※2022年12月10日更新
村田製作所製の家庭用蓄電池は、どんな蓄電池か教えてほしいです。メリットデメリットや経済効果がどれくらいあるのかも知りたいです。
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・村田製作所製の家庭用蓄電池の性能、特徴
・4つのメリット
・1つのデメリット
・4つの運転モード
・こんな方には、村田製作所製の家庭用蓄電池がオススメ
・節電効果
・相場コスト
✅本記事の信頼性
✔太陽電池メーカーに約10年間勤務(現役)
✔全蓄電池をチェック済
✔月に10台以上の蓄電池販売を継続
蓄電池の数が多くて、どの蓄電池が良いのかわかりにくいですよね。
この記事を見てもらえれば、村田製作所製の家庭用蓄電池の性能やメリットデメリット、経済効果や相場コストが理解できるようになります。
村田製作所製の家庭用蓄電池の性能、特徴
まずは、基本スペックから見ていきましょう。
蓄電池メーカー | 村田製作所 |
蓄電池のタイプ | 特定負荷のハイブリッド型蓄電池 |
蓄電池容量 | 2.3kWh、3.5kWh |
蓄電池併設 | 可能 (4.6kWh,5.8kWh,6.9kWh,7.0kWh,8.1kWh, 9.3kWh,11.6kWh,12.8kWh,13.9kWh) |
サイクル数 | 10,000~14,000 |
1日サイクル数 | 2サイクル |
保証年数 | 15年 |
自然災害補償 | なし |
塩害対応 | ✕ |
停電時の定格出力 | 2.0kVA |
蓄電池動作温度範囲 | -20℃~50℃ |
設置場所 | 屋外 |
外形寸法(mm) (幅×奥行き×高さ) | 2.3kWh:711×324×735 3.5kWh:697.5×325.5×792 |
重さ | 2.3kWh:75kg 3.5kWh:88kg |
蓄電容量はお客様の生活スタイルに合わせてカスタマイズが可能で、コスト重視ではなく品質や性能重視の蓄電池になります。
村田製作所製の家庭用蓄電池は、特定負荷のハイブリッド型蓄電池になります。
太陽光発電と合わせて蓄電池を購入検討されている方や太陽光発電は設置済でパワコン交換を兼ねて蓄電池を検討されている方向けの蓄電池です。
村田製作所製の蓄電池システムは2.3kWhと3.5kWhが基本構成ですが、組み合わせ次第で9つの蓄電容量ができます。
組み合わせの数は、家庭用蓄電池の中で最も多い蓄電池です。
✅村田製作所製蓄電池の機器構成
All-in-one蓄電池システム
①3.5kWh蓄電池+5.5kWハイブリッドパワコン
②2.3kWh蓄電池+4.0kWハイブリッドパワコン
HVDC蓄電池ユニット
③3.5kWh蓄電池(増設用)
そもそも、村田製作所に蓄電池のイメージがないんだけど、元々蓄電池は販売していたの?
村田製作所は、2017年9月にソニーから電池事業を買収したことがきっかけで蓄電池の販売を開始しています。
ソニーは1991年からリチウムイオン電池の開発や量産をしており、高い技術のある蓄電池でした。
村田製作所の本業でもある電源技術とソニーから買収したリチウムイオン電池技術を生かして、家庭用や産業用の蓄電池の開発をしているメーカーになります。
4つのメリット
村田製作所製の蓄電池のメリットを見ていきましょう。
✅メリット
・高い安全性、長期信頼性
・1日2サイクル対応
・多様な蓄電池容量のラインナップ
・気象予報から蓄電池へ自動で充電
メリット①:高い安全性、長期信頼性
1つ目が、高い安全性と長期信頼性がある点です。
家庭用蓄電池は、リチウムイオン蓄電池が主流になります。
リチウムイオン蓄電池の中でも、最も安全性が高く寿命が長いのがリン酸鉄リチウムイオン蓄電池です。
安全性が高いってどういう意味?
