※2022年12月5日更新
テスラ製蓄電池の「パワーウォール」は、価格が安いと聞きましたが、性能や特徴を教えていただけないでしょうか。他の蓄電池と比べた時のメリット・デメリットも教えてほしいです。
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・テスラ蓄電池「パワーウォール」の基本スペック
・テスラとはどういう会社なのか
・4つのメリット
・2つのデメリット
・こんな方には、テスラ蓄電池「パワーウォール」がオススメ
・テスラ蓄電池「パワーウォール」の経済効果(節電効果)
✅本記事の信頼性
✔太陽光発電メーカーに約10年間勤務(現役)
✔蓄電池の現役営業マン
✔月に10台以上の蓄電池販売を継続
多くの蓄電池が販売されていて、他蓄電池と比べてパワーウォールのメリットやデメリットが何なのかわかりにくいですよね?
ただ、この記事を見てもらえればパワーウォールの製品特徴やメリットデメリット、経済効果や相場コストが理解できるようになります。
テスラ蓄電池「パワーウォール」の基本スペック
それでは、基本スペックから見ていきましょう。
蓄電池メーカー | テスラ |
蓄電池のタイプ | 全負荷対応の単機能蓄電池 |
蓄電池の容量 | 13.5kWh |
蓄電池併設 | 〇(10台まで可能) |
サイクル数 | 非公開 |
1日のサイクル数 | 1サイクル |
保証年数 | 10年 |
自然災害補償 | なし |
塩害対応 | 海岸から1,000m以内は不可 |
停電時の定格出力 | 5.0kVA |
蓄電池動作温度範囲 | -20℃~50℃ |
設置場所 | 屋外自立設置 |
外形寸法 (幅×高さ×奥行き) | 753mm×1,150mm×147mm |
蓄電池1台の重さ | 114kg |
ノリに乗っているテスラ製の蓄電池「パワーウォール」は、見た目がスタイリッシュで、大容量蓄電池になります。
パワーウォールは、全負荷対応の蓄電池です。
つまり、停電時でも200V機器まで使えるハイスペック蓄電池になります。
コストも安いので、「太陽光発電+蓄電池」の新規で購入される方も多いです。
✅パワーウォールが人気である理由
①見た目 ⇒ スタイリッシュでカッコいい
②コスト ⇒ 他蓄電池よりも圧倒的に安い(kWh単価が安い)
③全負荷対応の蓄電池 ⇒ 災害対策としても万全な機能
パワーウォールは2020年に発売開始された蓄電池ですが、当時は予約が殺到してすぐに手に入らない時期も長くありました。
現在は、ようやく安定供給できるようになっております。
テスラとはどういう会社なのか
まず、テスラがどんな会社なのか簡単に見ていきましょう。
本社所在地 | アメリカ合衆国 |
会社設立 | 2003年7月1日 |
年商 | 214億6100万ドル(2018年) |
従業員 | 45,000人(2018年) |
沿革① | ◆電気自動車 2003年 テスラ創業 2008年 Roadstarは、最先端のバッテリーテクノロジーと電動パワートレインで世界中の注目を集める。 2010年 テスラ・モーターズとパナソニックは共同で電気自動車用の次世代バッテリーを開発すると発表。 2015年 安全性試験で、すべてのカテゴリーにおいて5つ星評価を獲得。最も安全で早く、最高性能のSUV、Model Xを発売。 2016年 低価格・量産型の電気自動車Model3を発表し、2017年に生産開始。 2019年 最大7人乗りの中型SUVであるModel Yを発表。 |
沿革② | ◆電力システム テスラはソーラーシティ社を買収し、太陽光発電システムを米国内で提供。 2017年 太陽光パネルと屋根用タイルを一体化した建材一体型太陽電池を米国内で販売開始。 2020年 家庭用リチウムイオン蓄電池(Powerwall)を日本で販売開始。 |
テスラのメイン事業として、自動車とクリーンエネルギーの2つがあります。
今は、最先端な宇宙、AI分野にも事業展開しています。
事業に対する方針として、化石燃料を使用しないクリーンな世界の実現に向けた製品(電気自動車、蓄電池、充電スタンド)の開発、販売をすると掲げており、今求められている社会であり企業であることは間違いないです。
歴史としては2003年からで、そこまで長くはないですが急成長している会社です。
これまでの常識にはない、新しい商品や販売施策を打ち出す先進的かつ近未来に向かって邁進している企業というイメージです。
テスラ蓄電池「パワーウォール」の4つのメリット
それでは、パワーウォールの4つのメリットを見ていきましょう。
✅4つのメリット
・スタイリッシュなデザイン
・大容量で、200V機器も停電時に使用ができる
