※2024年1月4日更新
1kWの太陽光発電でも設置するメリットはあるのでしょうか。1kWの太陽光発電を設置する場合の目安価格や経済効果がどれくらいあるのか知りたいです。
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・1kW太陽光発電のメリット
・1kW太陽光発電のデメリット
・1kW太陽光発電の設置に必要な屋根面積
・1kW太陽光発電の発電量
・1kW太陽光発電の目安価格
・1kW太陽光発電の経済性
✅本記事の信頼性
✔太陽光発電メーカーに10年以上勤務(現役)
✔家庭用太陽光発電を月販200棟(2年継続中)
✔某大手ビルダーの営業担当(複数ビルダー担当)
1kWしか太陽光発電が設置できなかったら、そもそも設置する意味があるのかわかりにくいですよね。
この記事を見ていただければ、1kWの太陽光発電のメリットデメリットやどれくらいの初期費用がかかってどれくらい儲けられるのか、そもそも1kWの太陽光発電でも設置すべきかどうかが理解できるようになります。
1kW太陽光発電のメリット
それでは、1kWの太陽光発電のメリットを見ていきましょう。
✅メリット
・初期費用が安い
・電気代を安く抑えられる
・停電時に電気が使える
蓄電池との組み合わせはオススメできませんが、太陽光発電のみの設置であればメリットがあってオススメできます。
メリット①:初期費用が安い
1つ目が、初期費用が安い点です。
当たり前ですが、太陽光発電1kWであれば太陽光発電容量が小さいため購入コストは安く抑えられます。
高く見積もっても60万円あれば、工事代も含めて設置ができていまいます。
1kWの太陽光発電でも60万円くらいするの?
設置する屋根が、スレート屋根や金属屋根、足場代が安く抑えられたらコストはもう少し抑えることができます。
ただ、太陽光発電の全体的な初期費用は5年前や10年前と比べると格段に安くなっています。
10年前だと100万円以上するのが当たり前の時代だったので、なかなか太陽光発電を設置する人が少なかったです。
できるだけ安く購入できるに越したことはないので、安く購入する方法は「1kWの太陽光発電の目安コスト」でお伝えします。
メリット②:電気代を安く抑えられる
2つ目が、電気代を安く抑えられる点です。
1kWの太陽光発電は、発電した電気のほとんどが家庭内で使われて余った電気を電力会社に売ることが少ないです。
太陽光発電で発電した電気は、「①家庭内で使われる ②余ったら売電する」の流れです。
売電収益が出ないなら儲からないってこと?
売電収益は多くは見込めませんが、今の時代は売電単価が安くて電力会社から購入する買電単価が上がってきているので節電することに大きなメリットがあります。
つまり、電力会社から極力電気を買わないことが最も経済的ということです。
2009年当時は、買取単価(売電単価)が48円/kWhとかなり高かったため、できるだけ売電する方が経済的に良かった時代になります。
2024年は売電単価が16円/kWhで、電気料金単価(買電単価)が高騰しているため、太陽光発電で発電した無料の電気で生活することのメリットが高いです。
1kWの太陽光発電でも、電力会社から電気を買わない生活が送れる点でメリットになります。
メリット③:停電時に電気が使える
3つ目が、停電時に電気が使える点です。
太陽光発電システムの中のパワーコンディショナという機器から停電時にMAX1,500Wの電気が取り出せます。
屋内用パワーコンディショナは基本的に機器にコンセントがついています。屋外用パワーコンディショナは、停電時用コンセントの配線工事が必要です。
雨の日でも1,500Wの電気が使えるってこと?
雨の日の場合や1kWの太陽光発電だと、そもそも1,500W発電しないので1,500Wの電気は使えないので注意が必要です。
1kWの太陽光発電だと、停電時に晴れている場合に使える電気はおよそ0.6kW~0.7kWが目安になります。
もう少し詳しく知りたい方は、「太陽光発電の自立運転の使い方」の記事を覗いてみてください。
1kW太陽光発電のデメリット
次に、デメリットを見ていきましょう。
✅デメリット
・蓄電池との組み合わせは相性が悪い
太陽光発電で発電できる電気が少ないので、蓄電池に電気を充電するのにかなり時間がかかるため1kWの太陽光発電に蓄電池を組み合わせるのはオススメできません。
デメリット①:蓄電池との組み合わせは相性が悪い
唯一のデメリットは、蓄電池との組み合わせは相性が悪い点です。
蓄電池もたくさん種類がありますが、一般的に一度に貯められる電気量は1.5kW~5.5kW程度です。
1kWの太陽光発電で晴れの日に発電できる平均的な電気量は0.6kW~0.8kWになります。
つまり、蓄電池側の電気の受け口にも満たない電気しか1kWの太陽光発電では発電できないためオススメができないということです。
✅5kWhの蓄電池に充電できる時間
・1kWの太陽光発電 ⇒ 7時間(0.7kW×7h)
・2kWの太陽光発電 ⇒ 3.5時間(1.4kW×3.5h)
単純計算だと、上記のように1kWと2kWの太陽光発電でも2倍の充電時間の差になります。
1kWでも2kWでも70%くらいしか発電しないと想定しているのは理由があるの?
