※2025年11月29日更新

2027年からGX ZEHという新しい制度ができると聞いたけど、具体的に今のZEHと比べて何が違うの?
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・GX ZEHとは何か?
・GX ZEHと従来のZEHとの違い
・2027年から施行されるZEHの4つの基準
・GX ZEHの4つのメリット
・GX ZEHの2つのデメリット
✅本記事の信頼性

✔太陽光発電メーカーに10年以上勤務(現役)
✔家庭用太陽光発電を月販200棟(3年以上継続中)
✔某大手ビルダーの営業担当(複数ビルダー担当)
これから新築の家を建てられる方は、GX ZEHを理解することで生涯にわたって快適な家に暮らせるかどうかが変わってきます。
この記事を見てもらえれば、2027年から始まるGX ZEHのメリットデメリットが理解できて、家選びに新しい選択肢をもたらしてくれます。
GX ZEHとは何か?

GX ZEHとは、政府が掲げる「グリーントランスフォーメーション(GX)」の方針に沿って設計された、次世代型のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)です。

GXってどういう意味なの?

GXとは、化石燃料中心の社会から再生可能エネルギーを基盤とする経済構造へ転換する取り組みを指します。
つまりGX ZEHは、環境と家計の両立を目指す住宅ということです。
太陽光発電や蓄電池を備え、家庭で使うエネルギーを自ら生み出す「自給型の暮らし」を実現します。
特に2027年以降は、すべての新築住宅がGX ZEH水準を求められる方向に進んでおり、従来のZEHを超える性能・省エネ性・快適性が必須条件になります。
これからの家づくりでは、「GX ZEH対応」が標準となる時代がすぐそこまで来ています。
そもそもGXとは?
GX(グリーントランスフォーメーション)とは、エネルギーの使い方や社会の仕組みそのものを“脱炭素型”へ転換する取り組みのことです。
日本政府は「2050年カーボンニュートラル実現」を掲げており、その中核に位置づけられているのがGX志向型住宅=GX ZEHです。
ZEHが「省エネと創エネでエネルギー収支をゼロにする」住宅だとすれば、GX ZEHはそれをさらに発展させ、地域社会全体でエネルギーを循環させる住まいといえます。

これまでのZEHは「家庭単位のエコ」でしたが、GXでは「街単位のエコ」へという発展型です。
つまりGX ZEHは、“環境負荷を減らしながら豊かに暮らす”ための新基準住宅として誕生しました。
背景にはエネルギー価格の高騰や異常気象の増加があり、GXは未来の暮らしを守る国家的プロジェクトなのです。
2027年4月から何が変わるのか
2027年4月から、ZEH基準はGX志向型住宅として大幅に見直されます。
主な変更点は、下記4点です。
✅2027年4月からのZEH基準
・断熱性能の強化
・省エネ率の引き上げ
・スマート設備の義務化
・創エネ性能の拡大
住宅のエネルギー効率は従来よりも約35%改善され、より快適で環境に優しい住宅性能が求められます。
また、既存のZEH住宅にも一部改修支援が検討されており、リフォーム市場にも影響が広がる見込みです。
政府はこの新基準を通じて、GX住宅の普及を全国的に推進しており、同時に最大160万円の補助金制度も開始しております。
家づくりを検討している方にとって、今こそ新基準を理解しておくことが将来の住まい選びに大きな差が出てきます。
GX ZEHと従来のZEHとの違い

従来のZEHは「家庭で使うエネルギーをゼロに近づける家」でしたが、GX ZEHはさらにその先を行く新基準です。
簡単にいえば、GX ZEHは“使うエネルギーを減らす家”から“エネルギーを創り、循環させる家”へと進化した形になります。
✅GX ZEHの基準
・断熱等級は、5⇒6へ引き上げ
・省エネ性能は、エネルギー消費量35%削減へ引き上げ
・スマート設備(HEMSと蓄電池もしくはV2H)の義務化
・創エネ性能の拡大で、新ZEH+は115%削減でエネルギー創出の家
断熱性能や省エネ性能だけでなく、太陽光発電・蓄電池・HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)を組み合わせ、エネルギーの自給自足とスマート化を実現します。
また、政府のGX方針により、ZEHよりもさらに厳格な性能基準が設定され、今後は新築住宅の標準仕様となる見込みです。
GX ZEHの導入は、単なるエコ住宅の枠を超え、「次世代の暮らし方」そのものを象徴する選択といえるでしょう。
断熱等級:5→6へ引き上げ
2027年から、GX ZEHでは断熱等級が「5」から「6」へと引き上げられます。
断熱等級とは、家の中と外の温度差をどれだけ小さく保てるかを示す指標で、数字が大きいほど性能が高いことを意味します。