蓄電池の種類によっては発火リスクがありますが、リン酸鉄リチウムイオン蓄電池は発火リスクが極めて低くて安全性が高いということです。
蓄電池の寿命を表すサイクル数と保証年数を見ていきましょう。
✅長期信頼性を示す値
サイクル数・・・10,000回~14,000回
保証年数・・・・15年(定格容量の60%の容量保証)
家庭用蓄電池は、6,000サイクル~8,000サイクルのものが多いですが、村田製作所製の蓄電池は10,000~14,000サイクルと一般的な蓄電池の約2倍あります。
また、蓄電池の残量も15年経過時に60%保証しているので安心して長く使える蓄電池です。
そして、他蓄電池にはない特徴が「日本国内で蓄電池セルの製造と組立をしている」ことです。
蓄電池セルを外部委託して組立を行っているメーカーもありますが、村田製作所はまさに”ALL-IN-ONE”で自社完結で製造しているメーカーになります。
メリット②:1日2サイクル対応
2つ目が、1日2サイクルの運転が可能な点です。
村田製作所の蓄電池のサイクル数は10,000~14,000回のため、1日2サイクルをしたとしても5,000~7,000回、つまり5,000日~7,000日の寿命があります。
1日2サイクルしても15年程度の寿命があります。
1日2サイクルの使い方のイメージを見ておきましょう。
✅1日2サイクルの蓄電池の動き
・深夜に安い電気で蓄電池に充電し、朝方に放電(1サイクル)
・昼間の太陽光発電の電気を蓄電池に充電し、夜間に放電(2サイクル)
蓄電池を購入した際は、夜間と昼間の電気単価が異なる「オール電化プラン」に契約内容を変更することをオススメします。
昼間の25.8円/kWhの電気を極力買わないことが節約するポイントになります。
1日2サイクルできれば、昼間の電気を買わない生活がより現実化します。
2022年は電気単価が毎月高騰を続けているため、節電するメリットはこれまでよりも高くなってきています。
2023年4月から各電力会社が更なる電気代値上げを国に要請していることもあり、早めの対策が必要です。
メリット③:多様な蓄電池容量のラインナップ
3つ目が、多様な蓄電池容量のラインナップが可能な点です。
2.3kWhと3.5kWhの蓄電池の組み合わせによって、さまざまな蓄電池容量を選ぶことができます。
1日2サイクルの運転ができて、これだけの蓄電容量を選べるのは村田製作所製の蓄電池くらいです。
そして、下記のラインナップであれば国のZEH補助金も活用できるのでコストを抑えたい方は検討してみることをオススメします。
ちなみにZEH補助金は、新築住宅を購入される方が太陽光発電を設置する時に使える補助金になります。
これだけ蓄電池の容量が選べたら良いんだろうけど、どうやって選べばよいの?
蓄電池の容量の選び方は、「災害時にどれだけの電気を使うか」によって決めていきましょう。
例えば、災害時に下記の電気機器を1日使う場合は約2.5kWh(45Wh+360Wh+585Wh+240Wh+1200Wh)の電気が必要です。
2日間の停電を想定するなら、5.0kWhの蓄電池容量が合った方が良いです。
災害時でも、晴れていて太陽が照っている場合は太陽光発電の電気を蓄電池に貯めることも可能です。
ただ、大雨による災害であれば雨天が続くケースも多く、太陽光の電気をあてにして必要な時に電気が足りないこともありますので、最悪のケースを想定して蓄電池容量は決めていきましょう。
メリット④:気象予報から蓄電池へ自動で充電
4つ目が、気象予報から蓄電池へ自動で充電してくれる点です。
下記のような警報が出ると、その時の蓄電池運転モードに関わらず蓄電池に充電するモードに切り替わります。
衛星から気象情報をキャッチして、災害時に電気が足りない!ということがないように動作してくれるので助かります。
地震以外の気象による災害には、対策ができている蓄電池になります。
1つのデメリット
次に、村田製作所製の蓄電池のデメリットを見ていきましょう。
✅デメリット
・充放電容量が小さく、特定負荷にしか電気は使えない
デメリット①:充放電容量が小さく、特定負荷にしか電気は使えない
停電時の太陽光発電からの充電と家電への放電は、MAX2.0kWになります。
また、特定負荷分電盤に繋がっている100V機器にしか電気を供給できません。
いろいろ制限あるようだけど、最低限の携帯の充電やテレビ等は見れるのよね?
