※2023年2月18日更新
太陽光発電の納期が遅れていると聞いたのですが、今購入したらいつ設置できるのか教えてほしいです。
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・太陽光発電の納期遅延の実態
・太陽光発電の納期遅延の原因
・太陽光発電の納期遅延の解消時期
・太陽光発電の設置を考えている方が今やるべきこと
✅本記事の信頼性
✔太陽光発電メーカーに10年間勤務(現役)
✔家庭用太陽光発電を月販120棟(2年以上継続中)
✔某大手ビルダーの営業担当(複数ビルダー担当)
太陽光発電を購入しても設置がいつになるのか心配になりますよね。
この記事を見てもらえれば、太陽光発電の納期が遅れている実態や原因、解消目途がいつになるのかが理解できるようになります。
太陽光発電の納期遅延の実態
まず、太陽光発電の納期遅延が発生している実態について見ていきましょう。
太陽光発電を構成している機器の中で、主に「太陽電池パネル」「パワーコンディショナ」「太陽電池パネルの取り付け金具」の3つが2021年の夏ころから納期遅延を起こしました。
✅いつから納期遅延が起こっているのか?
太陽電池パネル⇒2021年8月頃から
パワーコンディショナ⇒2021年7月頃から
太陽電池パネルの取付金具⇒2021年12月頃から(※ただし一部の金具)
各太陽電池メーカーや取り扱いのパワーコンディショナや金具によって異なる部分はあります。
2023年2月時点では、住宅用の太陽電池パネル、パワーコンディショナ、太陽電池パネルの取付金具ともに納期遅延はほとんど解消されました。
ただし、10kW以上の低圧産業用太陽光発電で使われる三相パワーコンディショナやキュービクル、継電器関連の部材は現状でも納期が3ヶ月~1年待ちのものまであるのが実情です。
太陽光発電の納期遅延の原因
次に、太陽光発電の納期遅延が発生している原因について見ていきましょう。
原因は大きく分けると下記5つあります。
✅太陽光発電の納期遅延の原因
①コロナ
②半導体不足
③船のコンテナ不足
④中国パネル工場の計画停電
⑤アメリカやヨーロッパでの太陽光発電の急激な普及
5つの原因が複雑に入り組んで太陽光発電の納期遅延が発生しております。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①コロナ
1つ目が、コロナの影響です。
太陽光発電を構成している各機器の工場でコロナの集団感染が起こって、機器生産に遅れが生じています。
また、海外から輸入する各機器や部品については、海外の港でコロナが発生して船が出航できないといったこともあります。
太陽光発電を構成している機器は、部品や素材も入れると海外に依存している部分も多いので海外のコロナ事情が納期遅延に影響しているということです。
②半導体不足
2つ目が、半導体不足です。
太陽光発電だけではなく、自動車やパソコンや電化製品など多くの電気機器には半導体が使われております。
ロボットやAIシステムなどの次世代の製品も数多く生産されるようになり、世界的に半導体不足による電気機器の納期遅れが発生してます。
日本国内でも、岸田総理がTSMC半導体工場の国内誘致をすることで海外に依存しない形を作る動きがあります。
③船のコンテナ不足
3つ目が、船のコンテナ不足です。
太陽光発電を構成する機器は、海外に依存していることをお伝えしましたが海上輸送に使われるコンテナが不足しております。
コロナの影響で海上輸送が世界的に遅れてコンテナが戻ってこないことも要因です。
世界的なコロナで海上輸送の統制が取れなくなっています。
④中国工場の計画停電
4つ目が、中国パネル工場の計画停電です。
2021年10月頃から習近平国家主席が中国国内の脱炭素目標が達していないということで、目標に達成していない地区の工場の稼働率を下げる指示を出しています。
つまり、工場の稼働率を下げることで節電になり脱炭素に向けて動いているということです。
日本製の太陽電池パネルも中身が中国製品の太陽電池であることも多いため、中国の計画停電によって太陽電池生産が遅れているということになります。
