※2024年1月16日更新
ダイヤゼブラ電機(旧:田淵電機)の蓄電池アイビス7は人気があると聞いたのですが、他の蓄電池と比べてどんな理由で人気なのか、メリットデメリットが何なのか教えていただけないでしょうか。
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・ダイヤゼブラ電機の蓄電池「アイビス7」の製品特徴
・4つのメリット
・2つのデメリット
・こんな方には、アイビス7がオススメ
・アイビス7の経済効果
・アイビス7の相場コスト
✅本記事の信頼性
✔太陽光発電メーカーに約10年以上勤務(現役)
✔本業で、月に10台以上の蓄電池販売を継続
✔本業で、アイビス7を販売中
アイビス7が他蓄電池と比べて、どういう理由で人気なのかわかりにくいですよね。
この記事を見ていただければ、アイビス7のメリットデメリットや相場コストや経済効果(節電効果)、他蓄電池と比べて何が良いのかが理解できるようになります。
ダイヤゼブラ電機の蓄電池「アイビス7」の製品特徴
まずは、アイビス7の基本スペックから見ていきましょう。
蓄電池メーカー | ダイヤゼブラ電機 |
蓄電池のタイプ | 全負荷対応のハイブリッド蓄電池 |
蓄電池の容量 | 7.04kWh |
蓄電池併設 | 2台まで可能(14.08kWh) |
サイクル数 | 12,000サイクル |
1日のサイクル数 | 2サイクル |
保証年数 | 15年 |
自然災害補償 | なし(※購入先によって有) |
塩害対応 | × |
停電時の定格出力 | 5.5kW |
蓄電池動作温度範囲 | -10℃~45℃ |
設置場所 | 屋外 |
外形寸法 (幅×高さ×奥行き) | 580mm×370mm×1,070mm |
蓄電池1台の重さ | 130kg |
アイビス7は、2020年3月に発売開始された蓄電池になります。
今流行りの全負荷対応のハイブリッド蓄電池で、停電時に家まるごとバックアップが可能な蓄電池です。
そもそもダイヤゼブラ電機ってどういう会社なの?
ダイヤゼブラ電機は、「自動車機器」「電子機器事業」や「太陽光発電のパワーコンディショナ」そして「家庭用蓄電池」の販売をされている会社です。
それでは、アイビス7がよく売れている理由を見ていきましょう。
よく売れた最大の理由は、性能が高くコストが安いからです。
✅アイビス7が人気である理由
①蓄電容量に対するコストが安い⇒コスパが良い
②全負荷対応ハイブリッド蓄電池⇒性能が高い
③リン酸鉄リチウムイオン蓄電池を採用⇒高安全性、寿命が長い
④パワコンの種類が3つ⇒太陽電池の容量に合わせた組み合わせができる
性能や安全性が高く、お客様の家の屋根(太陽電池容量)に合わせた最適な組み合わせができるのが大きな特徴になっています。
ちなみに、ダイヤゼブラ電機製の蓄電池は4.0kWhの特定負荷ハイブリッド蓄電池が先行して販売開始されてます。
コストを抑えたい方は、ダイヤゼブラ電機4kWh蓄電池の記事を覗いてみてください。
アイビス7の4つのメリット
それでは、アイビス7の4つのメリットを見ていきましょう。
✅4つのメリット
①家まるごと電気をバックアップできる
②1日2サイクルの運転ができる
③停電時に使える電気の量が多い
④太陽電池容量に合わせられる
リン酸鉄リチウムイオン蓄電池は、最も安全で寿命が長い特徴があります。
メリット①:家まるごと電気をバックアップできる
1つ目が、全負荷対応なので停電時に家まるごと電気のバックアップができる点です。
200V機器まで対応なので、大型エアコン・IHクッキングヒーターも停電時に使えます。
これまでは特定負荷対応の蓄電池が主流でしたが、最近は全負荷対応の蓄電池が人気です。
理由としては、2点あります。
✅全負荷対応の蓄電池が人気の理由
・特定負荷対応と全負荷対応蓄電池の値段差が小さい
・しっかり災害対策をしたい方、高い性能のものを好む方が多い
せっかく蓄電池を購入するなら、中途半端は良くないね。
大雨や地震が頻繁に起こっており、災害対策への意識が高まっていることもあって、全負荷対応の蓄電池の人気が高まっています。
メリット②:1日2サイクルの運転ができる
2つ目が、1日2サイクル運転させることができる点です。
下記は、蓄電池を1日2サイクル動かした時のイメージになります。
✅1日2サイクルの運転内容
・深夜の安い電気で蓄電池に充電し、朝方に放電(1サイクル)
・昼間の太陽光発電の電気を蓄電池に充電し、夜間に放電(2サイクル)
2サイクル運転ができる理由は、性能の高いリン酸鉄リチウムイオンを蓄電池の素材に使われているからです。
アイビス7のサイクル数は12,000回のため、仮に1日2サイクルさせたとしても6,000回(6000日=約16年)は使い続けることができます。
また、無理して2サイクルさせる必要はないので、1日1サイクルでも問題ないです。
蓄電池の運転モードは、どんなものがあるの?