普段通りの暮らしは難しいですが、必要最低限の暮らしはできます。
災害に合われた方で困ったことのアンケート調査では、下記3つの項目が挙がってます。
✅災害時に困ったことベスト3
・水、食料の確保
・携帯が繋がらない、連絡ができない、情報が取れない
・灯りがつかない
災害時には、多くの電気を使うものではないので、電気を賢く使うことが大事です。
賢い電気の使い方ができれば、村田製作所製の蓄電池でも災害時でも十分電気を使うことはできます。
※見積依頼後に、メールもしくは電話が入ります。
4つの運転コース
村田製作所製の蓄電池の運転には、4つのコースが選べます。
✅蓄電池の4つの運転コース
・自動運転コース
・夜間充電優先コース
・自家消費優先コース
・備蓄優先コース
自動運転コースが最も経済的でオススメです。
理由は、翌日の天候と契約している契約電力プランを考慮して最も経済的な運転をしてくれるからです。
自動運転コース
1番オススメできる自動運転コースになります。
✅2サイクル
・夜間の安い電気を蓄電池に充電し、朝方に放電する(1サイクル)
※ただし、翌日の昼間の天候が良ければ夜間の充電量を制御する
・昼間の太陽光発電の電気を充電して、夕方以降に放電する(2サイクル)
電気単価が安い順番(太陽光発電→夜間の電力会社→昼間の電力会社)に蓄電池に充電をしていくコースになります。
夜間充電優先コース
まずは、夜間充電優先コース(2サイクルの場合)になります。
✅2サイクルの場合
・夜間の安い電気を蓄電池に充電し、朝方に放電する(1サイクル)
・昼間の太陽光発電の電気を充電して、夕方以降に放電する(2サイクル)
夜間充電コース(2サイクル)でも、経済的にはオススメできるコースになります。
次に、1サイクルの場合は下記のような運転をします。
✅1サイクルの場合
・夜間の安い電気を充電して、夕方に放電する
売電単価が安くなってしまっているので、オススメできません。
自家消費優先コース
次に、自家消費優先コースになります。
✅1サイクル
・太陽光発電の電気を充電して、夕方に放電する
1サイクルのみなので、電力会社から夜間から朝方は購入しなければ生活が厳しいので、少し非効率な運転コースです。
備蓄優先コース
災害時を想定して、蓄電池はフル充電された状態に保つコースになります。
地震に備えて、蓄電池はいつでも満充電にしておきたい方向けのコースです。
こんな方には、村田製作所製の家庭用蓄電池がオススメ
村田製作所製の蓄電池は、どんな人にオススメできるのかを見ていきましょう。
✅こんな方には、村田製作所製蓄電池をオススメ
・長期間、安心して蓄電池を使いたい方
・Made in JAPANにこだわりがある方
村田製作所製蓄電池の最大の特徴は、「品質」になります。
蓄電池は多くの製品が販売されていますが、蓄電池ユニットの中身は海外製のものが多いです。
日本製と言える蓄電池は、村田製作所製以外にはありません。
海外製の蓄電池ユニットを使っている他蓄電池の品質が悪いということではありませんが、何かトラブルがあったとしても国内に工場があるので、すぐ対応してもらえるので安心できます。
節電効果
次に、村田製作所製2.3kWh蓄電池を購入した場合にどれくらいの経済効果が得られるのかを見ていきましょう。
結論から言うと、15年間で1,263,907円相当の経済効果が得られます。
15年間にしている理由は、村田製作所製2.3kWh蓄電池の保証年数が15年間ついているためです。
電力会社ごとに電気料金プランが異なりますので、今回は東京電力の「スマートライフプラン」を元にエネがえるの長期シミュレーションで経済効果を見ていきます。
✅シミュレーション条件
・4kWの太陽光発電を設置済み
・東京都在住
・共働き世帯で、夜間に電気を多く使う想定
・1ヶ月の電気使用量は400kWh
・卒FITで新たに村田製作所製2.3kWh蓄電池を購入
・卒FIT後の売電金額は8.5円/kWh
・蓄電池は自家消費優先モード
・電気料金の上昇率は2%
4kWの太陽光発電を設置済みでFIT期間の10年間を終えて、新たに村田製作所2.3kWh蓄電池を購入した場合の11年目~25年目の経済効果は下記のようになります。
棒グラフの赤色が太陽光発電+蓄電池の節電額になります。
太陽光発電+村田製作所2.3kWh蓄電池で、節電できる15年間の目安金額が1,263,907円ということです。
10年間のFIT売電期間が終了すると安い売電単価(今回だと8.5円/kWh)でしか売電できませんが、村田製作所製2.3kWh蓄電池を購入することで、電力会社から高い価格(約30円/kWh)で電気を買わなくて済むようになります。
逆に、太陽光発電と村田製作所2.3kWh蓄電池がなければ15年間で1,263,907円の金額を電力会社に支払うことになるということです。
15年使った後でも使い続けられるの?
