※2024年1月20日更新
京セラ製の新しい蓄電池の「Enerezza(エネレッツァ)」って、どんな蓄電池なの?他蓄電池と比べて、どんな特徴があってメリットやデメリットも知りたいです。
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・京セラ製の蓄電池「Enerezza(エネレッツァ)」の性能、特徴
・3つのメリット
・2つのデメリット
・こんな方に、Enerezza(エネレッツァ)はオススメ
・Enerezza(エネレッツァ)の経済性、節電効果
・Enerezza(エネレッツァ)の相場コスト
✅本記事の信頼性
✔太陽光発電メーカーに約10年以上勤務(現役)
✔本業で、月に10台以上の蓄電池販売を継続
✔他蓄電池の性能も比較済
最近、多くの蓄電池が発売されていて、どれを選んだら良いのかわかりにくくないですか?
この記事を読んでもらえれば、Enerezzaがどんな蓄電池か、メリットやデメリット、そしてEnerezzaを購入することで得られる経済性や節電効果、蓄電池の相場コスト、どんな方にオススメな蓄電池なのかが理解できるようになります。
京セラ製の蓄電池「Enerezza(エネレッツァ)」の性能、特徴
まずは、基本スペックから見ていきましょう。
蓄電池メーカー | 京セラ |
蓄電池のタイプ | 特定負荷対応の単機能蓄電池 |
蓄電池の容量 | 5.0kWh |
蓄電池併設 | 〇(10kWh、15kWh) |
サイクル数 | 不明 |
1日のサイクル数 | 1サイクル |
保証年数 | 15年 |
自然災害補償 | 10年 |
塩害対応 | 重塩害は設置不可(屋内設置なら〇) |
停電時の定格出力 | 2.0kW |
蓄電池動作温度範囲 | -20℃~40℃ |
設置場所 | 屋内屋外兼用 |
外形寸法 (幅×高さ×奥行き) | 485mm×562mm×280mm |
蓄電池1台の重さ | 64kg |
京セラの新蓄電池「Enerezza」が2021年から発売スタートしました。
京セラは、蓄電池よりも太陽電池パネルのパイオニアとして有名ですよね。
そうですね。ただ、蓄電池も自社でラインナップを揃えていて、今回リリースしたEnerezzaは、世界初のクレイ型リチウムイオン蓄電池として注目されています。
従来型蓄電池とは構造が大きく異なり「長寿命」、「高安全性」、「低コスト」を実現した蓄電池になります。
✅クレイ型蓄電池のポイント
①粘土(クレイ)型の電解液⇒長寿命
②リン酸鉄リチウムイオン蓄電池を採用⇒高安全性
③電極材、バインダーの削減、工程の簡素化⇒低コスト
クレイ型リチウムイオン蓄電池の特徴は、蓄電池内の電極層が「液体」ではなく「粘土」です。
粘土型の電解液にすることで、蓄電池の動作範囲を-20度~40度まで広げることができました。
動作できる範囲が広がれば厳しい環境の中でも、寿命を伸ばすことができます。
続いて、蓄電池自体はリン酸鉄リチウムイオン蓄電池のため、蓄電池の中でも安全性の高い原料を使っております。
そして、最後に電解層自体が簡素化されたことで必要な部材や工程の削減ができたため、コストを抑えることができました。
Enerezza(エネレッツァ)の4つのメリット
それでは、Enerezza(エネレッツァ)のメリットを見ていきましょう。
✅メリット
・コンパクトなデザイン性
・寒冷地でも使用できる
・ライフスタイルに合わせた増設、減設ができる
・見守りサービスがある
メリット①:コンパクトなデザイン性
1つ目が、蓄電池がコンパクトなデザインになっている点です。
パッと見で、どれが蓄電池かわからないですよね?
右端ではないことは確かだけど、、
左端がパワーコンディショナで、真ん中が蓄電池ユニットです。
蓄電池ユニットとパワーコンディショナの外形寸法が、ほとんど同じのため並列で設置しても見た目が良いです。
縦と横の寸法が同じくらいの正方形で、仮に2台、3台の蓄電池ユニットを併設させても、見た目は落ち着いています。
「パワコンと蓄電池の同一のデザイン性」と「取り付け金具等は覆うカバーで見えなくし、しっかりとノイズもカットできる設計」がGOOD DESIGN AWARD 2019受賞の評価ポイントになってます。
メリット②:寒冷地でも使用できる
2つ目が、寒冷地でも使用できる点です。
-20度~40度で動くので、日本全国幅広く設置ができます。
-10度まで動く蓄電池も発売開始されておりますが、北海道のような-10度以下のエリアでも稼働できる点は、エネレッツァの特徴です。
本業で営業をする中で、寒冷地なのに寒冷地仕様ではない蓄電池が設置されて、後々クレームになっているケースもけっこうあります。
注意しないと、せっかく蓄電池入れても使えないのね。
蓄電池のスペックと合わない場所に設置してしまうと、後悔してしまうことがあります。
エネレッツァは全国幅広く設置ができて、5kWh~15kWhまでのラインナップがあるため、お客様の要望に応えられる蓄電池になっています。
メリット③:ライフスタイルに合わせた増設、減設ができる
3つ目が、ライフサイクルに合わせて蓄電池を増設や減設ができる点です。
ライフステージによって使用する電気量も変わるので、最適な蓄電池容量を決めるのは簡単ではありません。
✅こんな方は、電気使用量が変わる可能性が高い
・子供が成長期にさしかかるご家庭
・子供が実家を離れるご家庭
蓄電池は高額商品なので、あなたのご家庭に合った蓄電容量のものを選ぶことは大事です。
どうやって蓄電容量を選んだら良いの?
