※2024年8月14日更新

特定負荷対応の単機能蓄電池の特徴やメリット・デメリット、どんな蓄電池があって、どんな人にオススメの蓄電池なのか教えていただけないでしょうか?
こんなお悩みにお答えします。
✅本記事の内容
・特定負荷対応の単機能蓄電池の特徴
・特定負荷対応の単機能蓄電池のメリット
・特定負荷対応の単機能蓄電池のデメリット
・特定負荷対応の単機能蓄電池は、こんな人にオススメ
・特定負荷対応の単機能蓄電池の製品紹介
・わたしのオススメする特定負荷対応の単機能蓄電池
✅本記事の信頼性

✔太陽光発電メーカーに10年以上勤務(現役)
✔本業で月に10台以上の蓄電池販売を継続
✔全蓄電池をチェック済
家庭用蓄電池は、特定負荷対応の単機能蓄電池を含めると5つに分けることができます。
✅蓄電池の5つのタイプ
① 全負荷対応 ハイブリッド型蓄電池
② 全負荷対応 単機能型蓄電池
③ 特定負荷対応 ハイブリッド型蓄電池
④ 特定負荷対応 単機能型蓄電池
⑤ スタンドアロン型蓄電池
どれがどんな特徴を持った蓄電池なのかわかりにくいですよね?
この記事を読んでもらえれば、特定負荷対応の単機能蓄電池の特徴やメリットデメリットが理解ができて、あなたに合った蓄電池なのかがわかるようになります。
特定負荷対応の単機能型蓄電池の特徴

それでは、特定負荷対応の単機能蓄電池の特徴を見ていきましょう。
特定負荷対応の単機能蓄電池は、停電時に、太陽光発電から蓄電池への充電は手動切替をすれば対応ができて、事前に決めておいた100V機器が使える蓄電池です。

停電時に蓄電池の操作が必要かつ最低限の生活が可能な蓄電池です。
もう少し細かく言葉の説明すると、下記の表現になります。
全負荷対応 : 停電時に、家全ての電化製品が使える
特定負荷対応 : 停電時に、一部の機器だけ使える
ハイブリッド型蓄電池 : 停電時に、お客様が何もしなくても使える
単機能型蓄電池 : 停電時に、お客様が操作しないと動かない
下の絵は、特定負荷と全負荷の違いを表したものになります。

特定負荷型の場合は、停電時を想定してあらかじめ指定した電気機器(100V電源機器)しか電気が送られないため使用できません。
一方で、全負荷の場合は200V機器を含めて家中の電気機器が停電時でも使うことができます。

あと、ハイブリッド型と単機能型の違いは何なの?

ハイブリッド型と単機能型の違いは、パワーコンディショナのスペックの違いです。

ハイブリッド型は太陽光発電と蓄電池用パワコンが一体型になっています。
単機能型は、太陽光発電専用パワコンと蓄電池専用パワコンの2つが必要になります。

太陽光発電を設置して5年程度であれば、パワーコンディショナをハイブリッドパワコンにするのはもったいないため、蓄電池を導入する際は単機能蓄電池を選ぶ方が多いです。
また、単機能蓄電池の場合は停電が発生した際に、パワーコンディショナの運転モードを「系統連携モード」から「自立運転モード」に手動で切替をすれば、太陽光発電の電気が蓄電池にたまるようになります。
自立運転モードの切替操作を行わないと、停電時に蓄電池に残っている電気がなくなると電気が使えなくなります。
一旦、それぞれの蓄電池の種類の特徴を纏めておきますので、気になる蓄電池の種類があれば各記事を覗いてみてください。
✅各蓄電池の特徴
⇒ 停電時に、操作もせずに家全ての電化製品が使える
⇒ 停電時に、操作する手間があるが家全ての電化製品が使える
⇒ 停電時に、操作はせずに一部の機器だけ使える
④ 特定負荷対応 単機能型蓄電池
⇒ 停電時に、操作する手間があって一部の機器だけ使える
特定負荷対応の単機能蓄電池のメリット

次に、特定負荷対応の単機能蓄電池のメリットを見ていきましょう。
特定負荷対応の単機能蓄電池のメリットは下記2つあります。
✅メリット
・停電時に、電気の無駄使いがない
・既に設置済みのパワーコンディショナを外さなくて良い
特定負荷を事前に決めているので、それ以外(特定負荷以外)の電気機器を停電時に使うことがないため、電気の無駄使いをするリスクは極めて低いです。
全負荷だと、全ての電気が使えてしまうため、便利である一方で電気の使い過ぎで本当に必要な時に電気が足りなくなるリスクがあります。

既に設置済みのパワーコンディショナを外さなくて良いってどういうこと?

