※2026年9月4日更新

どこの蓄電池が一番売れているのかランキング形式で教えてほしいです。なぜ売れているのかも知りたいです。
こんなお悩みにお答えします。
太陽電池メーカーの営業として現場に出ていると、打ち合わせの終盤でほぼ必ずこのご質問をいただきます。カタログを何冊も並べて比較したあと、最後は「みんなが選んでいるもの」を知りたくなるのは、とても自然なことだと思います。
✅この記事の結論(30秒でわかる要約
2025年に日本国内で販売された家庭用蓄電池は約19.7万台(2024年比+6%)。メーカー公表ベースの1位はニチコンと長州産業(各39,400台・シェア20.0%)ですが、長州産業はオムロン製、エクソルとDMMはファーウェイ製のOEM/ODM製品です。製造元で集計し直すと、実質1位はオムロン、2位ニチコン、3位ファーウェイ。なお国のDR補助金は2026年5月29日に予算満了で受付を終了しています。

✅本記事の内容
・【2025年実績】日本の家庭用蓄電池 販売台数ランキング|総販売台数19.7万台
・メーカー公表の順位と「実質の販売量」は違う|OEM/ODMの実態
・オムロン・ニチコン・ファーウェイが売れている理由
・「販売台数ランキング」と「人気ランキング」は別物です
・今後の市場見通し|「2027年から蓄電池が必須化」は正確ではありません
・ランキングを自宅の機種選びに活かす3つの視点
・よくある質問(
✅本記事の信頼性

✔太陽光発電メーカーに10年以上勤務(現役)
✔蓄電池の現役営業マン
✔月に30台以上の蓄電池販売を継続
ネット上の「蓄電池ランキング」は、集計元によって順位がまるで違います。それは各サイトが「何を数えているか」が違うからです。
そしてもうひとつ、業界の外からはほとんど見えない事情があります。販売台数の上位に並ぶメーカー名と、実際にその製品を作っているメーカー名は、必ずしも同じではないのです。
この記事では、業界専門誌『Smart House』が集計したメーカー公表ベースの販売台数ランキングをご紹介したうえで、OEM/ODM(他社ブランドでの製造供給)の実態を踏まえた「実質の販売量ランキング」まで踏み込みます。

筆者は太陽光発電メーカーに10年以上勤務し、現在も蓄電池の営業として月30台以上の販売を継続しています。数字の裏側で何が起きているかを、現場の実感も交えてお伝えします。
【2025年実績】日本の家庭用蓄電池 販売台数ランキング|総販売台数19.7万台

結論:2025年の国内販売台数は約19.7万台(2024年比+6%)。メーカー公表ベースの1位はニチコンと長州産業で、いずれも39,400台・シェア20.0%と並びました。
まず市場全体の規模から見ていきます。2025年(暦年)に日本国内で販売された家庭用蓄電池は約19.7万台で、2024年比で約6%の増加となりました。

単純に逆算すると、2024年は約18.6万台という計算になります。電気料金の高止まりが続くなかで、市場は緩やかながら着実に伸び続けている、という状況です。
内訳として押さえておきたいのが、既築(すでにお住まいの住宅への後付け)が約7割、新築が約3割という比率です。この記事をお読みの方の多くは既築、つまり「すでに太陽光発電を載せている住宅への追加設置」を検討されているはずですが、市場の主役はまさにその層だということになります。

