※2024年4月9日更新

太陽光発電の設置後に雨漏りが怖いので、なかなか太陽光発電の設置に踏み切れません。設置前に確認しておくポイントがあれば、教えていただけないでしょうか。
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・太陽光発電の雨漏りの原因
・屋根の基本的な構造を知っておこう
・雨漏りが起こったらどうする?
・太陽光発電 設置前の5つの確認ポイント
・雨漏りが起きないオススメな屋根
✅本記事の信頼性

✔太陽光発電メーカーに10年以上勤務(現役)
✔家庭用太陽光発電を月販200棟(2年間継続中)
✔某大手ビルダーの営業担当(複数ビルダー担当)
マイホームが雨漏りすることを考えると、なかなか太陽光発電の設置に踏み切れないですよね。
この記事を見てもらえれば、雨漏りが発生する原因と雨漏りを起こさないために確認すべき5つのポイント、そして雨漏りが起きない屋根が何なのかが理解できるようになります。
太陽光発電の雨漏りの原因

まずは、雨漏りの原因について見ていきましょう。

結論は、屋根に穴をあけたときの防水処理があまいことが原因です。
太陽電池の取り付け方法として、まずは屋根に穴をあけて太陽電池の取付金具を固定します。
そして、雨漏りがしないように取付金具のコーキング・防水処理をしっかり行って、その取付金具の上に太陽電池を取り付けます。
イメージが湧きにくいと思いますので、下図を見てみましょう。


上の図で言えば、「スレート金具4」のコーキング・防水処理がきれいに出来ていないと将来的にそのスレート金具4の取り付け穴から雨漏りが発生してしまうということです。
ここまで聞くと、「太陽光発電は雨漏りリスクが高いから怖い!」と思われる方も多いと思いますが、きっちりとした設置工事をすれば雨漏りをすることはありません。
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屋根の基本的な構造

次に、屋根の基本的な構造がどのようになっているのか見てみましょう。

基本的な屋根構造は、上の写真のような構造となっています。

「屋根材 ⇒ ルーフィング ⇒ 野地板 ⇒ 垂木」の順番です。
屋根の種類によって、太陽電池の取付金具の固定場所が異なりますが、「野地板固定」か「垂木固定」のいずれかが一般的には多い取付固定になります。
垂木固定ということは、屋根に穴を深めに貫通させているということです。
メインとなる3つの屋根
日本の屋根でメインとなるのは、「スレート屋根」「金属屋根」「瓦屋根」の3つがあります。
それぞれの屋根に対して、太陽光発電の設置方法が異なり、施工の難しさも異なるので雨漏りリスクにも多少影響があることを理解していきましょう。
✅雨漏りリスクの順番(※①→②→③の順番で雨漏りリスクが高くなる)
①金属屋根(金属縦葺き、金属横葺き、瓦棒、ハゼ式折板屋根など)
②スレート屋根(コロニアル、アスファルトシングル屋根など)
③瓦屋根(平板瓦屋根、洋瓦屋根など)
金属屋根が雨漏りリスクが少ない理由は、屋根に穴を開けない工法があるためです。
それに比べて、スレート屋根と瓦屋根は必ず屋根に穴を開けなければ太陽電池を設置することができず、瓦屋根は垂木固定が一般的なので雨漏りリスクが高いです。

それぞれの屋根の特徴を見ていきましょう。
①金属屋根
まずは、金属屋根を見ていきます。

✅金属屋根の固定方法と設置可能勾配
固定方法:野地板固定もしくは掴み固定
太陽電池の設置可能な屋根勾配:0~5寸
金属屋根は、屋根材自体が軽く強度もしっかりしているので、最近増えてきている屋根材です。
穴を開けずに設置可能な「掴み固定(キャッチ工法)」の金具があるのも大きな特徴になります。
②スレート屋根
次に、スレート屋根を見ていきます。

✅スレート屋根の固定方法と設置可能勾配
固定方法:野地板固定
太陽電池の設置可能な屋根勾配:2.5~10寸
スレート屋根は、新築住宅では最もポピュラーな屋根材になります。
見た目もスタイリッシュで、太陽電池が設置できる勾配範囲も広いのが特徴です。
③瓦屋根
最後に、瓦屋根を見ていきます。

✅瓦屋根の固定方法と設置可能勾配
固定方法:垂木固定
太陽電池の設置可能な屋根勾配:4~10寸
瓦屋根は、重厚感があり日本の伝統的な屋根材になります。
他屋根材より強度をしっかり持たせるために、野地板ではなく垂木固定が一般的です。
太陽光発電を乗せるのには、少し向いていないと言えます。
雨漏りが起こったらどうする?