運転モードは4つありますので、ご希望に合わせて蓄電池を動かすことができます。
オススメな運転モードは「スマートモード」と「節エネモード」です。
理由は、下記2つです。
✅スマートモードと節エネモードがオススメな理由
・電力会社から購入する電気は高騰を続けている
・太陽光発電で発電した電気の売電単価は安くなっている
(※2024年度の売電単価は16円/kWh)
直近の電気料金は、下記の通りです。
ちなみに、下記の金額は1ヶ月当たり260kWhの電気を使用した時の電気代になっているため、4人家族の平均電力使用量の400kWhで計算するともう少し金額は高くなります。
今の時代では電力会社からの電気は極力買わずに、太陽光発電で発電した電気は家で使うことが最も経済的です。
少し前までは、ノーマルモード(売電モード)の方が経済的でした。
スマートモードと節エネモードのどちらを選ぶべきかは、使用する電気量によって決めましょう。
✅スマートモードと節エネモードの使いわけ
電気をよく使うご家庭 ⇒ スマートモード
電気をあまり使わないご家庭 ⇒ 節エネモード
使用する電気量が多いか少ないかは、実際にアイビス7を使いながらどちらが向いているかを確認してモード設定をしていきましょう。
メリット③:停電時に使える電気の量が多い
3つ目が、停電時に使える電気の量は5.5kWと多い点です。
停電時に5.5kWの電気が使える蓄電池は少ないです。
つまり、停電時でも一度に多くの電気機器を動かすことができるということです。
下図の右側が停電時のアイビス7の電気の流れになります。
他の蓄電池は、左側のように充電容量と放電容量が1.5kW~3.0kWのものが多いです。
停電が長引いたとしても、太陽光発電で多く発電ができれば、蓄電池に電気を貯めつつ使いたい機器を動かせるのは安心できます。
ただ、電気を使いすぎると蓄電池の残容量が一気に減るので注意は必要です。
具体的にどんな機器がどれくらいの時間使えるの?
下の図では、停電時にどのような機器が何時間つかえるのかを表しています。
これだけ使用した場合で、1日で5,100Wh(5.1kWh)です。
アイビス7の蓄電容量は、7.04kWhなので問題なく使えます。
また、事前に停電時に使用する電気機器の消費電力を確認しておくこともオススメします。
参考用に、さまざまな電気機器の消費電力を一覧で載せておきますので確認しておきましょう。
電気機器 | 消費電力 |
IHクッキングヒーター | 1400~3000W |
エアコン | 300~1000W |
食器洗浄機 | 1100~1300W |
電子レンジ | 1000~1500W |
電気ポット | 900~1300W |
洗濯機(乾燥時) | 600~1200W |
ドライヤー | 600~1200W |
掃除機 | 850~1000W |
こたつ | 300~600W |
ファンヒーター | 10~450W |
洗濯機(洗濯時) | 200~400W |
冷蔵庫 | 100~300W |
テレビ(液晶) | 100~200W |
デスクトップPC | 100~300W |
ノートPC | 50~100W |
加湿器 | 10~40W |
電気毛布 | 50~80W |
空気清浄機 | 10~70W |
ちなみに、古い電気機器だと消費電力が高いものがあります。
最新家電は、省エネの観点で消費電力が小さいものが多いので電気代を抑えられたり、停電時でも少ない電力で使うことが可能です。
メリット④:太陽電池容量に合わせられる
4つ目が、パワーコンディショナは5.5kW、8.0kW、9.9kWの3機種あって各家庭の太陽電池に合わせて最適なパワーコンディショナを選ぶことができる点です。
ご自宅に設置できる太陽光発電の容量に合わせて、最適なパワーコンディショナを選択できます。
そもそも太陽電池を乗せるのに、どれくらいの屋根面積が必要なのか知りたい方は「太陽光発電の設置に必要な面積はどれくらい?」の記事を覗いてみてください。
太陽光発電システムを設置されていて、パワーコンディショナの寿命を見越して蓄電池システムを導入される方でも、ご自宅の太陽電池容量に合わせてパワーコンディショナを選べます。
他蓄電池であれば、ハイブリッド蓄電池システムのパワーコンディショナは1機種しかないです。