| 順位 | メーカー(ブランド) | 2025年 販売台数 | 市場シェア | 実際の製造元(OEM/ODM) |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ニチコン | 39,400台 | 20.0% | 自社製 |
| 1位 | 長州産業 | 39,400台 | 20.0% | オムロン製(OEM) |
| 3位 | シャープ | 17,730台 | 9.0% | 自社ブランド |
| 4位 | 京セラ | 13,790台 | 7.0% | 自社ブランド |
| 5位 | オムロン | 11,820台 | 6.0% | 自社製(自社ブランド分のみ) |
| 6位 | エクソル | 9,850台 | 5.0% | ファーウェイ製(ODM) |
| 6位 | パナソニック | 9,850台 | 5.0% | 自社ブランド |
| 6位 | カナディアンソーラー | 9,850台 | 5.0% | 自社ブランド |
| 6位 | DMM | 9,850台 | 5.0% | ファーウェイ製(ODM) |
| 10位 | 住友電気工業 | 5,910台 | 3.0% | 自社ブランド |
| 11位 | ダイヤゼブラ電機 | 3,940台 | 2.0% | 自社ブランド |
| - | その他(上記以外の全メーカー) | 約25,610台 | 約13.0% | - |
| 合計 | 国内市場全体 | 約197,000台 | 100% | - |
※出典:Smart House誌 2026年1月号のメーカー公表データをもとに作成。市場シェアおよび「その他」の台数は、総販売台数19.7万台に対する当ブログの算出値です。「実際の製造元」欄は、筆者が業界内で把握している供給関係にもとづく整理であり、各社が公式に公表している内容とは限りません。
まず目を引くのが、1位がニチコンと長州産業の同数(各39,400台)である点です。上位11社で市場の87%を占め、残り13%を多数のメーカーが分け合っている構図になります。
ニチコンは家庭用蓄電池の草分け的存在で、単機能型・ハイブリッド型・V2H一体のトライブリッド型まで揃える国内屈指のラインナップの広さが強みです(ニチコン新型T5/T6トライブリッド蓄電池の特徴とスペックで詳しく解説しています)。
6位のエクソルやDMMで使われてるファーウェイ製は台数こそ多くありませんが、コンパクトなモジュールを積み増して容量を増やせる独自方式で、屋内設置や狭小地の案件で根強い支持があります(ファーウェイ製のスマートストリング蓄電池)。

有名なパナソニックが6位なのはなぜ?

家庭用蓄電池の市場では「一般消費者の知名度」と「販売台数」はあまり連動しません。
蓄電池は家電量販店で選んで買うものではなく、施工店の提案を通じて決まる商材だからです。
つまりランキング上位のメーカーとは、「全国の施工店が扱いやすく、提案しやすい製品を持っているメーカー」とほぼ同義だとお考えください。

メーカー公表の順位と「実質の販売量」は違う|OEM/ODMの実態
結論:長州産業の蓄電池はオムロン製、エクソルとDMMの蓄電池はファーウェイ製です。製造元ベースで集計し直すと、実質1位はオムロン(51,220台・26.0%)、2位ニチコン、3位ファーウェイになります。
ここからが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

