※2024年2月12日更新
LIXIL TEPCOの「建て得リフォーム」の提案を受けましたが、本当にメリットがあるのか理解できておりません。太陽光発電を普通に購入する場合と比べて、どちらがお得なのか総合的に教えてほしいです。
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・LIXIL TEPCOの「建て得リフォーム」とは？
・建て得リフォーム契約後の電気料金
・建て得リフォームの保証補償内容
・建て得リフォームの申込条件
・建て得リフォームの解約条件
・「建て得リフォーム」と「購入する場合」はどっちがお得？
✅本記事の信頼性
✔太陽光発電メーカーに10年以上勤務（現役）
✔家庭用太陽光発電を月販200棟（2年継続中）
✔他の0円太陽光発電の内容も把握（当サイトの他記事を参照）
建て得リフォームが実質0円で太陽光発電を設置できるからくりや本当にメリットがあるのかわかりにくいですよね。
この記事を見てもらえれば、建て得リフォームはお得なのか、購入する場合と比べてどちらがお得なのか、そもそも太陽光発電は設置した方が良いのかが理解できるようになります。
LIXIL TEPCOの「建て得リフォーム」とは？
それでは、LIXIL TEPCOの建て得リフォームについて見ていきましょう。
ざっくり説明すると、既築住宅向けに太陽光発電システムを495,000円(税込み)で設置ができるというものです。
ただし、LIXIL TEPCOと15年契約をして、売電収入はLIXIL TEPCOがもらうという形になります。
それは、ＨＰとか見たらなんとなくわかったんだけど、もう少し詳しく教えてくれない？
太陽光発電はどれだけ設置したとしても設置コストは495,000円で、太陽光発電で余った電気は全てLIXIL TEPCOの売電収入となります。
普段、昼間の電気使用量が多く太陽光発電も4kW以上設置できる方にはメリットのあります。
どれくらいの経済的なメリットがあるのかは、別で解説します。
建て得リフォームのポイントを纏めておきます。
✅建て得リフォームのポイント
・リフォーム時にLIXIL製品の採用が必要
・太陽光発電は4kW以上の設置が必要
・蓄電池や電気自動車への充電はNG
・太陽光発電で発電した電気は使い放題（0円）
・昭和56年5月31日以前に確認申請されている建物はNG
建て得リフォームで契約するにも色々と条件があるのね。
建て得リフォームで一番お得になる方は、オール電化住宅でリフォームも考えていて、屋根も広く昼間の電気代がかなりかかっている家に住んでいる方です。
建て得リフォーム契約後の電気料金
次に、建て得リフォーム契約後にどれくらいの電気料金が下がるのか見ていきましょう。
そもそも、太陽光発電でどれくらいの経済効果があるのか、わからない方が多いので4kWの太陽光発電を例に経済効果を見ていきます。
ちなみに、日本では4kW程度が平均的に設置できる太陽光発電の容量になります。
✅発電シミュレーションの条件
太陽電池容量：4kW（400W/枚×10枚）
パワーコンディショナ変換効率：96.5％
設置場所：東京都
設置方位：真南
設置角度：４寸
電力会社からの購入電気単価：30円/kWh
電力会社へ売電する電気単価：16円/kWh(※2024年度の売電単価)
売電比率：30％
電力会社からの購入電気単価は昼間の電気単価を示していて、最近は30円/kWh以上にもなってきているところが増えており、今後もますます値上げになる可能性が高いと言われています。
上記の条件で4kWの太陽光発電の発電シミュレーション結果が下記になります。
4kWの太陽光発電を設置すれば年間の経済効果（節電+売電）が、119,402円見込めるということです。
発電シミュレーションのポイントは「売電率30％」の条件で発電量を算出しているところになります。
どういうこと？もう少し詳しく教えてくれない？
4kWの太陽光発電で発電した電気を100％としたときに、70％は家庭内で使われて、残り30％を電力会社に売電しているということです。
つまり、上図の赤線枠内の「使う電力」に太陽光発電で発電した電気の70％が使われて、残った30％の電気が電力会社に「売る電力」という形になります。
使う電力は各ご家庭ごとに異なりますが、4kWの太陽光発電で発電できる電気量の70％で一般的な家庭で昼間に使う電力は全て賄えると想定しているということです。
太陽光発電の経済効果はなんとなくわかったけど、建て得リフォームの場合は「売る電力」のところはLIXIL TEPCOに売電収益として入るってことよね？
はい、そういうことです。「使う電力」は上記の経済効果の通りなので、年間で97,188円が節電できるということです。
ただ、普段の生活で昼間にどれくらいの電気を使っているかによって、97,188円の節電効果が出るのかは変わってきます。
つまり、普段から昼間に電気を使わない方は、太陽光発電で発電した電気は売電の方に電気が回ってしまうので節電効果が薄いということです。