・コストが安い
・寒冷地でも設置ができる
メリット①:スタイリッシュなデザイン
1つ目が、スタイリッシュなデザインである点です。
蓄電池の寸法は、幅753mm×高さ1,150mm×厚み147mmです。
パッと見だと蓄電池だとわからないくらいスタイリッシュなデザインです。
特に、幅(厚み)が小さいのが特徴です。
設置方法は、日本では壁掛け設置が推奨されておらず、基本的には床置き設置となります。
重さが114kgあるため、日本の家の構造には壁掛け設置が合わないようです。
床置き設置の場合は、コンクリート基礎が必要なので設置場所が確保できるかは事前に確認しておきましょう。
搬入経路やメンテナンススペースを考えると、最低でも幅1m×奥行き1mは必要になってきます。
どうしても壁掛け設置希望の方は、販売施工業者に相談してみましょう。
メリット②:大容量で、200V機器も停電時に使用ができる
2つ目が、大容量で200V機器も停電時に使用できる点です。
家庭用蓄電池の中で、13.5kWhはトップクラスに大容量の蓄電池になります。
家の中の全ての電気を使うことができる蓄電池で、停電時でも13.5kWhの容量があるので災害対策はパワーウォールがあれば万全です。
なぜなら、一般的な4人家族で平常時の一日当たりの平均使用電力が13kWh~15kWh程度です。
停電時にも平常時と同じように電気を使う人は少ないので、13.5kWhのパワーウォールがあれば安心して停電対策ができます。
蓄電池の充電分の電気がなくなったら、どれくらいで蓄電池に満充電されるの?
✅何時間でパワーウォールに充電できるのか
平常時:電力会社から3.3kWの充電が可能。
⇒4時間程度で満充電(13.5kWh÷3.3kWh)
停電時:太陽光発電から7.5kWの充電が可能
⇒2時間程度で満充電(13.5kWh÷7.5kWh)
停電時の2時間程度で満充電させるためには、太陽電池の設置容量が9kW程度あって天候が良くなければ厳しいです。
9kWの太陽電池を設置するために必要な屋根寸法は、約60~70㎡です。
詳しく知りたい方は、9kWの太陽光発電の経済効果と相場コストの記事を覗いてみてください。
太陽電池も多く設置できるご家庭であれば、パワーウォールとの相性も良いです。
メリット③:コストが安い
3つ目が、コストが安い点です。
Powerwallは、テスラHP上でも1,290,000円(税抜き)と公表されています。
工事費を入れても、約1,800,000円(税抜き)です。
他蓄電池の材工込みの価格相場は、約200,000円/kWhはかかっています。
パワーウォールの場合は、約135,000円/kWhのためコストが安いことがわかります。
正直なところ、機器コストが1,290,000円で固定になっているためコストで差が出るとしたら施工の部分になります。
つまり、施工費が安いお店にお願いするのが最も安く購入できるコツです。
コストを安く、しっかりとした販売施工店は下記の見積サイトがオススメです。
✅下記の見積サイトをオススメする理由
・太陽光発電や蓄電池の施工実績が多い販売施工店だから
・テスラ社に認められた日本でも数少ない販売店だから
※見積依頼後に、メールもしくは電話が入ります。
まずは、問い合わせからでも良いので相談してみましょう。
メリット④:寒冷地でも設置ができる
4つ目が、寒冷地でも設置ができる点です。
Powerwallの動作可能温度は、-20度~50度なので寒冷地でも設置することが可能です。
-20度以下の場所には、屋外設置が不可のため、屋内設置になります。
-10℃以下だと設置不可の蓄電池が多いので、パワーウォールは寒冷地に強い蓄電池です。
テスラ蓄電池「パワーウォール」の2つのデメリット
次に、パワーウォールの2つのデメリットを見ていきましょう。
✅2つのデメリット
・JET認証品ではない
・ECHONET Liteに対応していない
デメリット①:JET認証品ではない
1つ目が、JET認証品ではない点です。
JETとは、一般社団法人電気安全環境研究所のことで電気用品の安心安全を調査する機関です。
JET認証品でないと、電力会社との連系協議の際に検討に時間が必要ということです。
JET認証品であれば、電力会社との協議もスムーズですがJET認証品ではない場合は個別検討で数ヵ月かかったりも発生します。
設置がNGとなる可能性が0ではないため、事前に販売店を通して電力会社に設置ができるのか確認しながら進めるのが良いでしょう。
販売施工店がしっかりしていないと、トラブルケースが多いということです。
デメリット②:ECHONET Liteに対応していない
2つ目が、ECONET Liteに対応していない点です。