理由は、1kWの太陽光発電で1kWの発電をするためには「太陽電池の温度が25度」と「光の強さが1000W/㎡」と「空気の純度」の条件が合致する必要があるためです。
簡単に言うと、太陽光発電を設置する環境で上記3つの条件が組み合わさらないとMAXの発電ができないということになります。
1kWの太陽光発電を設置する場合は、蓄電池セットはなしで太陽光発電のみの設置がオススメです。
1kW太陽光発電の設置に必要な屋根面積
1kWの太陽光発電を設置するために、どれくらいの屋根面積が必要か見ていきましょう。
住宅用の太陽電池1枚を400Wとして、3枚あれば1.2kWの太陽光発電となります。
✅必要な屋根面積
間口方向(3枚の方):5.7m
流れ方向(1枚の方):1.8m
✅必要な屋根面積
間口方向(1枚の方):2.3m
流れ方向(3枚の方):4.1m
もし、ご自宅の平面図があるなら、1kWの太陽光発電が設置できるのか確認してみましょう。
ちなみに、2枚だと太陽電池容量が小さすぎて太陽光発電が起動しません。
正確に何kWの太陽光発電が設置できるかは、専門業者に確認してもらうようにしましょう。
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1kW太陽光発電の発電量
次に、1kWの太陽光発電でどれくらいの電気が作られて、節電と売電効果はどれくらいなのかを見ていきましょう。
発電シミュレーションは、設置場所や設置方位や角度によって大きく異なります。
今回は下記の条件で発電量を算出しております。
✅発電シミュレーションの条件
太陽電池容量:1.2kW(400W/枚×3枚)
パワーコンディショナ変換効率:96.5%
設置場所:東京都
設置方位:真南
設置角度:4寸
電力会社からの購入電気単価:30円/kWh
電力会社へ売電する電気単価:16円/kWh(※2024年度の売電単価)
売電比率:10%
この発電シミュレーションは、某太陽電池メーカーのシミュレーションソフトから引用しているため、実際の発電量に近い値が出ております。
結果は、下記のようになります。
1kWの太陽光発電を設置すれば年間の経済効果が、39,697円見込めるということです。
発電シミュレーションのポイントは、「売電率10%」の条件で経済効果を算出しているところになります。
どういうこと?もう少し詳しく教えてくれない?
1kWの太陽光発電で発電した電気を100%としたときに、90%は家庭内で使われて、残り10%を電力会社に売電しているということです。
つまり、上図の赤線枠内の「使う電力」に太陽光発電で発電した電気の90%が使われて、残った10%の電気が電力会社に「売る電力」という形になります。
使う電力は各ご家庭ごとに異なりますが、1kWの太陽光発電で発電できる電気量の90%で一般的な家庭で昼間に使う電力は全て賄えると想定しているということです。
1kW太陽光発電の目安価格
次に、1kWの太陽光発電の目安(相場)コストを見ていきましょう。
太陽光発電システムの目安価格は、約25万円/kWになります。
つまり、1.2kW×25万円/kWとすれば、30万円が相場コストになります。
工事も含めれば、およそ50万円程度で購入できるということです。
いきなり50万円出すのは大変だから、ローンを組んだらどうなるのか教えて。
実際に、太陽光発電を現金で購入される方は少なく、ローンを組んで購入される方がほとんどです。
✅ローンのシミュレーション条件
・1.2kWの太陽光発電を購入
・購入金額は500,000円
・頭金なし
・ボーナス支払いなし
・支払い年数は10年(120ヶ月)
・ローン年率2.45%
仮に500,000円で1.2kWの太陽光発電を購入する場合は、実質1,075円/月(10年間)で分割払いすれば手に入れることができます。
FIT期間終了後の毎月の実質負担額は‐3,626円なので、負担額はなくて収益が出るということになります。
もちろん、初期費用を500,000円以下にできれば毎月のローン返済額も少なくすることが可能です。
この記事を見ている方限定に、初期費用を確実に下げられる方法をお伝えします。
✅確実に安く太陽光発電を買う方法
①スポンジ公認の販売業者に見積をする(下サイトで無料見積可能)
②購入する時期に使える補助金がないか確認してもらう
③補助金の代行申請を行ってもらうことを確認して契約する
太陽光発電と蓄電池は、「本当は安く買えるのに高く買わされている人が多い」と本業でも感じているので、最も安く買える方法で皆さんは買ってください。