先ほどの表の右端に「実際の製造元」という列を入れました。家庭用蓄電池の世界では、ブランド名と製造元が一致しないことがごく普通にあります。
あるメーカーが自社工場で作った製品を、別の会社のブランド・型番で供給する——これがOEM/ODMと呼ばれる仕組みです。
品質が劣るという話ではまったくなく、むしろ実績のある製造元の製品を、販売網の広い会社が自社ブランドとして扱うという、業界では合理的で一般的な形です。
ブランド名と製造元の対応関係
| 販売ブランド | 実際の製造元 | 2025年 販売台数 | 読者にとっての意味 |
|---|---|---|---|
| 長州産業 (Smart PV Multi 等) |
オムロン (マルチ蓄電プラットフォーム) |
39,400台 | 中身はオムロン製。長州産業ブランドで買うと、保証・サポートの窓口が長州産業になる |
| エクソル | ファーウェイ | 9,850台 | ファーウェイの技術を、国内販売網とサポート体制付きで導入できる |
| DMM (DMM.make スマート蓄電池 等) |
ファーウェイ | 9,850台 | 同上。ブランドは違っても基本設計は共通のため、スペック比較の際は重複に注意 |
| ニチコン/シャープ/京セラ/パナソニック ほか | 各社の自社ブランド | 表1のとおり | ブランドと製造元が概ね一致する |
長州産業の「Smart PV Multi」シリーズは、オムロン製のマルチ蓄電プラットフォームを採用したOEM製品です。オムロンは自社ブランドでも販売しつつ、長州産業をはじめとする複数社へ製品を供給しています。
つまりオムロンは「自社ブランド分」と「他社ブランド分」の二重の売上を持っていることになります。
同様に、エクソルとDMMが販売する蓄電池はファーウェイ製の新型蓄電池がベースになっています。
製造元ベースで集計し直した「実質販売量ランキング」
それでは、OEM/ODMの供給分を製造元に足し戻すと、順位はどう変わるでしょうか。
| 実質順位 | 製造元 | 内訳 | 合計台数 | 実質シェア |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | オムロン | 自社ブランド 11,820台 + 長州産業向け 39,400台 | 51,220台 | 約26.0% |
| 2位 | ニチコン | 自社ブランド 39,400台 | 39,400台 | 約20.0% |
| 3位 | ファーウェイ | エクソル向け 9,850台 + DMM向け 9,850台 | 19,700台 | 約10.0% |
| 4位 | シャープ | 自社ブランド 17,730台 | 17,730台 | 約9.0% |
| 5位 | 京セラ | 自社ブランド 13,790台 | 13,790台 | 約7.0% |
※Smart House誌 2026年1月号の公表台数を、当ブログがOEM/ODMの供給関係にもとづいて再集計したものです。各ブランドの販売分すべてが当該製造元の製品とは限らない点、および供給関係は年度によって変わりうる点にご留意ください。
ブランド単位で見ると5位だったオムロンが、製造元単位では約26%を握る実質1位になります。ファーウェイもブランドとしては表に登場しませんが、2社分を合算すると約10%です。
この視点を持っておくと、機種選びで役に立つ場面があります。
たとえば「長州産業とオムロンで迷っている」という比較は、実は同じプラットフォームの製品を、どちらのブランド・保証体系で買うかという比較だということが分かります。スペック表を何時間見比べても差が見つからないのは、当然といえば当然なのです。

じゃあ安いほうを買えばいいの?

実務ではそう単純ではありません。同じ製造元の製品でも、ブランドによって保証年数・保証の窓口・付帯サービス・施工店の取扱条件が変わるからです。
故障したときに連絡する先も、部材の在庫状況も、ブランド側の体制に依存します。
わたしがお客様にお伝えしているのは、「中身が同じなら、条件のいいほうではなく、サポート体制が納得できるほうを選んでください」ということです。
この構造は業界の中にいないと見えにくい部分なので、知っておくだけで見積書の読み方がかなり変わります。

オムロン・ニチコン・ファーウェイが売れている理由
結論:オムロンとニチコンは「大容量まで揃うラインナップ」が補助金額の面で有利に働き、ファーウェイは「価格と性能のバランス」で2025年に急伸しました。
オムロン・ニチコンが強い理由|容量ラインナップと補助金の相性
オムロンとニチコンに共通するのは、蓄電容量のバリエーションが非常に豊富で、特に大容量帯のラインナップを持っていることです。これが、2025年の販売台数に効いていました。
理由は補助金の仕組みにあります。2025年当時に活用できた国のDR補助金は、蓄電池の「初期実効容量(kWh)」に単価を掛けて補助額が決まる方式でした。