例えば、等級5の住宅では冬の暖房効率がまだ不十分でしたが、等級6では外壁や屋根の断熱材の厚み、窓の性能が格段にアップします。

電気代が少しは抑えられるようになるということね。

はい、冷暖房のエネルギー消費(電気代)を抑えつつ、一年中快適な室内環境を維持できます。
結果として、GX ZEHでは「夏も冬もエアコンに頼りすぎない暮らし」が現実的になるということです。
この断熱強化は、エネルギーコスト削減だけでなく、家族の健康を守る上でも大きな意味を持っています。
省エネ性能:エネルギー消費量35%削減へ引き上げ
GX ZEHのもう一つの大きなポイントが、省エネ基準の大幅な強化です。
従来のZEHでは「再エネを除いた一次エネルギー消費量の20~25%削減」が目標でしたが、GX ZEHでは一律35%以上の削減が求められます。


消費電力が低い家電を揃えれば良いということ?

この15ポイントの引き上げは、単に省エネ家電を入れるだけでは達成できません。
建物の断熱性能を高め、高効率な空調・給湯・照明設備を導入し、さらには家庭全体のエネルギー使用をHEMSで最適化する「総合的な省エネ戦略」が必要です。
つまりGX ZEHは、“建て方+暮らし方”の両方を変える住宅になります。
家庭ごとに異なるライフスタイルに合わせてエネルギーを制御し、無駄を徹底的に排除します。
この省エネ設計が、GX ZEHを単なるZEHの上位互換ではなく、未来型スマート住宅へと進化させているのです。
設備要件の追加:スマート化と自家消費の促進
GX ZEHでは、太陽光発電だけでなく、HEMS(エネルギー管理システム)と蓄電池またはV2Hの導入が義務化されます。
これにより、家庭で発電した電力を「貯めて・使う」ことが可能になり、電力会社に依存しない暮らしが実現します。


電気代の高騰の悩みから卒業できるということね。

そうですね。昼間だけでなく夜間も太陽光発電の電気で生活ができるようになります。
特にV2H(Vehicle to Home)は、EV(電気自動車)のバッテリーを家庭の電源として活用できる仕組みで、停電時の非常用電源としても活躍します。
これらのスマート設備がGX ZEHの中核を担い、「再エネの自給自足」を後押しします。
つまりGX ZEHは、省エネ住宅であると同時に、エネルギーインフラを家庭内に取り込む住宅なのです。
創エネ性能の強化:ZEH+は115%以上の削減へ
GX ZEH+(新ZEH+)では、一次エネルギー消費量の削減率がこれまでの100%から115%以上へ引き上げられます。
これは、単に「エネルギーをゼロにする」だけでなく、「マイナスにして地域に供給する」ことを意味します。
つまりGX ZEH+は、住宅が“小さな発電所”として機能し、地域全体のエネルギー循環に貢献する仕組みです。

太陽光発電による余剰電力を蓄電池で貯め、家庭で消費しきれない分を地域の電力網に還元します。

実際に、蓄電池に貯まった電気を夜間に電力会社へ売電させる機能を持った蓄電池が最近販売され始めました。
こうした循環モデルにより、GX ZEHは「エネルギーを使う家」から「社会を支える家」へ進化します。
環境にも経済にもプラスとなるGX ZEH+は、これからのスマートシティ構想の中核を担う存在になるでしょう。
2027年から施行されるZEHの4つの基準

2027年のGX ZEH新基準では、住宅性能を4つのレベルに分類し、それぞれに明確な省エネ目標が定められます。
これまでのZEHは「エネルギー収支をゼロにする」ことが目的でしたが、新基準では地域全体でエネルギーを創出・循環させる家が理想像になります。
✅ZEHの種類
・新ZEH+
・新ZEH
・Nearly新ZEH
・新ZEH Oriented
「新ZEH+」「新ZEH」「Nearly新ZEH」「新ZEH Oriented」の4分類により、立地条件や気候、建物規模に応じた最適な仕様を選択できます。
たとえば、雪の多い地域や都市部の狭小地では「新ZEH Oriented」、高性能な住宅を目指す人は「新ZEH+」といった具合です。
これにより、全国どこでもGX ZEHを実現できる環境が整い、住宅のエコ化が一部の人の選択肢から“すべての人の標準”へと変わります。
新ZEH+
「新ZEH+」はGX ZEHの最上位グレードで、一次エネルギー消費量削減率115%以上という驚異的な性能を誇ります。