例えば、下記のように3直5並列の太陽光発電に対してパワコン(蓄電池)の入力回路数が3回路しかない場合などです。
その場合、太陽光発電の直並列を組み直す工事をするか、別途集電箱を設置する必要があるため、コストが上がります。
アイビス7の場合は、パワコン容量が3機種あるので今回のように3直5並列の太陽光発電でも追加工事や追加機器も不要で接続が可能です。
太陽光発電に合わせてパワーコンディショナを選べるので、無駄がないですね。
既に太陽光発電を設置されている方でも、パワーコンディショナのラインナップが多いので最適な組み合わせができる点でもアイビス7は人気が高いです。
アイビス7の2つのデメリット
次に、アイビス7の2つのデメリットを見ていきましょう。
✅2つのデメリット
①不具合発生時の対応が遅い
②-10度以下のエリアには設置ができない
デメリット①:不具合発生時の対応が遅い
1つ目が、想定以上の販売となりコールセンターがパンク状態になり対応が遅かった点です。
そもそもコールセンターに繋がらない、不具合対応に1週間程度かかっていることがありました。
私が担当する販売店様からも、コールセンターが繋がりにくいという声は多かったです。
2020年時のサービス対応は、下記のようになっています。
2021年1月に、コールセンターの体制人員を約2倍の40名弱に増やして、サービス向上に対応面が改善されました。
そもそも、そんなに不具合が多いってこと?
新しい蓄電池は、販売施工店も施工ミスや設定ミスもあるので、問い合わせが増えてしまいます。
致命的な不具合があるのではなく、細かな問い合わせが急増してパンクした形です。
現在は、販売施工店の施工実績もついて、ダイヤゼブラ電機のサービス対応面も向上しているので、2020年のような対応不備は少なくなりました。
デメリット②:-10度以下のエリアには設置ができない
2つ目が、-10度以下のエリアにはアイビス7は設置できない点です。
他の蓄電池でも言えますが、気温が下がると蓄電池の動作が十分に機能しなくなります。
アイビス7の場合は、下図のように気温によって蓄電池自体が抑制運転をします。
抑制運転とは、充放電を通常時よりも抑えて運転することです。
0℃~‐10℃の場合は、通常時の50%以下の充電しかできなくなる場合があります。
これは故障ではなく、蓄電池保護の観点で抑制機能が働いています。
蓄電池を長く使うために備わっている機能になるので、抑制運転されることに対しての心配はいりません。
他蓄電池でも同様に-10℃以下は設置不可の場合も多いですが、中には-20℃まで対応できる蓄電池もあります。
寒冷地に強い蓄電池について詳しく知りたい方は、寒冷地エリアの纏め記事を覗いてみてください。
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こんな方には、アイビス7がオススメ
次に、アイビス7をオススメしたい方をお伝えします。
✅こんな方には、アイビス7がオススメ
・高性能でコスパの良い蓄電池がほしい方
・災害時(停電時)にも平常時に近い生活をしたい方
・電気を多く使っている方
今販売されている家庭用蓄電池の中で安心してオススメできるのが、アイビス7です。
全負荷対応のハイブリッド蓄電池は、他蓄電池でも金額が高いですが、アイビス7は比較的安く購入できます。
また、蓄電池としての性能が高く停電時でも安心して生活ができるため、どの蓄電池が良いのか迷っている方は、アイビス7をオススメします。
電気を多く使っている家庭にも、アイビス7であれば1日2サイクル運転させられるため節電効果も高いのでオススメです。
アイビス7の経済効果(節電効果)
次に、アイビス7を購入した場合にどれくらいの経済効果が得られるのかを見ていきましょう。
既に太陽光発電を設置済みで10年間の売電期間が終わり、新たにアイビス7蓄電池を購入する方は、15年間で2,023,207円相当の経済効果が得られます。
ちなみに、太陽光発電と蓄電池を新規で購入される方は202万円よりも経済効果が高いです。
理由は、FIT10年後の売電単価よりも新規で取得する売電単価の方が高いためです。
✅売電単価の目安
・FIT終了後の売電単価⇒7円~10円/kWh
・新規で取得する売電単価⇒16円/kWh(2024年度)
少し脱線しましたが、シミュレーションの条件を見ていきましょう。