つまり容量が大きい機種ほど受け取れる補助額も大きくなるため、大容量ラインナップを持つメーカーほど「実質負担額」の提案で有利になったわけです。
制度の仕組みは蓄電池のDR補助金の仕組みを解説した記事にまとめています。
✅【2026年8月時点】国のDR補助金は受付を終了しています
家庭用蓄電池を対象とした国の補助金(通称:DR補助金)は、令和8年度分として2026年3月24日から2026年12月10日までの公募予定で始まりました。しかし申請が集中し、2026年5月29日に交付申請額の合計が予算に達したため、公募を終了しています。2026年度は予算規模が前年度の66.8億円から54億円へ減額されていたこともあり、公募開始からおよそ2か月での終了となりました。
2026年8月現在、新規に申請することはできません。現実的な選択肢は、①お住まいの自治体の補助金を使う、②次年度の公募に向けて情報を集めておくの2つです。自治体の制度は全国の自治体別・蓄電池補助金まとめからご確認ください。
ファーウェイが2025年から急伸した理由
ファーウェイ製の蓄電池が2025年に大きく伸びた背景には、価格競争力と性能(変換効率・出力)の両立があります。
エクソル・DMMという国内の販売網を持つ2社を通じて供給されたことで、「海外メーカー製だが、窓口とサポートは国内」という形が整い、施工店側も提案しやすくなりました。
2社合算で19,700台・シェア約10%は、ブランド単体では見えてこない数字です。2026年以降もこの流れが続くかどうかが、市場全体を占ううえでの注目点だと考えています。

DR補助金の受付が終了してから、見積もりのご相談での説明の仕方が明らかに変わりました。
これまでは「補助金を差し引いた実質負担額」を軸にご提案できたのですが、今は本体価格と工事費そのものの妥当性を、より丁寧にご説明する必要があります。

DR補助金は無理だけど自治体の補助金は使えるの?そもそも、来年まで待ったほうがいいの?
ここで正直にお伝えしておくと、「待てば必ず得をする」とは言い切れません。
次年度の制度内容は現時点では未定ですし、待っている間の電気代は毎月かかり続けます。
傾向として感じているのは、補助金の有無だけで決めるのではなく、自治体補助金の有無・現在の見積金額・電気代の削減見込みの3つを並べて比べたうえで判断される方が増えているということです。

「販売台数ランキング」と「人気ランキング」は別物です
結論:ランキングは集計元によって順位が変わります。本記事はメーカー公表の出荷実績ベース、比較サイトの多くは成約データベースで、そもそも数えているものが違います。

別のサイトでは違うメーカーが1位だったけれど、どちらが正しいの?

どちらも正しいが、数えているものが違う
代表的な3種類を整理しておきます。
| 指標の種類 | 何を数えているか | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ①メーカー公表の販売台数(本記事) | 各メーカーが業界専門誌に公表した年間の販売(出荷)台数 | 全国・全チャネルを対象とした市場全体の規模とシェアが分かる | ブランド単位の集計のため、OEM/ODM分が製造元の数字に反映されない |
| ②比較サイトの成約データ(人気ランキング) | その事業者を経由して実際に成約した案件のメーカー内訳 | 「相見積もりで最終的に選ばれた機種」という実際の意思決定結果が分かる | その事業者の加盟施工店が扱うメーカーに偏る。母数も市場全体より小さい |
| ③業界団体の公的統計(JEMA) | 参加14社の定置用リチウムイオン蓄電システムの出荷実績 | 業界団体による自主統計で、市場の推移を追うのに最も適している | メーカー別の内訳は公表されず、市場全体の台数・容量が中心。年度(4月〜3月)区切り |
たとえば、住宅設備の見積比較サービスであるソーラーパートナーズが2026年に公表した独自調査(過去1年の成約データ3,094件)では、太陽光発電と蓄電池を同時設置するケースで長州産業の人気が突出して高いという結果が出ています。一方でニチコンは、家庭用蓄電池の累積販売数No.1を標榜しています。
これらは本記事のランキングと矛盾しているわけではありません。②は「新築・同時設置の成約」という特定の場面での選ばれやすさを示しており、本記事の①は「既築7割を含む市場全体の出荷実績」を示しています。長州産業が同時設置で強いという結果は、むしろオムロン製プラットフォームの実質シェアの高さを裏側から裏づけているとも読めます。
ランキングを読むときは、「1位はどこか」より「その順位は何を数えた結果か」を確認する。これが、情報に振り回されないための一番のコツです。