今すぐに見積を取らなくても良いと思っている方もいると思いますが、太陽光発電の相場価格を知るため、そして将来購入する際の比較見積としても使えるので、オススメしています。
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また、太陽光発電を購入する際は「各都道府県の太陽光発電補助金」を積極的に活用すれば更に安く太陽光発電を手に入れることができます。
1kW太陽光発電の経済性
それでは、1kWの太陽光発電の経済性を見ていきましょう。
結論として、1kWの太陽光発電にかかる初期費用は9年~10年あれば回収できます。
改めて、経済効果を出す上での条件を見ておきましょう。
電力会社ごとに電気料金プランが異なりますので、今回は東京電力の「スマートライフプラン」を元にエネがえるの長期シミュレーションで経済効果を見ていきます。
✅シミュレーション条件
・1.2kWの太陽光発電を設置
・東京都在住
・片働き世帯で昼間も電気を使う
・1ヶ月の電気使用量は400kWh
・2024年に太陽光発電を購入(つまり売電単価は16円/kWh)
・卒FIT後(設置から10年後)の売電金額は8.5円/kWh
・電気料金の上昇率は2%
1.2kWの太陽光発電を2024年に設置してFIT期間の10年間は16円/kWhで売電して、卒FIT後は8.5円/kWhで10年間売電する場合の経済効果シミュレーションは下記のようになります。
棒グラフの赤色が太陽光発電の節電額になります。
1.2kWの太陽光発電で、節電できる20年間の目安金額が1,057,342円ということです。
✅1.2kW太陽光発電の経済効果
初期費用:500,000円
20年間の節電+売電金額:1,057,342円
1.2kWの太陽光発電を購入するためには、初期費用として500,000円~600,000円が必要になりますが、設置後は毎年平均で52,867円(1,057,342円÷20年)の経済効果が得られるということです。
つまり、9年~10年で初期費用は回収ができるということです。(500,000円÷52,867円)
逆に、1.2kWの太陽光発電がなければ20年間で1,057,342円の経済効果を失うことになるということです。
20年使った後でも使い続けられるの?
太陽光発電システムの中でパワーコンディショナが10年~15年で交換になる可能性がありますが、一度交換をすれば20年以上(30年程度)は使い続けることが可能です。
パワーコンディショナの交換費用の目安は、交換作業費含めて15万円~20万円になります。
つまり、20年以上使い続けられれば経済的メリット(電力会社に払わなくても済む金額)も増えていくということです。
まとめ‐1kWの太陽光発電
今回は、1kWの太陽光発電についてお伝えしました。
改めて、1kWの太陽光発電のメリットデメリットを見ておきましょう。
✅メリット
・初期費用が安い
・電気代を安く抑えられる
・停電時に電気が使える
✅デメリット
・蓄電池との組み合わせは相性が悪い
1kWの太陽光発電だとメリットがないと思われていた方も多いと思いますが、しっかり経済的にもお得であることがわかっていただけたと思います。
初期費用が高くなりがちなので、初期費用を落とすことができれば経済性もUPします。
太陽光発電が設置できるのであれば、損をすることはないので購入するのはオススメします。
2024年5月からさらに電気料金が高騰する話も出ているため、太陽光発電を早めに設置できれば高い電気代を払わなくても済みます。
さらに電気代が高騰する原因は、国の電気代軽減措置(3.5円/kWh)がなくなるためです。
つまり、2024年4月までは国が電気代の一部を負担してくれていますが、その国の負担が2024年5月からなくなるために電気代が上がるということになります。
ちなみに、上記の金額は1ヶ月当たり260kWhの電気を使用した時の電気代になっているため、4人家族の平均電力使用量の400kWhで計算するともう少し金額は高くなります。
ロシア、ウクライナ情勢も相まって、電気料金の高騰は避けられそうにない状況になっています。
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適正価格で太陽光発電を設置して、快適な生活を手に入れましょう。
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