※2021年8月10日更新
蓄電池は高額なので補助金を活用して安く購入したいのですが、どんな補助金があるのか、またどの補助金を活用すれば良いのか教えていただけないでしょうか。
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・家庭用蓄電池の補助金の種類
・家庭用蓄電池の補助金はどれがオススメなのか、選び方の手順
・DER補助金
・地方自治体の補助金
・蓄電池の補助金活用時の注意点
✅本記事の信頼性
✔太陽光発電メーカーに約10年間勤務(現役)
✔蓄電池の現役営業マン
✔月に10台以上の蓄電池販売を継続
災害意識の高まりや電気料金の高騰で蓄電池の需要が増えておりますが、まだまだ蓄電池は高額なのでなかなか手が出ないという方が多いと思います。
どうせ購入するなら使える補助金は全て使って安く購入したいですよね。
この記事を読んでいただければ、2021年度に使える補助金の種類や内容、補助金活用時の注意点について理解できるようになります。
家庭用蓄電池の補助金の種類
まずは、蓄電池の補助金種類について見ていきましょう。
✅2021年度に使える家庭用蓄電池の補助金
・DER(分散型エネルギー)実証事業補助金
・地方自治体の補助金
・ZEH補助金
大きくは、3つの補助金があることを理解しておきましょう。
地方自治体やZEH補助金は、2021年度以前でも活用は可能でした。
2021年度から新しくDER(分散型エネルギー)実証事業補助金がスタートしました。
これだけ補助金が出ているということは、「補助金でも出さないと高すぎて需要が少ない、けれども国としては蓄電池を増やしていかなければいけない」という意図があります。
つまり、補助金は活用しないともったいないということです。
※今回は、「DER補助金」と「地方自治体の補助金」をメインにお伝えします。
家庭用蓄電池の補助金はどれがオススメなのか、選び方の手順
次に、どの蓄電池補助金を選んで活用していけばよいのか見ていきましょう。
結論としては、あなたの状況や住んでる場所によって変わります。
基本的には、下記のような考え方で補助金を選んでいきましょう。
✅どの補助金を選べばよいのか?
新築戸建て住宅を購入される方 ⇒ ZEH補助金
それ以外の方 ⇒ DER実証事業補助金 もしくは 地方自治体の補助金
新築戸建て住宅を購入される方は、ZEH補助金の活用が可能です。
補助額も大きいのが特徴ですが、工務店やビルダーがZEH補助金申請をするかどうかがポイントです。
あなた自身がZEH補助金の申請をするのではなく、補助金交付団体であるSII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)に登録済のZEHビルダーが申請をします。
まずは、家を建ててもらう予定の工務店やビルダーがZEHビルダーか確認しましょう。
新築戸建て住宅の購入予定がない方は、地元の自治体が蓄電池設置に対して補助金を出すのかを確認して、DER補助金と比べて補助額が大きい方を選びましょう。
補助額は、だいたい2万円/kWh~5万円/kWhが相場になります。(※自治体によって異なります。)
例えば、5kWhの蓄電池で2万円/kWhの補助金なら10万円、5万円/kWhの補助金なら25万円なので大きな金額差になるので、しっかりとどちらがお得なのか確認しておきましょう。
2021年度DER補助金
次に、2021年度から始まった「DER補助事業」について確認していきましょう。
補助金予算 | 45憶2,000万円 |
蓄電池への補助額 | 初期実効容量×4万円(蓄電池に関わる工事の3分の1を上限) |
HEMS(モニター)への補助額 | 上限10万円 |
蓄電池販売の上限金額 | 材工で16.5万円/kWhが上限 |
補助金を受けるためのスケジュール | 2021年6月~ 受付開始 2021年12月24日 連系期限 2022年1月 実証実験 2022年2月 報告期限 |
補助金は先着順で、なくなり次第で終了となってしまいます。
また、補助金が受けられる蓄電池も決まっております。
OEMもありますが、ハイブリッド蓄電池と単機能蓄電池に分けて補助金対象の蓄電池をご紹介します。
(※クリックすると対象蓄電池の詳細記事にとびます。)
具体的にどれくらいの補助金がもらえるのか、オムロン9.8kWh蓄電池で見ていきましょう。
✅オムロン9.8kWh蓄電池を購入する場合にもらえる補助金
蓄電池の補助金 : 352,000円(8.8kW×40,000円)
HEMS(モニター)の補助金 : 100,000円
合計 : 452,000円
蓄電池補助金の計算でポイントは、実効容量×40,000円になります。
実効容量とは、実際に充放電できる蓄電容量のことです。
どの蓄電池でも充放電されない予備があるので、実効容量は蓄電容量よりも1割~2割少なくなります。
そもそもDERってなにの略なの?