ECONET Liteとは、スマートハウス向けに制御や通信ができる通信プロトコルのことです。
日本でHEMS標準プロトコルとしてECONET Liteが認定されて、IOT化を進めるための共通の通信プロトコルになります。
蓄電池の補助金を受けるために、ECONET Lite対応機器が必須です。
つまり、パワーウォールは蓄電池の補助金は受けられません。
元々のコストが安いので、補助金がなしでも十分価格メリットのある蓄電池なので大きなデメリットにはならないです。
こんな方には、テスラ蓄電池「パワーウォール」がオススメ
✅こんな方に、パワーウォールはオススメ
・とにかくコスト重視の方
・災害対策をバッチリしたい方
・デザイン性を求める方
・寒冷地で蓄電池を検討されている方
大容量でコスパの良い蓄電池をお探しであれば、パワーウォールが圧倒的に良いです。
心配な点としては、パワーウォールの不具合や故障の際に販売店が対応となりますが、機器交換などの重度の不具合となってしまったときの対応に時間がかかるかもしれません。
スペックを重視したい方にオススメな蓄電池です。
日本でパワーウォールの販売が増えていけば、必然的にアフターフォローも強化されるはずです。
多少のアフターフォロー体制が遅くても問題ないという方には、オススメできる蓄電池です。
テスラ蓄電池「パワーウォール」の経済効果(節電効果)
電力会社ごとに電気料金プランが異なりますので、今回は東京電力の「スマートライフプラン」を元に経済効果の計算をしております。
経済効果の算出方法は、蓄電池が実際に充放電可能な実効容量(13.5Wh)をベースとし、1日1サイクルを10年間(保証期間)継続して、節電できる金額を算出してます。
実効容量が13.5kWhなので、蓄電池容量全てを充放電できるという点は他蓄電池にはない強みです。
蓄電容量 | 13.5kWh |
1日当たりの節電電気量 | 13.5kWh |
東京電力「スマートライフプラン」の日中電気単価 | 32.175円/kWh |
1日当たりの節電金額 | 434円 |
10年間の節電金額 | 1,584,100円 |
✅1日当たりの節電金額の計算方法
1日当たりの節電電気量:実効容量13.5kWh×1サイクル分
日中電気単価:(25.80円/kWh+3.45円/kWh)×消費税
※3.45円/kWhは、再生可能エネルギー発電促進賦課金。
昼間の太陽光発電からの充電分:13.5kWh×32.175円/kWh
電力会社から購入しなくても良かった電気量=節電金額 ⇒434円/日
考慮できていない点は、下記になります。
- 毎年の電気料金の変動
- 蓄電池の実効容量の減少分
- 太陽光発電の売電利益分
設置されている太陽光発電の容量によっても、経済効果は大きく変わってきますが、あくまでも蓄電池単体で節電できる金額として参考にしてみてください。
単純にパワーウォール導入による10年間の節電金額は、1,584,100円となります。
太陽光発電で発電してパワーウォールに蓄電せずに売電した金額も考慮して、工事費を含めた蓄電池導入費用を1,600,000円と想定すると約10年以内で回収できます。
※見積依頼後に、メールもしくは電話が入ります。
10年以内で初期費用を回収できる蓄電池は、今のところパワーウォール以外ないのでコスト的にもかなりオススメできます。
まとめ
今回は、テスラ製蓄電池「パワーウォール」についてお伝えしました。
改めて、パワーウォールのメリットデメリットを確認しておきましょう。
✅4つのメリット
・スタイリッシュなデザイン
・大容量で、200V機器も停電時に使用ができる
・コストが安い
・寒冷地でも設置ができる
✅2つのデメリット
・JET認証品ではない
・ECHONET Liteに対応していない
コストが安く、ハイスペックでデザイン性も良い蓄電池です。
人気の高い蓄電池で、昔のように欠品になるリスクも考えられるため、まずは早めに見積からスタートすることをオススメします。
パワーウォールを設置すれば、スタイリッシュをアピールできて停電時にも困ることがなく生活が送れるようになります。
家にこだわりがある方は、ぜひ見積依頼もしくは問い合わせから初めてみてください。
※見積依頼後に、メールもしくは電話が入ります。
蓄電池の数が増えてきてますので、ご予算とご希望の機能面を確認しながらご自身にあった蓄電池を選んでいきましょう。
蓄電池の選び方の記事も良かったら、ご覧ください。
ベストな蓄電池を選んで、快適な生活を手に入れていきましょう。
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