実際に、自分の家に太陽光発電がどれくらい設置できて、どれくらいの経済効果が見込めるのか知りたい方は、無料なので下記サイトに問い合わせをして確認してみましょう。
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建て得リフォームの保証補償内容
次に、建て得リフォームの太陽光発電システムの保証内容を見ていきましょう。
太陽光発電システムは、太陽電池メーカーの保証がついているため、建て得リフォームであっても同じ保証がつきます。
✅保証内容
太陽電池出力保証 ： 25年
太陽光発電システム保証 ： 15年
太陽光発電システムが15年以内で、製品起因により壊れた場合は無償で直してくれるということです。
お客様が壊した等であれば、システム保証の適用とはなりません。
ちなみに、太陽光発電の所有者がお客様に譲渡された後でも、太陽光発電システムの出力保証は継続します。
システム保証が15年とあるけど、15年以降に壊れそうな機器ってあるの？
太陽光発電の電気を家で使える電気に変換する「パワーコンディショナ」の寿命が10年～15年です。
つまり、保証期間内（15年以内）にパワーコンディショナが壊れれば保証範囲内でお客様負担はないですが、15年後に壊れてしまうとお客様が費用を払って直す必要があります。
具体的にどれくらいの費用がかかるの？
工事費込みで15万～20万くらいはかかります。
また、自然災害補償もないので自然災害での機器故障等はお客様自身で修理対応をする必要があります。
事前に火災保険に加入をして、災害対策をしっかり準備しておくことをオススメします。
建て得リフォームの申込条件
次に、建て得リフォームの申込条件を見ていきましょう。
✅建て得リフォームのお申込み条件
・北海道、青森県、秋田県、山形県、新潟県、富山県、石川県、福井県、鳥取県、島根県、沖縄県、離島以外にお住まいの方
・太陽光発電の設置必要容量は、4kW以上
・LIXIL商品の採用をする
・蓄電及び発電設備（蓄電池、エコウィル、エネファームなど）を設置されていない方
・⾏政が指定する垂直積雪量が75cm以下のエリアであること
・お申し込み者、または同居のご家族が65歳未満
建て得リフォームは、家の築年数や住宅の工法によって、どのLIXIL商材を採用しなければいけないのか変わってきます。（下記参照）
太陽光発電の設置条件も少し制限があり、積雪エリアや4kW以上の太陽光発電の設置ができる家が対象になります。
ちなみに、積雪50㎝以下のエリアは下記で簡易判定ができますので、ご自身のエリアが何㎝のエリアか確認してみてください。
積雪50㎝以下のエリアが日本地図の半分くらいしか該当しておらず、50㎝から75㎝までの積雪エリアであれば7kW以上の太陽光発電が必要になります。
✅必要な屋根面積
4kW太陽光発電：約25㎡
7kW太陽光発電：約45㎡
詳しく知りたい方は、「4kW太陽光発電」と「7kW太陽光発電」の記事を覗いてみてください。
住む場所や太陽電池の容量で建て得リフォームの条件が大きく変わるのね。。
太陽光発電の発電条件が良い場所しか建て得リフォームは契約できないです。
LIXIL TEPCOも年々契約条件が厳しくなってきておりますが、これでも建て得リフォームは契約条件は緩い方になっています。
建て得リフォームの解約条件
次に、建て得リフォームの解約条件について見ていきましょう。
15年契約の中で、やむを得ない事情や引っ越しにより契約の継続ができない場合には、太陽光発電の残り資産分の支払いをすれば解約ができます。
✅解約方法
・太陽光発電の残り資産分のお支払い
・残りの太陽光発電のローン分も支払い必要
支払いが必要な金額は、販売価格と太陽光発電システムの基準価格との差額を契約月数180ヵ月（12ヵ月×15年分）で割った金額に、残りの契約月数をかけた金額となります。
簡単に言うと、解約するには太陽光発電の残りの資産価値分の金額をLIXIL TEPCOに支払わなければいけないということです。
0円太陽光発電は長期間の契約になるため、解約条件はあらかじめ確認をしておきましょう。
「建て得リフォーム」と「購入する場合」はどっちがお得？
次に、太陽光発電システムを「建て得リフォーム」と「購入する場合」のどちらがお得なのか見ていきましょう。
正直に言うと、長期的に見ると「購入」の方がお得です。
理由は、建て得リフォームは契約期間中の太陽光発電の売電収入がないためです。
✅建て得リフォームの経済メリットが少ない理由とは？
・リフォームで断熱性能が上がり消費電力がリフォーム前よりも少なくなる
・太陽光発電で発電した電気は節電よりも売電に多く回りやすい
建て得リフォームのからくりは、リフォームをすることで断熱性能が上がり、そもそも消費電力が少なくなり太陽光発電で発電した電気は売電に回りやすいということです。
リフォームをすることで節電には貢献するけど、太陽光発電のうま味はLIXIL TEPCOに行きやすいということね。
ただ、太陽光発電を設置しないよりかは建て得リフォームでも太陽光発電を設置した方がお得になることは間違いありません。