それでは、実際に雨漏りが起きてしまった時の対応方法について見ていきましょう。

まず、雨漏りが起きてしまったら「家を建てた工務店」か「太陽光発電の販売業者」に連絡をしてください。
理由は、雨漏りの原因が太陽光発電だと断言できないためです。
そうはいっても、太陽光発電が設置されてある状況だと何が原因か特定できないケースが多くなっています。

だったら、どこが責任を持つのかわからないってこと?
原因が特定できないとどこが悪いのかわからないのですが、一般的には太陽光発電を設置した施工業者が賠償責任保険をかけていることが多いので、その保険で修理をすることが多いです。
ちなみに、太陽電池メーカーの保証が使えると思われている方が多いのですが、メーカー保証の適用はできません。
一般的に、太陽電池メーカーの保証は下記3つがあります。
✅太陽電池メーカーの保証
・太陽電池パネルの出力保証
・太陽光発電システムのシステム保証(機器保証)
・自然災害補償(※有償の場合も有り)

太陽電池メーカーの保証が使える可能性としては、太陽電池の取り付け金具の不具合(瑕疵)により雨漏りが発生していると確認できた時のみになります。
どこに雨漏りの原因があるかによって、対応する業者が変わりますが原因の特定が出来ない場合は、先程お伝えしたように太陽光発電の施工業者の賠償責任保険を使って対応するのが一般的です。
※ただし、施工店が必ずしも対応してくれるかはわかりません。詳細は次で解説します。
太陽光発電 設置前の5つの確認ポイント

次に、太陽光発電の設置前に確認すべき5つのポイントを見ていきましょう。
雨漏り対策を考える上で重要なのは、太陽光発電を購入する前から対策が始まっていることを認識しておくことです。
今回は、太陽光発電を検討していくとなった時に、販売施工店に確認すべき事前チェックポイントを5つご紹介します。
✅販売施工店に確認すべき5つのチェックポイント
①施工IDがあるか確認する
②施工実績を聞いてみる
③太陽電池メーカーの雨漏り保障がついているか聞いてみる
④雨漏りが起こったときの対応方法を聞いてみる
⑤会社の経営状態を確認しておく

販売施工店に5つのポイントを確認する理由は、万が一雨漏りが起こった時にどんな対応をしてくれるのか、安心して太陽光発電の施工を任せられる施工店なのかを見極める必要があるからです。
悪質な販売施工業者であれば、そもそも太陽光発電の施工経験が乏しくて施工の技術がないことによる雨漏りが起こったり、雨漏りが起こっても対応してくれないこともあります。
そのようなリスクを回避するには、購入前の段階から5つのチェックポイントを確認しておく必要があります。
何度もしつこいですが、しっかりとした取り付け工事を行っていれば雨漏りが起こることはないということは認識しておきましょう。
①施工IDがあるか確認する
1つ目が、施工IDがあるか確認することです。
太陽電池パネルを設置するためには、太陽電池メーカーが実施している施工研修を受けなければ工事をしてはいけません。
施工研修に受講して合格すれば、施工IDが太陽電池メーカーから付与されます。

実際に、太陽電池パネルを施工する方が施工IDを持っているか確認しましょう。
実際に施工する会社ではなくて、関連会社が施工IDを持っていたりするケースもありました。
誤魔化して施工しているところも少なからずありますので、注意が必要です。
②施工実績を聞いてみる
2つ目は、施工実績を聞いてみることです。
単純に施工件数が多い販売施工店であれば、取り付け工事にも慣れています。
施工件数の目安として、1,000件以上の実績があれば十分です。
また、1点注意が必要なことは「どの太陽電池メーカーで施工実績があるか」ということです。

理由は、太陽電池メーカーごとに採用されている金具が異なるためです。
多くの太陽電池メーカーで採用されている取り付け金具もあれば、メーカー独自で開発している金具もあり、金具といっても種類が豊富にあります。
つまり、初めて使う金具であれば、多少の技術はあるとしても素人の施工であることになります。
どの太陽電池を購入するかによって、その販売施工店の施工実績も大きく変わりますので注意しておきましょう。
③太陽電池メーカーの雨漏り保障がついているか聞いてみる
3つ目が、太陽電池メーカーの雨漏り保障があるか確認してみることです。
一部の太陽電池メーカーが、雨漏り保障をしています。
太陽電池メーカーの厳しい審査や基準を通った一部の施工店で、その販売施工店から購入する太陽光発電は、メーカーが雨漏り保障をしているケースがあります。
基本的には、太陽電池メーカーは施工起因での保障というものは行っておりません。

わたし自身も、どこの販売施工店から購入すれば雨漏り保障がついているのか把握できていないですが、もしそのような販売施工店から購入できるなら安心です。
④雨漏りが起こったときの対応方法を聞いてみる
4つ目が、万が一の雨漏れが発生したときの対応方法を確認してみることです。
「雨漏りしないように施工するから大丈夫です!」などの返事が来る可能性がありますが、そこはしっかりと確認しておきましょう。

