは、今後の太陽光発電・蓄電池まわりの補助金申請や、電力網への接続可否に直接かかわってくる、見逃せない新しいセキュリティ認証制度です。
「今は関係ないかな」と後回しにしていると、数年後に後悔する可能性があります。
✅本記事の内容
・JC-STARとは?3分で理解する基本知識
・補助金と系統連系-JC-STARが「必須要件」になりつつある理由
・JC-STAR対応製品の選び方-パワコン・蓄電池の具体的チェックポイント
・2026年最新版:使える補助金の全体像と申請スケジュール
・よくある疑問に専門家がお答え-JC-STAR・補助金のQ&A
✅本記事の信頼性

✔太陽光発電メーカーに10年以上勤務(現役)
✔家庭用太陽光発電を月販200棟(3年以上継続中)
✔某大手ビルダーの営業担当(複数ビルダー担当)
この記事では、家庭用太陽光発電の専門家として10年以上、累計数千件の導入相談に携わってきた私が、JC-STARの基礎知識から補助金との関係、機器の選び方まで、実際の事例を交えながら分かりやすく解説します。
導入を検討している皆さんの疑問をすっきり解消することが目標です。
JC-STARとは?3分で理解する基本知識

まずは「JC-STARって結局なに?」というところから、ひとつひとつ丁寧に解説していきます。
JC-STARの正式名称・運営機関・★レベルの仕組み
JC-STARとは「Japan Cyber-Security Technical Assessment Requirements」の頭文字を取った略称で、日本語では「セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度」と呼ばれています。
この制度を運用しているのは、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)。国が信頼を置くサイバーセキュリティの専門機関です。

IoT製品が一定のセキュリティ基準を満たしているかどうかを第三者機関が評価し、合格した製品に★マークのラベルを付与する仕組みといえます。
★マークは1〜4段階に分かれており、数が多いほどセキュリティレベルが高いことを示します。

2025年3月からまず★1(最も基本的なレベル)の申請受付がスタートし、★2〜★4については2026年度以降に順次開始予定です。
また、国際規格であるETSI EN 303 645やNISTIR 8425とも整合しており、グローバルスタンダードに沿った制度設計となっています。
参考:IPA公式サイト
なぜ太陽光・蓄電池にセキュリティ認証が必要なのか
「太陽光パネルにサイバー攻撃?そんなSFみたいな話……」と思った皆さん、実はこれ、決してSFの話ではありません。

パワーコンディショナー(PCS)や蓄電池は、現在ほぼすべての製品がインターネットに接続されたIoT機器です。
遠隔からの出力制御や発電量のモニタリングを行うために、常時ネットワークにつながっています。
この「つながり」が、サイバー攻撃者にとっての入口になりうるのです。

サイバー攻撃の事例はあるの?
実際、近年では産業用太陽光発電設備を狙った不正アクセスの事例が国内外で報告されており、機器を乗っ取られることで大規模な停電や情報漏えいが引き起こされるリスクが現実のものとなっています。
技術的な観点から考えると、家庭用であっても電力網とつながっている以上、そのリスクは無縁ではないといえます。
国もこうした状況を深刻に受け止め、インフラとしての電力システムを守るためにセキュリティ基準の整備を急ピッチで進めています。
その中核となるのが、まさにこのJC-STAR制度なのです。
ラベルの見た目・製品への表示方法
JC-STARのラベルは★(星形)のマークで表示され、取得した製品のカタログや本体、パッケージなどに印刷されます。
消費者や購入者が「この製品はセキュリティ対策がしっかりしている」と一目で判断できる、シンプルで直感的な仕組みです。

2026年4月ではどこのメーカーも★マークをつけたカタログはありませんが、今後は主流になると予想されております。
業者から見積もりを受け取ったとき、カタログの表紙や仕様欄に★マークが表示されているかどうかを確認するだけで、JC-STAR対応製品かどうかが分かる設計になっています。
導入前に必ずチェックするようにしましょう。
【専門家解説】補助金と系統連系—JC-STARが「必須要件」になりつつある理由

ここからがこの記事の核心です。
「JC-STARって知識として知っておけばいいもの?」と思っている皆さんに、専門家としてはっきりお伝えしたいことがあります。
JC-STAR認証は、今後の補助金申請や電力網への接続において、事実上「持っていないと困る」要件になりつつあります。具体的なデータをもとに検討すると、その理由が明確に見えてきます。
2026年DR家庭用蓄電池補助金—JC-STARが事実上の申請条件に
まず皆さんに知っておいてほしいのが、2026年の国の蓄電池補助金(正式名称:再生可能エネルギー導入拡大・分散型エネルギーリソース導入支援等事業費補助金、通称「DR補助金」)の動向です。

