※2022年12月15日更新
ダイヤゼブラ電機の蓄電池EIBS4(アイビス4)はどんな特徴があるのか、他蓄電池と比べてメリットデメリットが何なのか教えてほしいです。
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・ダイヤゼブラ電機EIBS 4kWh蓄電池の性能、特徴
・3つのメリット
・2つのデメリット
・4つの運転モード
・こんな方には、EIBS 4kWh蓄電池がオススメ
・EIBS 4kWh蓄電池の節電効果
・EIBS 4kWh蓄電池の相場コスト
✅本記事の信頼性
✔太陽電池メーカーに約10年間勤務(現役)
✔月に10台以上の蓄電池販売を継続
✔全蓄電池のスペックをチェック済
EIBS4がどのような性能で、メリットデメリットが何なのかわかりにくいですよね。
この記事を見てもらえれば、ダイヤゼブラ電機EIBS 4kWh蓄電池の性能やメリットデメリット、他蓄電池と比べて田淵電機EIBS 4kWh蓄電池が良いのかどうかが理解できるようになります。
ダイヤゼブラ電機EIBS 4kWh蓄電池の性能、特徴
まずは、基本スペックから見ていきましょう。
蓄電池メーカー | ダイヤゼブラ電機 |
蓄電池のタイプ | 特定負荷対応のハイブリッド型蓄電池 |
蓄電池容量 | 4.0kWh |
蓄電池併設 | × |
サイクル数 | 12,000程度 |
1日サイクル数 | 2サイクル |
保証年数 | 10年(有償で15年可能) |
自然災害補償 | なし |
塩害対応 | 海岸から500m以内は× |
停電時の定格出力 | 2.0kVA |
蓄電池動作温度範囲 | 0℃~40℃ |
設置場所 | 屋内もしくは屋外 |
外形寸法 (幅×奥行き×高さ) | 476mm×305.5mm×850mm |
蓄電池1台の重さ | 85kg |
蓄電池容量は、4kWhと小さめですが1日2サイクル運転ができるのがEIBS4の特徴です。
特定負荷のハイブリッド型蓄電池で、蓄電容量は4.0kWhと大きくはないですが1日2サイクルの運転が可能なため、実質8kWh蓄電池相当の働きができます。
下写真の左側がパワーコンディショナで、右側が蓄電池ユニットになります。
基本的には、パワーコンディショナも蓄電池ユニットも屋外設置です。
ハイブリッド型で特定負荷対応の蓄電池になるため、太陽光発電用と蓄電池用のパワーコンディショナはハイブリッドパワコン1台でまかなえて、停電時はあらかじめ決めておいた特定回路だけ電気を送ることができます。
パワーコンディショナは通常2台必要なところ1台で設置できるのは、見た目もすっきりして良いわね。
そうですね。太陽光発電を今から設置する方や太陽光発電を設置して10年近くになる方にオススメの蓄電池です。
ダイヤゼブラ電機の蓄電池と言えばEIBS7(アイビス7)が有名ですが、EIBS4はEIBS7の前身となる蓄電池になります。
ちなみに、EIBS7とEIBS4の違いは、下記になります。
✅EIBS7とEIBS4の違い
(同じ点)
・1日2サイクル
・12,000サイクルと長寿命
(異なる点)
・蓄電容量(EIBS7⇒7.04kWh EIBS4⇒4.0kWh)
・蓄電池2台併設の可否(EIBS7⇒〇 EIBS4⇒✕)
・停電時定格出力(EIBS7⇒5.5kVA EIBS4⇒2.0KVA)
・全負荷対応と特定負荷対応(EIBS7⇒全負荷対応 EIBS4⇒特定負荷対応)
EIBS7の詳細を確認したい方は、「アイビス7の製品紹介記事」を覗いてみてください。
3つのメリット
次に、ダイヤゼブラ電機製EIBS4kWh蓄電池の3つのメリットを見ていきましょう。
✅EIBS4のメリット
・1日2サイクル運転可能
・寿命が長い
・使える電気量が多い