単機能蓄電池なので、基本的に既に太陽光発電が設置されている家庭向けの蓄電池になります。
つまり、蓄電池を後付けする形になりますが既に設置されているパワーコンディショナを取り外しをせずに単機能蓄電池であれば設置ができるということです。
特定負荷対応の単機能蓄電池のデメリット

次に、特定負荷対応の単機能蓄電池のデメリットを見ていきましょう。
特定負荷対応の単機能蓄電池のデメリットは下記2つあります。
✅デメリット
・停電時に200V機器は使えない
・停電時に手動で切替が必要
停電時に、大きな消費電力が必要な200V機器は特定負荷対応の蓄電池では使えません。
特定負荷対応の蓄電池は、停電時に必要最低限の生活をすることが目的になります。

停電時に手動で切替が必要って何をすればよいの?

パワーコンディショナの運転モードを「系統モード」から「自立運転モード」に切り替えをする必要があります。
パワーコンディショナの機種によって切り替え設定方法は異なるため、「パワーコンディショナの自立運転」の記事で確認いただくか、手元にパワーコンディショナの取扱説明書があれば確認してみてください。
単機能蓄電池は、停電時にひと手間かかるので注意が必要です。
切替をしなかった場合は、太陽光発電から蓄電池に電気を貯められないため蓄電池残量がなくなったら家の電気機器が使えなくなります。
特定負荷対応の単機能蓄電池は、こんな人にオススメ

次に、どんな人に特定負荷の単機能蓄電池がオススメなのか見ていきましょう。
特定負荷対応の単機能蓄電池は、下記に該当する方にオススメの蓄電池です。
✅特定負荷対応の単機能型蓄電池をオススメしたい人
・太陽光発電システムは設置済の方
・停電時に、必要最低限の対策をしておきたい方
太陽光発電システムは設置済の方
既に太陽光発電システムが設置済の方で、設置から年数が経っていない方であれば単機能型蓄電池はオススメです。
単機能型蓄電池かハイブリッド型蓄電池を選ぶかは、太陽光発電システムの設置してからの年数で決めるのが良いです。

設置から5年経過している場合は、どうすれば良いの?

正直、5年は迷ってしまいますね。
✅チェックポイント
・パワーコンディショナの寿命は、10年~15年
・固定価格買取制度(余剰買取)の期間は、10年
基本的には太陽光発電を設置してから10年に近い方は、ハイブリッド型蓄電池に切替が良いです。
✅単機能型とハイブリッド型蓄電池の選び方
5年未満の方は、単機能型蓄電池
5年以上の方は、ハイブリッド型蓄電池
ハイブリッド型蓄電池は、ハイブリッドパワーコンディショナ+蓄電池のセットです。
太陽光発電システムを設置して10年近い方は、パワーコンディショナの取り換えに合わせて、ハイブリッド型蓄電池の購入をオススメします。
停電時に、必要最低限の対策をしておきたい方
次に、停電時に必要最低限の対策をしておきたい方です。
既に太陽光発電が設置されてある方が限定ですが、停電時の必要最低限の対策ができれば良い場合は、特定負荷対応の単機能蓄電池がオススメです。

太陽光発電を設置済みで、災害(停電)対策としても活用したい方に単機能蓄電池がオススメということになります。
太陽光発電も合わせて検討している方は、特定負荷のハイブリッド蓄電池を選びましょう。
特定負荷対応の単機能蓄電池の製品紹介

それでは、特定負荷対応の単機能蓄電池のラインナップを見ていきましょう。
特定負荷対応の単機能型蓄電池は、11機種あります。


それぞれ簡単に特徴をご紹介いたします。
1日に蓄電池をフル稼働させたい方は、オムロン製の4.2kWh蓄電池
蓄電池の基本的なサイクル数は、1日1回(もしくは多くて2回)ですが、オムロン製4.2kWh蓄電池は、サイクル数の制限がないのが特徴です。