2026年度のDR補助金では、業務産業用区分においてJC-STAR★1以上の製品選定がセキュリティ要件として明確に追加されました。
家庭用DR補助金においても同方向の動きが進行中であり、今後さらに強化されると考えられます。
さらに、国土交通省が推進する「みらいエコ住宅2026事業」では、IP通信を用いるHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)や太陽光発電設備等において、JC-STAR★1以上の適合ラベルを取得した製品の使用を「推奨」と明記しています。
そして重要なのは「一定期間をおいて必須要件とする」という方針が公式文書に記されている点です。
| 最大60万円 家庭用DR補助金の上限 | 54億円 2026年度の予算規模 | 約2ヶ月 2025年の受付終了期間 |
2025年度のDR補助金は、受付開始から約2ヶ月という驚異的なスピードで予算上限に達して終了しました。
2026年度は予算がさらに66.8億円から54億円へ縮小しております。
補助金を確実に活用するためには、早めに準備を整えておくことが何より重要といえます。
2027年4月グリッドコード改定—JC-STAR★1が系統連系の必須条件へ
補助金だけではありません。2027年4月には「グリッドコード(系統連系技術要件)」と呼ばれる、電力網への接続ルールの大幅改定が予定されています。
この改定によって、JC-STAR★1を取得した機器であることが電力網への新規接続(系統連系)の必須条件となる方針が、業界内で強く示されています。

つまり、JC-STAR非対応製品を設置した場合、将来パワーコンディショナーの更新時に「この機器では接続できません」となる可能性があるのです。
今は「推奨」という扱いでも、数年後には「義務」になる—このスケジュール感をしっかり意識しておくことが大切です。
「JC-STAR非対応製品を選ぶリスク」を専門家が整理
ここで、JC-STAR非対応製品を選んだ場合のリスクを専門家として整理しておきます。
✅JC-STAR非対応品を選ぶリスク
リスク①:補助金が受けられない可能性がある
リスク②:将来の系統連系(電力網への接続)更新時に機器の交換を迫られる可能性がある
リスク③:サイバー攻撃への無防備状態が続く
「安かったから」という理由でJC-STAR非対応製品を選んだ場合、DR補助金の逸失分(最大60万円)に加え、将来の機器入れ替えコストが発生する可能性があります。
長期的に見ると、むしろ対応製品を選んだほうがトータルコストは低くなるケースが多いと考えられます。
JC-STAR対応製品の選び方—パワコン・蓄電池の具体的チェックポイント

「では、どうやってJC-STAR対応製品を選べばいいの?」という疑問にお答えします。実際の事例を交えて説明します。
JC-STARラベル取得済みメーカーの確認方法
最も確実な確認方法は、IPA公式サイトに掲載されている「ラベル取得製品一覧」を参照することです。
ここには認証を受けた製品が随時更新されながら掲載されています。

現時点では、ニチコン、オムロン、京セラ蓄電池は既に取得済のメーカーとして挙げられます。
また、エクソルは2026年秋にJC-STAR対応のハイブリッドパワーコンディショナーを発売予定と発表しており、対応製品の選択肢は今後急速に広がる見込みです。
業者から見積もりを受け取る際には、以下の質問を必ず確認するようにしましょう。
| ✓「このパワーコンディショナーはJC-STAR★1以上を取得していますか?」 |
| ✓「この蓄電池はJC-STAR★1以上を取得していますか?」 |
| ✓「IPAの取得製品一覧に掲載されている製品ですか?」 |
補助金申請を確実にするための機器選定フロー
補助金を確実に活用するためには、「補助金ありきで逆算して機器を選ぶ」という順序が重要です。
以下のステップで進めることをおすすめします。
✅補助金活用に向けてのSTEP
Step 1:申請したい補助金の種類を確認する(DR補助金 or 自治体補助金)
Step 2:各補助金の機器要件を確認する(SII登録製品 + JC-STAR要件)
Step 3:要件を満たすJC-STAR対応パワコン・蓄電池を選択する
Step 4:見積もりを取得し、申請準備を進める

このフローを「機器を先に決めてから補助金を探す」という逆の順番でやってしまうと、選んだ製品が補助金の対象外だったというケースが起こりがちです。
順番を間違えないよう注意しましょう。
国産メーカー vs 海外メーカー—JC-STAR取得の現状と見通し
JC-STAR対応製品を選ぶ上で、メーカーの国内外の違いも重要な視点といえます。

国内と国外のメーカーで取得の差は出てたりするの?
パナソニック・シャープ・京セラなどの国内主要メーカーは、国内規制への対応スピードが速く、アフターサービスや保証体制も充実している傾向があります。

一方、海外製品(特に中国製)については、JC-STARへの対応状況に製品間でばらつきがある状況です。
長期的な安心感・将来の規制対応・アフターサービスを総合的に考えると、住宅用太陽光発電では「国内主要メーカーの製品から選ぶ」ことがリスク低減につながると考えられます。
コスト面だけでなく、10〜20年という長期使用を見越した判断が求められます。
2026年最新版:使える補助金の全体像と申請スケジュール

JC-STAR対応製品を選んだ上で、補助金を最大限に活用するためのポイントを整理します。
国のDR家庭用蓄電池補助金(令和7年度補正)の概要
2026年の家庭用蓄電池に使える国の補助金として最大規模なのが、環境共創イニシアチブ(SII)が実施する「DR家庭用蓄電池事業」です。