メリット①:1日2サイクル運転可能
1つ目が、1日2サイクル運転が可能な点です。
4kWh蓄電池ですが、実質8kWhの蓄電池と同じ働きをしてくれます。
1日2サイクルのイメージがわかりにくいと思いますので、下記のグラフを見ていきましょう。
✅2サイクル運転の内容
・深夜の安い電気で蓄電池に充電し、朝方に放電(1サイクル)
・昼間の太陽光発電の電気を蓄電池に充電し、夜間に放電(2サイクル)
東京電力のスマートライフプラン(オール電化プラン)の各時間帯の電気代を見てもらうと、深夜の電気単価(17.78円/kWh)が昼間の電気単価(25.8円/kWh)よりも安いことがわかります。
昼間の電気を電力会社から買わないことが節電するためのポイントです。
また、1日当たりの使用電力は、4人家族でおよそ13~15kWhです。
2サイクルすることで、8kWh相当を賄えますので、1日に使う電気の半分以上は蓄電池から賄えることになります。
電気単価は高騰してきており、今後はますます電力会社から買わないことを意識することが大事です。
1日に2サイクル可能な蓄電池であれば、節電のために大いに活躍してくれます。
メリット②:寿命が長い
2つ目が、長寿命である点です。
一般的に、リチウムイオン蓄電池のサイクル数は、6,000~8,000サイクルになります。
EIBS4は、12,000サイクルのため一般的な蓄電池と比べて1.5倍の寿命です。
なんで、そんなに寿命が長いの?
寿命が長い理由は、リン酸鉄型リチウムイオン蓄電池を採用されているからです。
簡単に言うと、普通のリチウムイオン蓄電池と比べて、高品質な蓄電池になります。
メリット③:使える電気量が多い
3つ目が、使える電気量が多い点です。
使える電気量が多いってどういうこと?
蓄電池は、蓄電池容量を100%使えるものはほとんどありません。
一般的には、蓄電池容量の80%~90%が使えるイメージです。
グラフの赤色部分が使えないということね。なんで使えないの?
蓄電池を安全に長期間使うために、少し余力を残しているためです。
多くの蓄電池では、20%程度は安全を見て充放電できない容量を確保しておりますが、EIBS4であれば、7%の制限で残りの93%の電気容量は充放電できます。
2つのデメリット
次に、ダイヤゼブラ電機製EIBS4kWh蓄電池の2つのデメリットを見ていきましょう。
✅EIBS4のデメリット
・停電時に、特定負荷かつ100V機器しか使用できない
・寒冷地では使用できない
デメリット①:停電時に、特定負荷かつ100V機器しか使用できない
1つ目が、停電時に特定負荷かつ100V機器しか使用できない点です。
2022年現在で、多くの蓄電池が発売されておりますが、最近では200V機器まで使用できる全負荷対応の蓄電池が増えております。
特定の機器で、それも100V機器だけしか使えないので物足りないと感じるかもしれません。
停電時に使える電気機器は、下図のバックアップ用分電盤に繋がっている100V機器になります。
ポイントとしては、停電時を想定してどの機器を使いたいかを決めておくことです。
全負荷対応の蓄電池の場合だと、全ての電気機器が使える点は良いのですが、使いすぎて蓄電池の電気がなくなりやすいデメリットもあるので、無駄使いが怖い方は特定負荷タイプの方がオススメです。
全負荷対応の蓄電池を詳しく知りたい方は、「全負荷対応のハイブリッド蓄電池」「全負荷対応の単機能蓄電池」を覗いてみてください。
※単機能型は既に太陽光発電を設置済の方向けで、それ以外はハイブリッド型がオススメです。
デメリット②:寒冷地では使用できない
2つ目が、寒冷地では使用できない点です。
蓄電池の使用環境温度は、0℃~40℃なので0℃以下になるエリアでは設置ができません。
北海道、東北、北陸エリアはアウトなの?