夜間に充電、朝方に放電、昼間に充電、夜に放電のような蓄電池のフル活用が可能です。
蓄電池もコンパクトなので、小さい蓄電池で大容量の電気が使える蓄電池になります。
塩害地にお住まいの方は、オムロン製の6.5kWh蓄電池
海岸から500m以内にお住まいの方は、重塩害エリアに該当します。

オムロンは、パワーコンディショナメーカーであり、塩害エリアでも設置可能な重塩害仕様のパワーコンディショナがあり、対応可能です。
6.5kWh蓄電池は、多くの太陽電池メーカーでも販売されております。
蓄電池本体はコンパクトで、塩害エリアにも設置ができるので、提案の幅が広い蓄電池です。
蓄電池以外の防災システムも検討されている方は、ニチコン製の蓄電池
ニチコンは、蓄電池メーカーの中では、老舗メーカーにあたります。

さまざまな商品がニチコンからは発売開始されており、蓄電池と組み合わせをすれば、完璧な防災対策ができるのが最大の特徴です。
家庭用蓄電池だけでなく、V2Hやトライブリッド蓄電システムなどの豊富な製品ラインナップのあるメーカーになります。
メーカーの見守りサービス付きで安心したい方は、住友電気工業製の蓄電池
コストが安いため、一時期はかなり販売量が増えました。

施工費も少なくて、設置も簡単な蓄電池です。
コストも抑えたいけど、最低限の災害対策をされたい方にはオススメできる蓄電池です。
3拍子そろった蓄電池を希望の方は、京セラ製の最新蓄電池
安心、長寿命、低コストを実現した2021年に発売の京セラ製の蓄電池「エネレッツァ」です。

クレイ型のリン酸鉄リチウムイオン蓄電池と言って、これまでにない蓄電池の材質を使っており、今後普及が予想される蓄電池の1つです。
auのネット回線がつながる場所であれば、無料で京セラが蓄電池の状態を管理してくれて、不具合があった場合でも安心して使い続けられる特徴もあります。
小容量、大容量の蓄電池を希望の方は、京セラ製の蓄電池
京セラ製の太陽電池が設置済であれば、選択肢として考えられる蓄電池です。

ただ、エネレッツァが発売されたので、エネレッツァ一択でも正直良いです!
わたしのオススメする特定負荷対応の単機能蓄電池

次に、個人的にオススメする特定負荷対応の単機能蓄電池をお伝えします。
京セラ製の最新蓄電池のエネレッツァがオススメです。
理由は、2021年に新発売した次世代モデルで性能が高く、安全性が高い蓄電池だからです。
蓄電池は毎年のように性能の良い蓄電池が各メーカーから販売されておりましたが、特定負荷対応の単機能蓄電池は最新モデルが出ていませんでした。

蓄電池の不具合は頻繁に起こるものではありませんが、京セラが蓄電池を見守り管理している点もオススメできる点です。

グッドデザイン賞を受賞しており、見た目もスタイリッシュな点も良いです。
※今なら見積依頼と商談で5,000円プレゼント実施中
まとめ-特定負荷対応の単機能蓄電池

今回は、特定負荷対応の単機能蓄電池についてお伝えしました。
改めて、特定負荷対応の単機能蓄電池の特徴を見ておきましょう。
✅各蓄電池の特徴
⇒ 停電時に、操作もせずに家全ての電化製品が使える
⇒ 停電時に、操作する手間があるが家全ての電化製品が使える
⇒ 停電時に、操作はせずに一部の機器だけ使える
④ 特定負荷対応 単機能型蓄電池
⇒ 停電時に、操作する手間があって一部の機器だけ使える

太陽光発電は既に設置済みで、最低限の電気が使える暮らしをしたい方にオススメしたい蓄電池です。
電気代の高騰が続いているため、蓄電池は「災害対策」だけでなく「節電対策」としても活躍してくれます。

2024年6月から各電力会社の電気料金は更に値上げになり、火力発電が中心で電気を作っている日本では今後も電気代は値上げが続く傾向が高いです。
太陽光発電のさらなる有効活用の手段として、蓄電池はこれから需要が高まっていきます。
※今なら見積依頼と商談で5,000円プレゼント実施中
他蓄電池も知りたい方は、全蓄電池メーカー(38機種)を徹底比較して、オススメ蓄電池を纏めている下記の記事をご覧ください。
自分に合った蓄電池を見つけて、節電対策と防災対策を兼ねた生活を手に入れていきましょう。
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