正直、雨漏りは原因が特定しにくく曖昧なので、設置前にはっきりと対応方法は確認しておいた方が後からもめることがないです。
一般的には、太陽光発電の施工店であれば工事賠償責任保険に加入しています。
保険の加入されている根拠資料を見せてもらうことと、出来ればコピーをもらうことをオススメします。
施工店が工事賠償責任保険に加入していなかったら、巨額な費用をお客様自身が負担しなければいけなくなります。
工事賠償責任保険を入っていないということであれば、その販売施工店から太陽光発電を購入することは諦めましょう。
⑤会社の経営状態を確認しておく
5つ目が、会社の経営状態を確認しておくことです。
工事賠償責任保険を入っていても、その販売施工店が倒産してしまっては意味がありません。

太陽光発電の販売施工店の倒産は年々増えておりますので、しっかりした販売施工店かどうかの判断が必要です。
なかなか会社の経営状態を確認することは難しいと思いますので、下記を参考に確認してみましょう。
✅確認ポイント
・会社規模はどうか
・従業員は何人なのか
・会社設立して何年くらいの会社なのか
・太陽光発電以外の事業もしているのか
コスト重視のために、従業員も少なく設立年数も短い会社と取引してしまうケースも多いです。
ただ、将来的にその会社が倒産してしまい、対応してくれる窓口の会社がなくて困っているという問い合わせも増えています。
安心できる販売施工店から太陽光発電は購入することがオススメです。

安心できる販売施工店だけが加盟している見積サイトを紹介します。
優秀な販売店のみ登録されている見積サイトなので、安心して太陽光発電の設置工事を任せられます。
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雨漏りが起きないオススメな屋根

次に、そもそも雨漏りが起きないオススメの屋根を紹介します。
✅雨漏りが起きない屋根
・金属屋根(キャッチ工法の場合)
・太陽電池と屋根材が一体型の屋根
いずれも屋根に穴を開けない設置工法になるため、雨漏りのリスクがありません。
①金属屋根へのキャッチ工法
1つ目は、金属屋根へのキャッチ工法になります。


上の写真を見てわかるように、金属屋根のハゼと言われる突起物に取り付け金具を挟み込んで太陽電池を設置する工法がキャッチ工法になります。
キャッチ工法は、金属屋根でしか対応不可能な設置工法です。
太陽光発電を設置される方の中で、屋根にどうしても穴を開けたくない方は屋根を金属屋根にされる方もいます。
②太陽電池と屋根材が一体型の屋根
2つ目は、屋根材一体型の太陽電池です。

太陽電池と屋根を一体型にしている屋根になりますので、取り付け金具自体が不要です。

ただ、この工法を採用している販売施工店はほとんどありません。
基本的には、大手ハウスメーカーで採用された工法になります。
理由は、デザイン性や見た目で地元の工務店やビルダーと差別化ができるからです。

なんで地元の工務店やビルダーは太陽電池と屋根一体型の屋根を作らないの?
屋根材一体型の太陽電池はコストがかかるからです。
太陽光発電を設置することで、見た目を気にされる方や屋根に穴を開けたくないというニーズに応えられる形になっております。
大手ハウスメーカーから家を購入される方は屋根材一体型の太陽電池の選択肢もできますが、屋根材一体型の太陽電池を採用している屋根が少ないです。
まとめ-太陽光発電の雨漏り

今回は、太陽光発電の雨漏りの原因と対策についてお伝えしました。
雨漏りは、屋根に穴をあけたときの防水処理があまいことが原因です。

ただし、しっかりとした取り付け工事を行っていれば雨漏りが起こることはありません。
また、雨漏り対策は太陽光発電を購入する前から始まっていることを認識しましょう。
改めて、販売施工店に確認すべき5つのポイントを確認していきます。
✅販売施工店に確認すべき5つのチェックポイント
①施工IDがあるか確認する
②施工実績を聞いてみる
③太陽電池メーカーの雨漏り保障がついているか聞いてみる
④雨漏りが起こったときの対応方法を聞いてみる
⑤会社の経営状態を確認しておく

そもそも屋根に穴をあけない金属屋根を選ぶこともオススメです。
悪質な販売施工店から太陽光発電を購入することが、雨漏りを起こしてしまうリスクを高めてしまいます。
そのため、販売施工の実績が高く、信頼性の高い販売施工店から太陽光発電を購入することができれば、雨漏りリスクはなくなり、万が一の雨漏り発生時でも真摯に対応してくれます。
下記サイトから紹介される良質な販売施工店と雨漏り対策をしっかりと行って、快適な太陽光発電のある生活をスタートしていきましょう。
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