今後の市場見通し|「2027年から蓄電池が必須化」は正確ではありません
結論:GX志向型住宅の基準は断熱等性能等級6以上と一次エネルギー消費量の削減率で定められており、蓄電池の設置を法的に一律義務付けるものではありません。蓄電池は基準を達成するための有力な手段のひとつという位置づけです。
ネット上では「2027年から新築住宅に蓄電池が義務化される」といった説明を見かけることがありますが、制度の内容を確認すると、この表現は正確ではありません。
国土交通省・環境省が実施する住宅の省エネ補助制度(2026年度は「みらいエコ住宅2026事業」として実施)におけるGX志向型住宅の基準は、次のように定められています。
✅GX志向型住宅の基準
- 断熱等性能等級6以上
- 再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率が35%以上(一次エネルギー消費量等級6を超える水準)
- 再生可能エネルギーを含めた一次エネルギー消費量の削減率が100%以上
ご覧のとおり、基準そのものに「蓄電池を設置すること」という条文はありません。あくまで住宅全体の断熱性能とエネルギー収支で判定される仕組みです。
ではなぜ蓄電池の話が出てくるのかというと、GX ZEH・GX ZEH+といった区分では、再エネの自家消費拡大に資する設備(蓄電池等)が加点要件・追加要件として位置づけられるケースがあるためです。
また実務上も、再エネ込みで削減率100%以上を安定して達成するうえで、太陽光発電+蓄電池の組み合わせは有力な手段になります。

つまり正確に言えば、「蓄電池が法的に必須化される」のではなく、「高い省エネ基準を満たそうとすると、蓄電池が現実的な選択肢として選ばれやすくなる」ということです。
制度の詳細・補助額・申請要件はGX ZEHとは?補助金の要件と申請方法を解説した完全ガイドにまとめていますので、新築をご検討中の方はあわせてご覧ください。
そのうえで市場の見通しをお伝えすると、住宅の省エネ基準の引き上げが蓄電池にとって追い風であることは間違いありません。
ただし2026年は国のDR補助金が早期に終了したこともあり、単年で見れば伸びが鈍る可能性もあります。電気料金の水準、次年度の補助制度の内容、蓄電池本体の価格低下ペース——この3つが、今後の台数を左右する変数だと見ています。

新築のお客様から「2027年から蓄電池が義務になるんですよね?」と聞かれることが増えました。そのたびに、「義務になるのは蓄電池ではなく、住宅の省エネ性能のほうです」とご説明しています。
ここを取り違えたまま契約すると、「義務だと言われたから付けたのに、実は選択肢のひとつだった」という話になりかねません。
制度を理由に急かされたときこそ、基準の条文そのものを一度ご確認いただくことをおすすめします。
ランキングを自宅の機種選びに活かす3つの視点
結論:ランキング上位=ご自宅にとっての最適解ではありません。「施工店が扱えるか」「必要な容量があるか」「設置条件に合うか」の3点で絞り込んでください。
ここまでランキングを見てきましたが、最後に大切なことをお伝えします。

販売台数が多いことと、ご自宅に最適であることは別の話です。
✅蓄電池の選び方のポイント
- 施工店が扱えるメーカーかどうか:蓄電池はメーカーの施工IDを持つ業者でなければ設置できません。全国シェア1位でも、地元の施工店が扱っていなければ現実的な選択肢になりません。逆に、ランキング下位でも地元で施工実績が豊富なら安心して任せられます。
- 必要な容量のラインナップがあるかどうか:オムロン・ニチコンが売れている理由が「容量の選択肢の広さ」だったことを思い出してください。ご自宅に必要な容量が10kWhなのか15kWhなのかで、候補は大きく変わります。容量の求め方は家庭用蓄電池の選び方を5ステップで解説した完全ガイドでくわしく説明しています。
- 設置条件(塩害・寒冷地・屋内設置)に合うかどうか:立地によっては、そもそも設置できない機種があります。用途・条件別にどのメーカーが向いているかは、タイプ別おすすめ蓄電池の比較記事で整理しています。
お客様から「ランキング1位のメーカーで見積もりを取ってください」とご指名いただくことがあります。