リフォームや太陽光発電の費用を出せる方であれば、太陽光発電も購入した方がお得です。
太陽光発電の各容量ごとに年間の経済効果(節電+売電)を纏めております。
| 太陽電池容量 | 年間の経済効果（儲け） | 初期費用の回収年数 |
| 1kW | 39,697円/年 | 9～10年 |
| 2kW | 66,180円/年 | 7年～8年 |
| 3kW | 95,512円/年 | 8年～9年 |
| 4kW | 119,402円/年 | 8年～9年 |
| 5kW | 149,017円/年 | 8年～9年 |
| 6kW | 159,666円/年 | 9年～10年 |
| 7kW | 168,286円/年 | 9年～10年 |
| 8kW | 186,971円/年 | 9年～10年 |
| 9kW | 224,361円/年 | 9年～10年 |
| 10kW | 233,714円/年 | 10年～11年 |
太陽光発電を購入する場合は、どれくらいの費用がかかるの？
太陽光発電を購入する場合の相場価格は、25万円/kWです。
つまり、4kWの太陽光発電であれば100万円程度ということになります。
改めて、建て得リフォームと購入の場合のメリットデメリットを見ておきましょう。
✅建て得リフォームの場合
メリット⇒495,000円(税込み)で太陽光発電の設置が可能
デメリット⇒設置基準が厳しいので、なかなか条件に合いにくい
売電収入が入らない
✅購入の場合
メリット⇒経済効果が高い（自家消費分は電気代が０円、売電収益も入る）
デメリット⇒太陽光発電システムの初期費用が必要
目先のメリットを取るなら建て得リフォームが良いですし、長期的な目線だと購入の方がお得ということです。
もう少し詳しく「購入する場合」と「0円で設置する場合」の比較を確認したい方は、「0円と購入でどちらがお得なのか」の記事を覗いてみてください。
購入する場合の注意点としては、①適正価格で買えるか、②悪質な販売業者ではないかを意識しましょう。
高く買わされるくらいなら、建て得リフォームで太陽光発電を設置する方がお得です。
どうやったら太陽光発電は安く買えるの？
間違いなく安く太陽光発電を買う方法は、スポンジが推奨しているCOAT（株）様から太陽光発電を買うことです。
要は、どんな方が運営していてどういう販売をしているかスポンジ自身が知っているので安心してオススメできるということになります。
✅COAT㈱の特徴
・太陽光発電や蓄電池の知識が豊富
・補助金情報も豊富
・適正価格で太陽光発電や蓄電池を仕入れ、販売されている
・販売エリアは全国対応
太陽光発電と蓄電池は、「本当は安く買えるのに高く買わされている人が多い」と本業でも感じているので、最も安く買える方法で皆さんは買ってください。
今すぐに見積を取らなくても良いと思っている方もいると思いますが、太陽光発電の相場価格を知るため、そして将来購入する際の比較見積としても使えるので、オススメしています。
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太陽光発電の販売店は全国たくさんありますが、気の知れた販売店がいない方はCOAT㈱様に相談すれば金額面でも間違いありません。
まとめ－建て得リフォーム
今回は、LIXIL TEPCOの0円太陽光発電「建て得リフォーム」をお伝えしました。
もう一度、建て得リフォームのポイントを確認しておきましょう。
✅建て得リフォームのポイント
・リフォーム時にLIXIL製品の採用が必要
・太陽光発電は4kW以上の設置が必要
・蓄電池や電気自動車への充電はNG
・太陽光発電で発電した電気は使い放題（0円）
・昭和56年5月31日以前に確認申請されている建物はNG
太陽光発電は高くて手が出ない！という方は、「建て得リフォーム」を検討してみるのもオススメです。
国による電気代軽減策が終わるため、2024年5月から更に電気代が上がってきます。
太陽光発電を設置できる屋根をお持ちであれば、これからは太陽光発電を乗せないと電気代で大きな損をすることになります。
そもそも太陽光発電が設置できる屋根なのかを含めて相談から進めることをオススメします。
太陽光発電の見積依頼を頂いても1～2割の方には、設置ができないということでお断りを本業でも行っております。
ご自宅に太陽光発電が設置できるのか、何kWの太陽光発電が設置できるのか、その太陽光発電でどれくらいの電気代が削減できて売電収入が入るのか、まずは下記サイトで試して見ましょう。
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確実に言えることは、「建て得リフォーム」でも「購入する場合」でも太陽光発電を設置することで損はないということです。
自分に合った形で太陽光発電を設置して、快適な生活を手に入れていきましょう。
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