電力会社ごとに電気料金プランが異なりますので、今回は東京電力の「スマートライフプラン」を元にエネがえるの長期シミュレーションで経済効果を見ていきます。
✅シミュレーション条件
・4kWの太陽光発電を設置済み
・東京都在住
・共働き世帯で、夜間に電気を多く使う想定
・1ヶ月の電気使用量は400kWh
・卒FITで新たにアイビス7蓄電池7.04kWhを購入
・卒FIT後の売電金額は8.5円/kWh
・蓄電池は自家消費優先モード
・電気料金の上昇率は2%
4kWの太陽光発電でFIT期間の10年間を終えて、新たにアイビス7蓄電池7.04kWhを購入した場合の11年目~25年目の経済効果は下記のようになります。
棒グラフのオレンジ色が太陽光発電による節電額、赤色が蓄電池による節電額になります。
太陽光発電+アイビス7蓄電池で、節電及び売電できる15年間の目安金額が2,023,207円ということです。
10年間のFIT売電期間が終了すると安い売電単価(今回だと8.5円/kWh)でしか売電できませんが、アイビス7蓄電池を購入することで、電力会社から高い価格(約30円/kWh)の電気を買わなくて済むようになります。
逆に、太陽光発電とアイビス7蓄電池がなければ15年間で2,023,207円の金額を払うことになるので、損をしてしまうということです。
アイビス7の相場コスト
それでは、アイビス7の相場コストを見ていきましょう。
アイビス7の機器の相場コストは、1,500,000円程度です。
つまり、アイビス7を買った方が長期的に見るとお得ということになります。
お得なのはわかったけど、いきなり100万円以上のお金は払えないからローン返済でもお得なのか教えてくれない?
実際に、蓄電池を現金で購入される方は少なく、ローンを組んで購入される方がほとんどです。
✅ローンのシミュレーション条件
・アイビス7蓄電池(7.04kWh)を購入
・購入金額は1,500,000円
・頭金なし
・ボーナス支払いなし
・支払い年数は10年(120ヶ月)
・ローン年率2.45%
仮に1,500,000円でアイビス7蓄電池を購入する場合は、実質9,831円/月の支払いで10年間のローンを組むことができます。
もちろん、初期費用を1,500,000円以下にできれば毎月のローン返済額も少なくすることが可能です。
そして、初期費用を確実に下げられる禁断の方法をお伝えします。
✅確実に安く蓄電池を買う方法
①スポンジ公認の販売業者に見積をする(下サイトで無料見積可能)
②購入する時期に使える補助金がないか確認してもらう
③補助金の代行申請を行ってもらうことを確認して契約する
太陽光発電と蓄電池は、「本当は安く買えるのに高く買わされている人が多い」と本業でも感じているので、最も安く買える方法で皆さんは買ってください。
今すぐに見積を取らなくても良いと思っている方もいると思いますが、蓄電池の相場価格を知るため、そして将来購入する際の比較見積としても使えるので、オススメしています。
※今なら見積依頼と商談で5,000円プレゼント実施中
また、蓄電池を購入する際は「各都道府県の補助金」を積極的に活用して購入すれば更に安く蓄電池を手に入れることができます。
まとめ-アイビス7
今回は、ダイヤゼブラ電機製の蓄電池アイビス7についてお伝えしました。
改めて、メリットデメリットを見ておきましょう。
✅4つのメリット
①家まるごと電気をバックアップできる
②1日2サイクルの運転ができる
③停電時に使える電気の量が多い
④太陽電池容量に合わせられる
✅2つのデメリット
①不具合発生時の対応が遅い
②-10度以下のエリアには設置ができない
現在販売されている家庭用蓄電池の中では、ハイスペックかつコスパが良いので、人気の高い蓄電池です。
電気代が高騰し続けているため、「太陽光発電+蓄電池」の普及は進んでおります。
これからも電気単価は上がっていくと言われていますので、「災害対策」にはもちろんですが「節電対策」のために蓄電池は必要になります。
蓄電池を購入すれば、高い電気代をこれから支払わなくて良くなり長期的に見れば経済的にお得になります。
※今なら見積依頼と商談で5,000円プレゼント実施中
ベストな蓄電池を選んで、快適な生活を手に入れましょう。
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