蓄電池を買う人は誰しもが使う補助金で、補助上限は最大60万円で一番人気の補助金になっています。
前述のとおり、2025年度は約2ヶ月で受付が終了しました。
受付開始後は迅速に行動することが、補助金を確実に受け取るための鍵といえます。
自治体補助金との併用で最大化する方法
国の補助金だけでなく、都道府県・市区町村の補助金と組み合わせることで、受取額をさらに増やせる可能性があります。
例えば東京都では、蓄電池に対して10万円/kWh・上限120万円の補助金が用意されており、国のDR補助金との併用が可能です。
都内在住の方は、国+東京都で最大190万円相当の補助を受けられる計算になります。

東京都の補助金は異常に高い補助が出ますので、東京都に住んでいる方はかなりラッキーです。
東京都の補助金について詳しく知りたい方は、「2026年度最新 東京都の太陽光発電と蓄電池とV2H補助金がお得すぎる」の記事を覗いてみてください。
その他、埼玉県・岩手県・千葉県など各都道府県でも独自の補助制度が設けられており、自治体によって金額や条件が異なります。
「どの補助金を組み合わせるのが最もお得か」は住んでいる地域によって違うため、各都道府県の補助金は下記サイトで確認してみてください。
みらいエコ住宅2026事業でのJC-STAR扱いと注意点
新築・リフォームを検討中の皆さんには、国土交通省が推進する「みらいエコ住宅2026事業」も見逃せない補助金の一つです。
この事業では、IP通信を使うHEMSや太陽光発電設備等においてJC-STAR★1以上の製品使用を「推奨」とし、今後一定期間をおいて「必須要件」とする方針が公式文書に記されています。
なお、申請はハウスメーカーや工務店など登録された事業者を通じて行う必要があります。
事業者が未登録の場合は申請できないため、検討段階で確認しておきましょう。

また重要な注意点として、DR補助金と同一の設備に対して二重に補助金を受け取ることは原則不可です。
どの補助金をどの設備に適用するか、申請前に必ず整理しておくことが大切です。
よくある疑問に専門家がお答え—JC-STAR・補助金のQ&A

導入検討中の皆さんから実際によくいただく質問をまとめました。
Q1:既存のパワコン・蓄電池はJC-STAR対応していないと交換が必要?
現在すでに設置済みの機器については、遡ってJC-STAR対応を求めるものではありません。
みらいエコ住宅2026の公式文書にも「既に竣工している、又は請負・売買契約が締結されている場合について、遡ってJC-STARを取得した製品の使用を推奨するものではない」と明記されています。
ただし、将来パワーコンディショナーや蓄電池を更新する際には、その時点で対応製品を選ぶことを強く推奨します。
Q2:JC-STAR非対応でも補助金はもらえる?
補助金の種類によって異なります。
2026年度DR補助金(業務産業用区分)ではJC-STAR★1以上が要件として明記されています。
家庭用でも今後強化の方向性が濃厚です。
「今は大丈夫でも来年から対象外になる可能性がある」という認識が安全です。
申請時点の最新の公募要領を必ず確認するようにしましょう。
Q3:JC-STAR対応製品は高い?コストへの影響は?
現時点では、JC-STAR対応製品と非対応製品の価格差はありません。
対応製品が市場の標準となれば、将来的に価格差はさらに縮小していくと考えられます。
むしろ「JC-STAR対応+補助金活用」のセットで考えると、実質的な自己負担を大幅に下げられる可能性があります。
例えば10kWhの蓄電池を導入する場合、DR補助金で最大60万円、東京都補助金で最大100万円の補助を受けることが可能です。
長期的なコストを考えれば、対応製品を選ぶほうが合理的といえます。
まとめーJC-STAR規制による太陽光発電と蓄電池

ここまで読んでいただいた皆さんには、JC-STARが単なる「セキュリティの話」ではなく、補助金の受給条件・将来の系統連系要件・機器選びのすべてに関わる重要なキーワードであることが伝わったかと思います。
改めて、この記事のポイントを整理します。
- JC-STARはIPA運用のIoT製品セキュリティ評価制度。★1〜★4のレベルがある
- 2026年度DR補助金(業務用)ではすでにJC-STAR★1以上が要件として追加済み
- 2027年4月のグリッドコード改定でJC-STAR★1が系統連系の必須条件になる見通し
- 補助金は毎年予算が限られており、早期行動が受給の鍵
- 機器選びは「補助金ありきで逆算する」順序が重要
補助金は予算が限られており、毎年早期に受付が終了する傾向があります。
「準備してから考えよう」と後回しにしていると、受付が締め切られてしまうケースも少なくありません。
まずは無料見積もりや専門家への相談から、導入計画を具体的に進めてみてください。
JC-STAR対応製品と補助金を組み合わせれば、実質的な負担を大幅に抑えながら、安心・安全なシステムを手に入れることができます。


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