もちろんご希望には沿いますが、そのときに必ず添えてお伝えしているのが、「そのメーカーの施工実績が豊富な業者に頼めるかどうかのほうが、実は結果を左右します」ということです。
同じ機種でも、扱い慣れた施工店なら配線ルートも設置位置も無駄がなく、追加工事費が発生しにくい。逆に初めて扱うメーカーだと、現地調査からご提案までに時間がかかったり、想定外の部材費が乗ったりします。
ランキングで「候補のメーカー」を絞り、施工店で「実際に頼む相手」を選ぶ——この二段構えで考えていただくのが、いちばん失敗が少ない進め方だと感じています。
なお、蓄電池とセットで検討されることの多い太陽光発電については、太陽光発電メーカーの販売台数ランキングも公開しています。あわせてご覧ください。

よくある質問(FAQ)
結論:蓄電池のランキングについてお客様からよくいただくご質問を5つに絞ってお答えします。
Q1. 2025年に日本で一番売れた蓄電池メーカーはどこですか?
A. メーカー公表ベースではニチコンと長州産業が同数の1位(各39,400台・シェア20.0%)です。ただし長州産業の製品はオムロン製のOEMであるため、製造元ベースで集計し直すとオムロンが51,220台・約26%で実質1位になります。どちらの数え方をするかで1位が変わる、というのがこの市場の実情です。
Q2. 長州産業の蓄電池は、どこが作っているのですか?
A. 長州産業の「Smart PV Multi」シリーズは、オムロン製のマルチ蓄電プラットフォームを採用したOEM製品です。品質面で劣るという意味ではなく、実績のある製造元の製品を長州産業ブランドで供給する形になっています。ただし保証年数・保証の窓口・付帯サービスはブランドごとに異なるため、見積もりを比較する際はその点をご確認ください。
Q3. ランキング1位のメーカーを選んでおけば間違いないですか?
A. 必ずしもそうとは限りません。蓄電池は施工店を通じて設置する商材のため、ご依頼予定の施工店がそのメーカーの施工IDを持っているかが大前提になります。また、必要な容量のラインナップがあるか、塩害地域・寒冷地・屋内設置といった立地条件に対応しているかによっても候補は変わります。ランキングは「選択肢が多く、施工実績が豊富なメーカーを知るための地図」としてお使いください。
Q4. 2026年8月時点で、蓄電池に使える国の補助金はありますか?
A. 蓄電池単体を対象とする国のDR補助金は、2026年5月29日に交付申請額が予算に達したため公募を終了しています。2026年8月時点で新規申請はできません。現時点で使える可能性があるのは、お住まいの自治体の補助金と、新築・リフォームとセットで申請する住宅系の国庫補助制度の2つです。詳しくは全国の自治体別・蓄電池補助金まとめをご確認ください。
Q5. 2027年から新築住宅に蓄電池の設置が義務になるのですか?
A. 蓄電池の設置そのものが一律に義務化されるわけではありません。GX志向型住宅の基準は「断熱等性能等級6以上」「再エネを除く一次エネルギー消費量の削減率35%以上」「再エネを含む削減率100%以上」で定められており、蓄電池はこの基準を達成するための手段のひとつという位置づけです。GX ZEH・GX ZEH+の区分では蓄電池等が要件に含まれるケースがあります。詳細はGX ZEHの基準と補助金を解説した完全ガイドをご覧ください。
まとめ-蓄電池ランキング