蓄電池の寿命は、設置場所や設置環境に左右されますが15年以上使い続けることも可能です。
つまり、15年以上使い続けられれば経済的メリット(電力会社に払わなくても済む金額)も増えていくということです。
相場コスト
次に、村田製作所製の蓄電池の相場コストを見ていきましょう。
相場コストとしては、2.3kWh蓄電池で工事込みで100万~110万円(税抜き)程度です。
先ほどの経済効果シミュレーションと見比べると15年程度で村田製作所2.3kWh蓄電池の費用は回収できることになります。
いきなり100万円以上のお金は払えないからローンを組んだらどうなるのか教えてくれない?
実際に、蓄電池を現金で購入される方は少なく、ローンを組んで購入される方がほとんどです。
✅ローンのシミュレーション条件
・村田製作所製2.3kWh蓄電池を購入
・購入金額は1,100,000円
・頭金なし
・ボーナス支払いなし
・支払い年数は10年(120ヶ月)
・ローン年率2.45%
仮に1,100,000円で村田製作所製2.3kWh蓄電池を購入する場合は、実質4,026円/月(10年間)で分割払いする形になります。
もちろん、初期費用を1,100,000円以下にできれば毎月のローン返済額も少なくすることが可能です。
この記事を見ていただいている方限定に、初期費用を確実に下げられる禁断の方法をお伝えします。
※あまり悪用しないように、こっそりと実践してみてください。
✅確実に安く蓄電池を買う方法
①業界最安値の宣言をしている販売店に見積依頼をする
②見積依頼時に使える補助金がないか販売店に確認する
③補助金の代行申請をしてもらうことを条件に購入する
太陽光発電と蓄電池は「本当は安く買えるのに高く買わされている人が多い」と本業でも感じているので、最も安く買える方法で皆さんは買ってください。
今すぐに見積を取らなくても良いと思っている方もいると思いますが、蓄電池の相場価格を知るため、そして将来購入する際の比較見積としても使えるので、オススメしています。
※見積依頼後に、メールもしくは電話が入ります。
また、蓄電池を購入する際は「各都道府県の補助金」を積極的に活用して購入すれば更に安く蓄電池を手に入れることができます。
まとめ
今回は、村田製作所製の蓄電池についてお伝えしました。
改めて、メリットとデメリットを見ておきましょう。
✅メリット
・高い安全性、長期信頼性
・1日2サイクル対応
・多様な蓄電池容量のラインナップ
・気象予報から蓄電池へ自動で充電
✅デメリット
・充放電容量が小さく、特定負荷にしか電気は使えない
蓄電容量はお客様の生活スタイルに合わせてカスタマイズが可能で、コスト重視ではなく品質や性能重視の蓄電池になります。
Made in JAPANに拘りがある方は、間違いなく村田製作所製の蓄電池を購入するようにしましょう。
最近は、電気代が高騰を続けており「太陽光発電+蓄電池」を検討されている方が増えております。
また、ロシアウクライナ情勢も絡んできたため、更に電気代が高騰するとも言われております。
災害対策はもちろんですが、節電対策のためにも蓄電池は役立ちます。
訪問販売業者はかなり高額で蓄電池を提案されているケースもあるため、適正価格で蓄電池を購入すれば長期的に見れば経済的にもお得です。
※見積依頼後に、メールもしくは電話が入ります。
ベストな蓄電池を選んで、快適な生活を手に入れましょう。
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