✅蓄電池容量の選び方で確認すべきこと
・停電時(災害時)にどれくらいの生活ができたら良いかを想定する
・普段の生活でどれくらいの電気を使っているのか確認する
参考に、停電時(災害時)に15kWh蓄電池でどれくらいの電化製品が使えるのか見てみましょう。
冷蔵庫以外は連続使用をすることがないので、もう少し長い間で電気を使うことができます。
一般的な4人家族のご家庭であれば、5kWhあれば停電時でも十分対策が可能です。
Enerezzaは、初回設置後の2年以内であれば増設と減設が可能です。
生活をする中で、ベストな蓄電容量を決めていけるのもEnerezzaの良いところになります。
メリット④:見守りサービスがある
4つ目が、見守りサービスがある点です。
エネレッツァやその他周辺機器でトラブルが発生した際に、京セラ側が直ちに状況を察知してサポートしてくれます。
なんでそんなことができるの?
エネレッツァの購入条件として、KDDI回線が通じる場所であることがあります。
つまり、下記の絵でいうと通信モデムが京セラサーバーと繋がるかどうかがポイントということです。
KDDI回線が通っていないような山奥やへき地にはエネレッツァは設置できません。
京セラのサーバーに繋がる場所にエネレッツァを設置することで、何かトラブルが発生した際は京セラ側で内容がわかって早急な対応ができるということになります。
他蓄電池にはないサービスで、安心して蓄電池を使い続けたい方には最高のサービスです。
Enerezza(エネレッツァ)の2つのデメリット
次に、Enerezza(エネレッツァ)のデメリットを見ていきましょう。
✅デメリット
・停電時の充放電容量が小さく、一部の機器しか使えない
・KDDIの通信が繋がるエリアに住んでいないと購入できない
デメリット①:充放電容量が小さく、一部の機器しか使えない
1つ目が、停電時の充放電容量が小さくて、一部の機器しか使えないことです。
どういう意味?よくわからないんだけど
少しややこしいので、先程の図で説明します。
ホーム分電盤はどのご家庭にもありますが、エネレッツァを設置する場合は一緒に特定負荷分電盤を設置しなければいけません。
停電時はその特定負荷分電盤に繋がっている電気機器が使えるということです。
特定負荷分電盤に繋がっている機器は、普段も使えるの?
はい、それは普段通り使えますので安心してください。
特定負荷分電盤に繋げる電気機器は災害(停電)を想定して、事前に決めておく必要があります。
そして、停電時は太陽光発電からMAX1.5kWしか貯められません。
✅例えば、15kWhエネレッツァの充電時間(災害時)
充電可能電力⇒1.5kW
蓄電池容量⇒15kWh
蓄電池に満充電できる時間⇒10時間(15kWh÷1.5kW)
15kWhのエネレッツァであれば、充電する時間がかかるのが少し非効率です。
また、特定負荷分電盤に繋がっている100V機器にしか電気を供給できません。
大きなエアコンやIHクッキングヒーターなどは使えないってことね
そうですね。照明、携帯の100V機器を使う形になります。
災害時に必要最低限の生活ができる蓄電池ということを覚えておきましょう。
オプションで200Vトランスユニットを追加購入すれば、200V機器も使えるようになります。
デメリット②:KDDIの通信が繋がるエリアに住んでいないと購入できない
2つ目が、KDDIの通信が繋がるエリアに住んでいないと購入できない点です。
メリットの「見守りサービス」があるという部分でも触れた内容になります。
簡単に言うと、山奥やへき地のようなKDDIの通信回線が通っていない場所には蓄電池の販売ができないということです。
なんで、わざわざそんな販売制限をかけているの?