太陽電池パネルのみならず、多くの製品の納期が遅れる原因になっております。
⑤アメリカやヨーロッパでの太陽光発電の急激な普及
5つ目が、アメリカやヨーロッパでの太陽光発電の急激な普及です。
世界中で脱炭素の動きが活発化したことと、2022年のロシアウクライナ戦争からエネルギー価格の高騰が始まり、天然ガスや石炭などに頼らない再生可能エネルギーの普及が始まりました。
つまり、太陽電池やパワーコンディショナの生産量以上に需要が高まって物不足が起こっているということです。
また、日本よりもヨーロッパやアメリカの方が太陽電池やパワーコンディショナが高く売れるため、ヨーロッパとアメリカに優先的に供給されている事実もあります。
日本は物価が安いということをニュースや新聞で聞いたことがある方も多いと思いますが、太陽光発電に関しても同じことが言えます。
日本で売られている太陽電池の価格は、ヨーロッパやアメリカと比べて安いです。
太陽電池の生産量が増えない限り、太陽電池の納期解消が厳しいのが実情になります。
ただし、2023年は各太陽電池メーカーが太陽電池の増産計画があり、太陽電池の納期は大幅に解消される予定です。
太陽光発電の納期遅延の解消時期
それでは、太陽光発電の納期遅延はいつ解消するのか見ていきましょう。
✅納期遅延はいつ解消するのか?
太陽電池パネル⇒短期的に納期遅延はあるが、ほぼ解消
パワコン⇒住宅用パワコンは解消、低圧産業用パワコンは3ヶ月~1年
太陽電池パネルの取り付け金具⇒短期的に納期遅延はあるが、ほぼ解消
低圧産業用の太陽光発電システムでは、パワコンをはじめキュービクルや継電器の納期は依然と解消が見えておりません。
低圧産業用の太陽光発電システムでの各機器が納期遅延の解消に至っていない理由としては、半導体不足による生産量低下と海外での太陽光発電の需要増加になります。
太陽光発電だけでなく、電気自動車やAI技術などで半導体は多く使用されるため、世界的に半導体不足が続いている状況です。
太陽光発電の設置を考えている方が今やるべきこと
最後に、太陽光発電の設置を考えている方が今やるべきことをお伝えします。
✅今やるべきこと
・今購入したら太陽光発電はいつ設置が可能なのか確認する
・太陽光発電の相場価格を確認する
購入する時期や購入する太陽電池パネルやパワーコンディショナのメーカーによって納期や相場価格が異なるため、購入意思がある方は無料なので下記リンクから確認しておきましょう。
ただし、「早めに設置ができるのですぐ契約してください」などの押し売りには注意が必要ですので、相場価格をしっかりと理解しておくことも大切です。
太陽光発電の相場価格を知りたい方は、「【最新保存版】太陽光発電の相場価格をぶっちゃけ公開」の記事を覗いてみてください。
まとめ
今回は、太陽光発電の納期遅延についてお伝えしました。
改めて、納期遅延の原因についておさらいしておきましょう。
✅太陽光発電の納期遅延の原因
①コロナ
②半導体不足
③船のコンテナ不足
④中国パネル工場の計画停電
⑤アメリカやヨーロッパでの太陽光発電の急激な普及
2023年は、2022年と比べると少しは納期が安定するのではないかと言われております。
世界で何が起こっているのかが理解できれば、太陽光発電の納期が遅れている理由も納得できるはずです。
また、最近日本では電気代高騰が続いており、住宅用太陽光発電を計画されている方が増えています。
2023年4月からも各電力会社が電気代を更に値上げすることを国に要請しております。
太陽光発電が設置できる屋根であれば、太陽光発電を設置しなければ経済的にも損をすることになります。
理由は、太陽光発電を設置すれば電気代を大幅に削減できて、余った電気を売電して収益を得られるからです。
太陽光発電を設置したくても設置できない屋根も多くありますので、設置できるなら早めに検討をスタートさせましょう。
※無料で最大5社の見積が取れるので、安く太陽光発電を買いたい人にオススメサイトです。
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