DERは、Distributed Energy Resourcesの頭文字を取っており、分散型エネルギーリソースの略になります。
簡単にいうと、各家庭の太陽光発電で発電した電気を家庭内だけで使うのではなく、家庭以外で不足している時にその電気の有効活用をしようというものです。
そのために、「太陽電池で発電した電気」や「電力会社からの電気」を蓄電池に充電、そして必要な時に放電を計測装置を経由して外部で遠隔操作します。
電気の需要と供給のバランスを調整するために蓄電池が使われるということです。
今回は実証事業になるので、「このような実証事業のためにあなたの蓄電池を使わしてもらう代わりに蓄電池の補助金を出しますよ」ということです。
3年間の実証事業になりますが、実証事業されるのは1年の内で1週間のみになります。
つまり、3年なので3週間だけは蓄電池の充放電の操作を外部でされるということです。
この実証事業では、お客様が何か準備や操作することは一切ありません。
DERの実証事業が上手くいけば、電気を多く使うピーク時に新たに電力供給のために発電所を動かすことがなく、太陽光発電や蓄電池からの電気を使えるようになります。
つまり、下記の赤線内のピークがシフトできるということです。
電力の需給バランスが整えば、地域間で電気の融通をすることができるようになります。
近い将来で、下図のような電力会社に頼らない仮想発電所の中で電気を使えるようになります。
地方自治体の補助金
次に、地方自治体の補助金を見ていきましょう。
地方自治体の補助金は、全て紹介すると100以上になるので参考として幾つか紹介します。
今回は、6自治体の補助金内容を掲載しますが、自治体ごとに補助額も申請期間も異なります。
北海道札幌市
補助金事業名 | 再エネ省エネ機器導入補助金制度 |
申請期間 | 2021年9月1日~11月4日 |
補助金 | PV:3万円/kW(上限20.9万円) 蓄電池:2.5万円/kWh(上限10万) |
福島県
補助金事業名 | 住宅用太陽光発電設備等補助制度 |
申請期間 | 2021年4月12日~2022年3月18日 |
補助金 | PV:4万円/kW(上限16万円) 蓄電池:4万円/kWh(上限20万) |
東京都
補助金事業名 | 自家消費プラン事業 |
申請期間 | 2021年4月1日~2022年3月31日 |
補助金 | 蓄電池:7万円/kWh(上限42万円) ※機器費17万円/kWh以下 |
愛知県
補助金事業名 | 愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金 |
申請期間 | 2021年4月1日~2022年3月31日 |
補助金 | 蓄電池単体補助:10万円(上限) PV+蓄電池+HEMS:16.28万円(上限) |
大阪府茨木市
補助金事業名 | 令和3年度住宅用太陽光発電システム等設置事業補助制度 |
申請期間 | 2021年4月16日~2022年3月11日 |
補助金 | PV:1.25万円(上限5万円) 蓄電池:4万円(定額) |
鹿児島県鹿児島市
補助金事業名 | 太陽光deゼロカーボン促進事業補助金 |
申請期間 | 2021年4月7日~2022年3月31日 |
補助金 | PV:2万円/kW(上限20万円) 蓄電池:10万円(定額) |
自治体によっては蓄電池補助金がないところもありますので、お住まいの自治体に「蓄電池補助金があるのか」、「申請期間内なのか」、「先着順で申請が終わっていないのか」を確認しましょう。
蓄電池の補助金活用時の注意点
次に、蓄電池の補助金活用時の注意点を見ておきましょう。
✅注意点の一覧
・DER補助金を活用する場合に、実証事業に参加せずに撤去すると補助金返還となる
・DER補助金の予算が少ないので、早めに申請しないと予算がなくなる
・DERの期限が2021年12月24日までなので、納期等を考慮すると10月までに発注が必要
・地方自治体の補助金も予算次第で、打ち切りとなる
・地方自治体の補助金は、自治体ごとに内容が異なり補助金自体がない自治体もある
・DER補助金と地方自治体の補助金併用も可能なところがあるが、自治体に確認必要
個人的には、DER補助金は高額補助が得られるので基本的にDER補助金を取るために早めに蓄電池購入するか決めることをオススメします。
DER補助金活用を目指して、平行して地方自治体でも補助金活用ができるか確認して進めましょう。
補助金申請にあたっては、補助金申請してくれる良質な販売代理店から蓄電池を購入するべきです。
蓄電池を安く、そして良質な販売代理店は下記サイトに見積依頼することで見つけられます。
✅見積サイトをオススメする理由
・蓄電池を安く購入することができる
・悪質な業者がいないので、安心して工事を任せられる
※無料で最大5社の見積が取得できるので、安く購入したい方は上記サイトから見積してみましょう。
まとめ
今回は、家庭用蓄電池の補助金についてお伝えしました。
改めて、家庭用蓄電池の補助金種類について確認しておきましょう。
✅2021年度に使える家庭用蓄電池の補助金
・DER(分散型エネルギー)実証事業補助金
・地方自治体の補助金
・ZEH補助金
補助金があるなら活用しない手はないはずです。
早めに蓄電池導入されるか判断をして、補助金がある内に申請を進めていきましょう。
家庭用蓄電池は、導入加速していくために補助金を活用しながら進めている事業になります。
蓄電池をもっていることが当たり前の時代になり、太陽光発電で発電した電気を地域間で融通しながら効率の良いビジネスモデルが実現します。
そのときには、太陽光発電で発電した電気の価値が上がり、地域間で電気の売買ができるようになるはずです。
蓄電池について、もう少し詳しく知りたい方は下記の「家庭用蓄電池のまとめ」記事を覗いてみてください。
蓄電池についての理解を深めることができます。
ベストな蓄電池を選んで、快適な生活を手に入れていきましょう。
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