北海道、東北、北陸エリアで、EIBS4を外に設置してしまうと蓄電池が止まってしまったり、寿命を早めることになるのでオススメできません。
屋内に設置するという手段はありますが、それなら寒冷地対応の蓄電池を選択する方が良いです。
寒冷地に対応している蓄電池の纏め記事は、「寒冷地対応の蓄電池」から確認してみてください。
ダイヤゼブラ電機EIBS 4kWh蓄電池の4つの運転モード
次に、アイビス4の運転モードを見ていきましょう。
EIBS4を運転させるモードは、4つあります。
✅4つの運転モード
①スマートモード
②節エネモード
③ノーマルモード
④蓄電モード
オススメは、スマートモードです。
理由は、先程もお伝えしたように「節電効果が高いから」です。
①スマートモード
- 深夜の安い電気で蓄電池に充電し、朝方に放電(1サイクル)
- 昼間の太陽光発電の電気を蓄電池に充電し、夜間に放電(2サイクル)
4つの運転モードの中で、最も経済的なモードになります。
2サイクルできる特徴を生かして最大限に活用しましょう。
1日2サイクル運転させても、12,000サイクルの寿命なので単純計算で16.4年は動き続けます。
②節エネモード
- 昼間の太陽光発電の電気を蓄電池に充電し、夜間に放電(1サイクル)
スマートモードの夜間充電をなくしたモード設定です。
オール電化プランが設定できない方には、節エネモードがオススメです。
電力会社によっては、オール電化でないとオール電化プランが選べないところもあります。
オール電化プランが選べない方は、どの時間帯も電気単価が同じ「従量電灯プラン」になります。
③ノーマルモード
- 深夜の安い電気で蓄電池に充電し、夕方から夜間に放電(1サイクル)
売電を優先させるモードになります。
これまでは一番経済的な運転モードでしたが、売電単価が下がった今は経済性は低くなっているので、オススメできません。
④蓄電モード
- 常に蓄電池を満充電にして、停電時に備える(0サイクル)
いつ起こるかわからない災害時に備えて、蓄電池を満充電させておくモードです。
ただ、災害時でも太陽が照っていれば蓄電池に充電が可能なので、平常時に全く使わないのは少しもったいないです。
こんな方には、EIBS 4kWh蓄電池がオススメ
次に、どんな人にアイビス4はオススメなのかを見ていきましょう。
✅こんな方は、購入することをオススメします。
・蓄電池のコストは抑えたい
・蓄電池をフル活用して節電対策をしたい
・寿命の長い蓄電池がほしい
最大の特徴は、4kWh蓄電池で1日2サイクルできる点です。
4kWhの蓄電容量のため、コストは比較的安く購入できます。
2サイクルできるので、実質8kWh蓄電池と同じ蓄電容量があり、コスパの良い蓄電池です。
停電時は、4kWhの2サイクルで8kWhは使えないので4kWhの電気を上手く活用しましょう。
ダイヤゼブラ電機EIBS 4kWh蓄電池の節電効果
次に、アイビス4を設置することでどれくらいの経済効果(節電効果)があるのか見ていきましょう。
結論から言うと、10年間で954,341円相当の経済効果が得られます。
10年間で経済効果を出している理由は、アイビス4蓄電池の保証年数が10年間のためです。
電力会社ごとに電気料金プランが異なりますので、今回は東京電力の「スマートライフプラン」を元にエネがえるの長期シミュレーションで経済効果を見ていきます。
✅シミュレーション条件
・4kWの太陽光発電を設置済み
・東京都在住
・共働き世帯で、夜間に電気を多く使う想定
・1ヶ月の電気使用量は400kWh
・卒FITで新たにスマートソーラー製11.5kWh蓄電池を購入
・卒FIT後の売電金額は8.5円/kWh
・蓄電池は自家消費優先モード
・電気料金の上昇率は2%
4kWの太陽光発電を設置済みでFIT期間の10年間を終えて、新たにアイビス4蓄電池を購入した場合の11年目~20年目の経済効果は下記のようになります。
棒グラフの赤色が太陽光発電+蓄電池の節電額になります。
太陽光発電+アイビス4蓄電池で、節電できる10年間の目安金額が954,341円ということです。
10年間のFIT売電期間が終了すると安い売電単価(今回だと8.5円/kWh)でしか売電できませんが、アイビス4蓄電池を購入することで、電力会社から高い価格(約30円/kWh)で電気を買わなくて済むようになります。
逆に、太陽光発電とアイビス4蓄電池がなければ10年間で954,341円の金額を電力会社に支払うことになるということです。
蓄電池は10年使い続けた後でも使い続けられるの?