従来のZEH+よりさらに踏み込み、太陽光発電や蓄電池だけでなく、HEMSやV2Hなどのスマート設備が必須です。
発電量が消費量を上回ることで、家庭内の電力をまかなうだけでなく、地域に電力を供給する“マイナスエネルギー住宅”を実現します。
特に、EV(電気自動車)と連携すれば、災害時でも自立した電力供給が可能です。
光熱費を抑えるだけでなく、社会的価値の高い住宅として資産価値も向上します。
GX ZEH+は「環境にやさしい暮らし」と「家計への投資効果」を両立する、次世代の理想的な住まいといえるでしょう。
新ZEH
「新ZEH」はGX ZEHの基準を満たす標準的なエネルギー自給型住宅です。
一次エネルギー消費量削減率は100%以上115%未満で、年間を通じてエネルギー収支がゼロ以下になる設計になります。
太陽光発電による自家消費を中心に、HEMSで家庭内のエネルギーを効率的に制御します。

ZEH+ほどの設備投資を必要とせず、コストバランスに優れた実現しやすいモデルです。
GX志向型住宅補助金の対象にもなり、最大160万円の支援を受けながら建築可能になります。
「まずはZEHから始めたい」「環境にも家計にもやさしい家を建てたい」という方には最適な選択肢です。
将来、蓄電池やV2Hを追加することで、GX ZEH+へのステップアップも可能になります。
Nearly 新ZEH
「Nearly新ZEH」は、GX ZEHの中でも現実的な省エネ住宅モデルです。
一次エネルギー消費量削減率は75~100%未満で、完全なゼロエネルギーには届かないものの、一般住宅と比べると大幅なエネルギー削減を実現します。
太陽光発電や断熱強化、LED照明や高効率給湯器を組み合わせることで、生活スタイルを変えずに省エネ効果を実感できます。

コストを抑えつつGX ZEHの要素を取り入れたい人に向いており、特に初めてマイホームを建てるファミリー層に人気のクラスです。
将来的に蓄電池を追加すれば「新ZEH」への移行も可能で、段階的なGX化が叶います。
無理なく始められるGX ZEH入門編として、幅広い層に支持されるでしょう。
新ZEH Oriented
「新ZEH Oriented」は、立地や構造の制約がある住宅にもGX基準を取り入れるための特例タイプです。

対象となるのは、多雪地域や都市部の狭小住宅、6階建以上の集合住宅などになります。
太陽光発電の設置が難しい環境でも、断熱・省エネ・高効率設備によって一次エネルギー消費量を大幅に削減します。
発電設備の設置が「推奨」レベルに留まるものの、建物自体の省エネ性を徹底的に高めることでGX ZEH水準を実現可能です。
今後、半透明型ペロブスカイト太陽電池などの新技術が普及すれば、こうした住宅でも創エネ化が一層進むでしょう。
都市部の制約条件下でもGXを諦めない――それが新ZEH Orientedの使命です。
GX ZEHの4つのメリット

GX ZEHの導入は、環境だけでなく「家計」「快適性」「防災性」「資産価値」にも大きなメリットをもたらします。
これまでのZEHでも光熱費の削減や断熱性能の向上は注目されていましたが、2027年からの新基準ではそれらがさらに強化されます。
✅GX ZEHのメリット
・光熱費の削減
・快適で健康的な生活が送れる
・災害時でも安心した暮らし
・資産価値となる
蓄電池やHEMSの標準搭載により、電気を「使う」から「創る・貯める・賢く使う」時代へと進化します。
また、GX志向型住宅は国や自治体からの補助金支援も手厚く、初期投資を抑えつつ長期的なランニングコストの削減が可能です。
GX ZEHは、エコなだけでなく「家族の安心と経済性」を兼ね備えた、次世代住宅の新しいスタンダードです。
光熱費の削減が期待できる
GX ZEHの最大の魅力は、圧倒的な光熱費削減効果です。
例えば、5kWの太陽光発電と5kWhの蓄電池を組み合わせることで、年間約20万円、15年間でおよそ300万円の電気代削減が期待できます。

また、HEMSによって家全体の電力使用を最適化できるため、無駄な待機電力もカットできます。
これまでのZEHよりもさらに効率的に「創って使う」設計となっています。
加えて、GX ZEHでは再エネ電力の自家消費率が高く、電力会社からの購入量を最小限に抑えられます。
電気料金の高騰リスクを回避しながら、長期的に安定した家計運営を実現できる点が、GX ZEHが注目を集める理由のひとつです。
快適で健康的な生活を送ることができる
GX ZEHでは、断熱等級6以上の高性能な建物仕様により、一年中快適な室温をキープできます。
冬は暖かく、夏は涼しい。冷暖房の効きがよくなるだけでなく、部屋ごとの温度差が少ないため、ヒートショックのリスクも大幅に軽減します。
さらに、結露やカビの発生を抑えられるため、アレルギー体質の家族にも安心です。
住宅の気密性が高まることで、外気の汚染物質の侵入も減少し、室内の空気がよりクリーンになります。
GX ZEHは「省エネ」だけでなく、「健康と快適さ」まで見据えた住まいです。
暮らすほどに身体が楽になり、光熱費と医療費の両方で負担を軽減できるのが大きな魅力です。
災害時にも安心を得ることができる
GX ZEHは、太陽光発電と蓄電池、さらにHEMSによる電力制御によって、停電時でも電気を使えるレジリエント住宅です。
災害などで電力供給が止まっても、昼間は太陽光で発電し、夜間は蓄電池に貯めた電力を活用することで最低限の生活機能を維持できます。
たとえば、冷蔵庫やスマホの充電、照明、IHコンロなどを稼働させることが可能です。