今回は、2025年蓄電池販売ランキングをお伝えしました。
結論:メーカー公表ベースの1位はニチコンと長州産業、製造元ベースの実質1位はオムロン。ランキングは「何を数えた数字か」を確認したうえで、機種選びの出発点としてお使いください。
最後に、この記事の要点を整理します。
✅この記事の要点
- 市場規模:2025年の国内販売台数は約19.7万台(2024年比+6%)。既築が約7割、新築が約3割。
- 公表ベースの順位:1位ニチコン/1位長州産業(各39,400台・20.0%)、3位シャープ、4位京セラ、5位オムロン。上位11社で市場の87%。
- 実質の順位:長州産業=オムロン製、エクソル・DMM=ファーウェイ製。製造元で集計し直すと1位オムロン(51,220台・約26%)、2位ニチコン、3位ファーウェイ(19,700台・約10%)。
- 売れている理由:オムロン・ニチコンは大容量まで揃うラインナップが補助金額の面で有利だった。ファーウェイは価格と性能のバランスで2025年に急伸。
- 制度の現状:国のDR補助金は2026年5月29日に受付終了。2027年からの「蓄電池必須化」は正確な表現ではなく、義務化されるのは住宅の省エネ性能のほう。
ランキングは、あくまで「どのメーカーなら情報も施工実績も集まりやすいか」を知るための地図です。
そのうえで、ご自宅の屋根・電気の使い方・立地に合う機種を絞り込んでいく——この順番で進めていただければ、大きく外すことはありません。
✅蓄電池のお見積もりをお考えの方へ
当ブログでは、蓄電池の無料見積もりをご案内しています。同じメーカー・同じ容量でも、施工店によって見積金額に数十万円の差が出ることは珍しくありません。
国のDR補助金が終了した2026年8月現在、費用を抑える現実的な手段は「相見積もりによる価格比較」と「自治体補助金の活用」の2つです。気になるメーカーが決まったら、まずは今の適正価格を知るところから始めてみてください。
出典・参考文献
結論:本記事の販売台数・制度情報は、以下の業界専門誌および一次ソースをもとに2026年8月時点で確認しています。
- Smart House(スマートハウス)誌 2026年1月号:2025年の家庭用蓄電池 メーカー別販売台数(メーカー公表データ)。本記事のランキング表の出典。
- 環境共創イニシアチブ(SII)「令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業」公式サイト(公募終了の告知・2026年5月29日):https://dr-battery.sii.or.jp/r7h/
- 環境共創イニシアチブ(SII)「DR家庭用蓄電池事業について」(事業概要・補助対象要件・補助単価の考え方):https://dr-battery.sii.or.jp/r7h/about/
- 一般社団法人 日本電機工業会(JEMA)「定置用リチウムイオン蓄電システム 出荷実績」(参加14社による業界自主統計):https://www.jema-net.or.jp/stat/lib.html
- 国土交通省・環境省「みらいエコ住宅2026事業」公式サイト(GX志向型住宅の基準・補助額):https://mirai-eco2026.mlit.go.jp//国土交通省 事業概要ページ:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000310.html
- ソーラーパートナーズ「家庭用蓄電池メーカー比較ランキング」(2026年公表・過去1年の成約データ3,094件にもとづく独自調査):本記事では「成約ベースの人気ランキング」という異なる指標の例として参照。
- 各メーカー公式サイト・カタログ(製品ラインナップ、容量帯、保証条件)
※本記事の内容は2026年8月時点の情報に基づいています。市場シェア・実質ランキングの数値は、公表台数をもとに当ブログが算出・再集計したものです。OEM/ODMの供給関係、補助金制度、製品仕様は変更される場合がありますので、ご契約前には必ず各公式サイトおよび販売店にて最新情報をご確認ください。


コメント
スポンジさま
蓄電池市場を調査しているコンサルです。
「【2021年太陽光発電ランキング】 日本で一番売れたメーカーはどこ?」を拝見しました。
大変参考になりました。
クライアント様の要望で、中国地方(広島県、岡山県、山口県、鳥取県、島根県)の蓄電池のメーカー別導入台数がわかる資料があれば、教えて頂けないでしょうか?