蓄電池の寿命は、設置場所や設置環境に左右されますが10年以上使い続けることも可能です。
つまり、10年以上使い続けられれば経済的メリット(電力会社に払わなくても済む金額)も増えていくということです。
ダイヤゼブラ電機EIBS 4kWh蓄電池の相場コスト
次に、アイビス4の相場コストを見ていきましょう。
蓄電池の価格は、蓄電池容量に大きく左右されます。
つまり、4kWh蓄電池のEIBS4は蓄電池容量が小さいため、家庭用蓄電池の中でも安く購入できます。
アイビス4の工事込みの相場価格は、1,000,000円~1,200,000円程度です。
先ほどの経済効果シミュレーションと見比べると10年程度使い続ければアイビス4蓄電池の費用は回収できることになります。
いきなり100万円近くのお金は払えないからローンを組んだらどうなるのか教えてくれない?
実際に、蓄電池を現金で購入される方は少なく、ローンを組んで購入される方がほとんどです。
✅ローンのシミュレーション条件
・アイビス4蓄電池を購入
・購入金額は1,200,000円
・頭金なし
・ボーナス支払いなし
・支払い年数は10年(120ヶ月)
・ローン年率2.45%
仮に1,200,000円でアイビス4蓄電池を購入する場合は、実質3,915円/月(10年間)を支払えば手に入れることができます。
もちろん、初期費用を1,200,000円以下にできれば毎月のローン返済額も少なくすることが可能です。
この記事を見ていただいている方だけに、初期費用を確実に下げられる禁断の方法をお伝えします。
※あまり悪用しないように、こっそりと実践してみてください。
✅確実に安く蓄電池を買う方法
①業界最安値の宣言をしている販売店に見積依頼をする
②見積依頼時に使える補助金がないか販売店に確認する
③補助金の代行申請をしてもらうことを条件に購入する
太陽光発電と蓄電池は、「本当は安く買えるのに高く買わされている人が多い」と本業でも感じているので、最も安く買える方法で皆さんは買ってください。
別に今すぐに見積を取らなくても良いと思っている方もいると思いますが、蓄電池の相場価格を知るため、そして将来購入する際の比較見積としても使えるので、オススメしています。
※見積依頼後に、メールもしくは電話が入ります。
また、蓄電池を購入する際は「各都道府県の補助金」を積極的に活用して購入すれば更に安く蓄電池を手に入れることができます。
まとめ
今回は、ダイヤゼブラ電機製のEIBS4蓄電池の紹介しました。
改めて、アイビス4のメリットとデメリットを確認しておきましょう。
✅EIBS4のメリット
・1日2サイクル運転可能
・寿命が長い
・使える電気容量が多い
✅EIBS4のデメリット
・停電時に、特定負荷かつ100V機器しか使用できない
・寒冷地では使用できない
コスパ重視で長寿命な蓄電池として採用されている蓄電池です。
蓄電池は災害(停電)対策はもちろんできますが、最近は電気代高騰が続いており電気代の節約にも活用が進んでおります。
ロシアウクライナ情勢もあり、2023年4月から更に電気代が高騰していくと言われております。
太陽光発電+蓄電池があれば、災害(停電)と電気代の両方の対策が取れます。
訪問販売業者はかなり高額で蓄電池を提案されているケースもあるため、適正価格で蓄電池を購入すれば長期的に見れば経済的にもお得です。
※見積依頼後に、メールもしくは電話が入ります。
ベストな蓄電池を選んで、快適な生活を手に入れましょう。
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