さらに、V2Hを導入すればEV車の電力を家庭に供給でき、数日間の自立生活も実現します。
これらの仕組みにより、GX ZEHは単なるエコ住宅を超え、「非常時にも家族を守る防災住宅」へと進化します。
停電が頻発する昨今、GX ZEHは“安心を備えた住まい”として価値が高まっています。
将来の資産価値を守る
GX ZEH基準を満たした住宅は、中古市場での評価が高いことも大きなメリットです。
脱炭素社会が加速する中で、エネルギー性能の低い住宅は資産価値が下がる傾向にあります。
一方、GX ZEHは高断熱・高省エネ性能を備えており、電気代の安さや快適性が評価され、長期的に売却価値が維持されやすいのが特徴です。
さらに、GX志向型住宅に対しては各自治体の補助金や優遇ローンが用意されており、金融面での信用度も高まります。
「家は資産」としての考え方が再び重視される今、GX ZEHは暮らしの安心だけでなく、将来の資産形成にも貢献する住宅といえるでしょう。
GX ZEHの2つのデメリット

GX ZEHは多くのメリットを持つ一方で、導入にあたって注意すべきデメリットも存在します。
✅GX ZEHのデメリット
・初期費用の上昇
・高い専門性が必要
デメリットを正しく理解し、信頼できる事業者を選ぶことが、GX ZEH導入の成功を左右するカギといえます。
初期費用が上昇する可能性
GX ZEH対応住宅は、高性能な断熱材や窓、太陽光・蓄電池・HEMSなどの最新設備を導入する必要があるため、従来の住宅より建築コストが10~15%程度上昇するといわれています。
しかし、国はこのハードルを下げるために、複数の支援策を用意しています。
代表的なものが「GX志向型住宅補助金」で、最大160万円/戸の補助が受けられるほか、住宅ローン控除の優遇や自治体独自の助成金制度も併用可能です。

また、実際に蓄電池やV2Hも必須となると160万円の費用だけでは足らないため補助増額の可能性も多いにあります。
つまり、制度を上手に使えば、実質的な自己負担を最小限に抑えられるのです。
また、GX ZEHは長期的に光熱費を削減できるため、15~20年で投資回収が可能とする試算もあります。
初期コストは「支出」ではなく、「未来の家計への先行投資」と考えるのが賢明です。
技術力・専門知識がより重要に
GX ZEHは設計・施工の難易度が高く、住宅会社の技術力と経験値が結果を大きく左右します。
特に断熱性能や一次エネルギー削減率のシミュレーション精度は、事前の設計段階での知識が求められます。
そのため、建築を依頼する際は「ZEHビルダー登録事業者」や、GX ZEH対応実績を持つハウスメーカー・工務店を選ぶことが不可欠です。
また、省エネ・創エネ設備は導入後のメンテナンス体制も重要になります。
技術が未熟な業者に任せると、断熱材の施工不良や電力制御の設定ミスにより、期待した性能を発揮できないケースもあります。
GX ZEHは高い専門性を要する分、信頼できるパートナー選びが成功の第一歩といえるでしょう。
まとめ-GX ZEHについて

2027年に施行されるGX ZEH新基準は、これまでの“省エネ住宅”から、“創エネ・蓄エネ・スマート制御による持続可能な住宅”へと進化する大きな転換点です。
✅GX ZEHのメリット
・光熱費の削減
・快適で健康的な生活が送れる
・災害時でも安心した暮らし
・資産価値となる
✅GX ZEHのデメリット
・初期費用の上昇
・高い専門性が必要

高断熱・高気密の快適な住環境に加え、太陽光発電と蓄電池による自家発電・自家消費が標準化されることで、光熱費の削減と災害時の安心が両立できるのが最大の特徴です。
さらに、GX志向型住宅補助金などの支援制度を活用すれば、初期費用の負担を抑えつつ長期的な家計改善も期待できます。
GX ZEHは、環境に優しいだけでなく、家族の健康や生活の質、そして資産価値を守るための“未来への投資”です。
これから家を建てるなら、「GX ZEH対応住宅を選ぶ」ことが、安心して暮らすための最善の選択肢になるでしょう。

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