1番の要因としては、京セラが販売した全蓄電池の状態を管理するためです。
管理をすることで、「正常に蓄電池が稼働しているか」、「何かトラブルがあった場合にも蓄電池の状態を即座に確認できる」というメリットがあります。
京セラが常に蓄電池の状態を管理してくれています。
つまり、通信回線も京セラが負担していて、無料で見守りサービスがついているので、メリットとも言えます。
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こんな方に、Enerezza(エネレッツァ)はオススメ
✅こんな方にはEnerezzaがオススメ
・寒冷地にお住まいの方
・太陽光発電システムを設置済の方
・蓄電池にデザイン性を求めている方
・蓄電池トラブルが起こったときの対応にスピード感を求めたい方
京セラ製蓄電池なので、何かトラブルがあった際の対応やアフターフォローはしっかりしています。
常に、遠隔で蓄電池の異常を検知してくれるので安心して蓄電池を使い続けられます。
また、単機能型蓄電池になるので大前提としては既に太陽光発電を設置されている方向けの蓄電池になります。
新築時に蓄電池導入の場合は、ハイブリッド蓄電池一択です。
Enerezza(エネレッツァ)の経済性、節電効果
次に、エネレッツァを購入した場合にどれくらいの経済効果が得られるのかを見ていきましょう。
結論から言うと、15年間で1,650,509円相当の経済効果が得られます。
15年間にしている理由は、エネレッツァの保証年数が15年間ついているためです。
電力会社ごとに電気料金プランが異なりますので、今回は東京電力の「スマートライフプラン」を元にエネがえるの長期シミュレーションで経済効果を見ていきます。
✅シミュレーション条件
・4kWの太陽光発電を設置済み
・東京都在住
・共働き世帯で、夜間に電気を多く使う想定
・1ヶ月の電気使用量は400kWh
・卒FITで新たにエネレッツァ5.0kWh蓄電池を購入
・卒FIT後の売電金額は8.5円/kWh
・蓄電池は自家消費優先モード
・電気料金の上昇率は2%
4kWの太陽光発電でFIT期間の10年間を終えて、新たにエネレッツァ5.0kWh蓄電池を購入した場合の11年目~25年目の経済効果は下記のようになります。
棒グラフのオレンジ色が太陽光発電による節電額、赤色が蓄電池による節電額になります。
太陽光発電+エネレッツァ5.0kWh蓄電池で、節電及び売電できる15年間の目安金額が1,650,509円ということです。
10年間のFIT売電期間が終了すると安い売電単価(今回だと8.5円/kWh)でしか売電できませんが、エネレッツァ5.0kWh蓄電池を購入することで、電力会社から高い価格(約30円/kWh)で電気を買わなくて済むようになります。
逆に、太陽光発電とエネレッツァ5.0kWh蓄電池がなければ15年間で1,650,509円の金額を電力会社に支払うことになるということです。
Enerezza(エネレッツァ)の相場コスト
それでは、エネレッツァの相場コストを見ていきましょう。
Enerezza本体の相場コストは、75万~100万程度です。
長期的に見ると、先ほどの経済効果シミュレーションでも見たようにエネレッツァを購入する方がお得になります。
お得なのはわかったけど、いきなり約100万円のお金は払えないからローンを組んでもお得なのか教えてくれない?
実際に、蓄電池を現金で購入される方は少なく、ローンを組んで購入される方がほとんどです。
✅ローンのシミュレーション条件
・エネレッツァ5.0kWh蓄電池を購入
・購入金額は1,000,000円
・頭金なし
・ボーナス支払いなし
・支払い年数は10年(120ヶ月)
・ローン年率2.45%
仮に1,000,000円でエネレッツァ5.0kWh蓄電池を購入する場合は、実質6,858円/月の支払いで10年間のローンを組むことができます。
もちろん、初期費用を1,000,000円以下にできれば毎月のローン返済額も少なくすることが可能です。
そして、初期費用を確実に下げられる禁断の方法をお伝えします。
✅確実に安く蓄電池を買う方法
①スポンジ公認の販売業者に見積をする(下サイトで無料見積可能)
②購入する時期に使える補助金がないか確認してもらう
③補助金の代行申請を行ってもらうことを確認して契約する
太陽光発電と蓄電池は、「本当は安く買えるのに高く買わされている人が多い」と本業でも感じているので、最も安く買える方法で皆さんは買ってください。
今すぐに見積を取らなくても良いと思っている方もいると思いますが、蓄電池の相場価格を知るため、そして将来購入する際の比較見積としても使えるので、オススメしています。
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また、蓄電池を購入する際は「各都道府県の補助金」を積極的に活用して購入すれば更に安く蓄電池を手に入れることができます。
まとめ-エネレッツァ
今回は、京セラ製蓄電池のEnerezza(エネレッツァ)についてお伝えしました。
改めて、エネレッツァのメリットとデメリットを見ておきましょう。
✅メリット
・コンパクトなデザイン性
・寒冷地でも使用できる
・ライフスタイルに合わせた増設、減設ができる
・見守りサービスがある
✅デメリット
・停電時の充放電容量が小さく、一部の機器しか使えない
・KDDIの通信が繋がるエリアに住んでいないと購入できない
品質やアフターフォローもしっかりしているので、長期的に安心して蓄電池を使っていきたい方にはオススメです。
見た目もコンパクトにまとまっているのでデザイン性でも評価は高い蓄電池になります。
また、蓄電池は停電対策として購入される方が多いですが、最近では電気代が高騰し続けているため、「太陽光発電+蓄電池」はようやく注目を浴びてきています。
訪問販売業者はかなり高額で蓄電池を提案されているケースもあるため、適正価格で蓄電池を購入すれば長期的に見れば経済的にもお得です。
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賢い蓄電池の買い方をして、快適な生活を手に入れていきましょう。
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