家庭用蓄電池の寿命はどれくらい?メーカー別の比較付き

蓄電池

※2024年4月25日更新

お客さん
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家庭用蓄電池の寿命ってどれくらいなのか教えていただけませんか?長く蓄電池を使えば儲かるのかどうかも教えていただきたいです。

こんなお悩みにお答えします。

✅本記事の内容

・蓄電池の寿命について

・蓄電池の寿命を表す単位とは?

・蓄電池の寿命をできる限り延ばす方法

・蓄電池の寿命が長ければ儲かるのか?

・寿命を迎えた後の蓄電池はどうすべきか

・蓄電池メーカー別の寿命

✅本記事の信頼性

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✔太陽光発電メーカーに10年以上勤務(現役)

✔月に10台以上の蓄電池販売を継続

✔全蓄電池のスペック確認済

蓄電池の寿命はどれくらいなのか、寿命が長ければ経済的なメリットはあるのかわかりにくいですよね。

この記事を見てもらえれば、家庭用蓄電池の平均的な寿命や寿命を延ばす方法や寿命が長い蓄電池はどれなのかが理解できるようになります。

蓄電池の寿命

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まず、家庭用蓄電池の寿命について見ていきましょう。

結論から言うと、家庭用蓄電池の寿命は10年~20年くらいになります。

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そんなに年数の幅があるの?と思われた方も多いと思いますが、蓄電池の種類によって寿命年数も大きく異なります。

家庭用蓄電池で多く使われている蓄電池は「リチウムイオン蓄電池」という種類になります。

蓄電池には主に4つの種類があります。

✅蓄電池の種類

・鉛蓄電池

・リチウムイオン蓄電池

・NAS電池

・ニッケル水素電池

最近、急速に販売が増えている電気自動車(EV車)にもリチウムイオン蓄電池は採用されており、多くの電気機器で採用されているのがリチウムイオン蓄電池になります。

多く採用されている理由としては、他蓄電池と比べて「大容量」で「長寿命」だからです。

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蓄電池自体が小型でも大容量の電気を貯められるので、携帯電話やパソコンにもリチウムイオン蓄電池は採用されています。

今後もさまざまな電気機器への需要が増えてくるリチウムイオン蓄電池が、家庭用蓄電池にも採用されていると理解しておきましょう。

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蓄電池の寿命を表す単位とは?

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次に、蓄電池の寿命を表す単位について見ていきましょう。

蓄電池の寿命を表す単位は、「サイクル数」と「放電深度」で表現されることが多いです。

サイクル数と放電深度を理解することで、蓄電池の寿命の考え方をマスターすることができます。

①サイクル数

まず、サイクル数を見ていきましょう。

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1充電1放電することを1サイクルと言います。(下絵参照)

1 cycle

1充電1放電を1サイクルとしたときに、その充放電できる回数がサイクル数になります。

家庭用蓄電池では、「1日1サイクルや2サイクル」もしくは「生涯で4,000~12,000サイクル」のように寿命を表すことが多いです。

✅寿命の計算

①1日1サイクル、4,000サイクルの蓄電池⇒10.9年(4,000サイクル÷365日)

②1日2サイクル、12,000サイクルの蓄電池⇒16.4年(12,000サイクル÷(365日×2サイクル))

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つまり、1日に何回充放電ができて、長期でどれくらい充放電できるかを表すサイクル数が蓄電池自体の寿命を表しているということです。

蓄電池自体のサイクル数と1日の充放電回数がわかれば、おおよその蓄電池の寿命がわかります。

②放電深度

次に、放電深度を見ていきましょう。

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充放電できる電気容量のことを放電深度と言います。(下絵参照)

discharge depth

蓄電池は、年数が経つにつれて放電深度は小さくなっていきます。

つまり、実際に充放電できる電気容量が減っていくということです。

また、購入してすぐでも、実際に使える容量は10~20%小さく設計されております。

お客さん
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なんで、購入した直後でも実際に使える電気容量が小さくなっているの?

理由は、少し余裕を残しておくことで蓄電池の寿命を延ばす効果があるためです。

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蓄電池容量を満充電したり、完全に空になると蓄電池自体に負荷がかかって寿命が短くなるので、それを防ぐために少し余裕を見ているということになります。

✅放電深度の計算方法

・5kWh蓄電池で制限10%の場合 ⇒ 実際に充放電できるのは4.5kWh

・10kWh蓄電池で制限20%の場合 ⇒ 実際に充放電できるのは8.0kWh

放電深度の考え方は、蓄電池メーカーごとに異なります。

蓄電池を購入する場合は、サイクル数だけでなく放電深度についても理解しておきましょう。

蓄電池の寿命をできる限り延ばす方法

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次に、蓄電池の寿命を延ばす方法を見ていきましょう。

蓄電池の寿命は、サイクル数や放電深度で表されることはお伝えしましたが、あくまで目安の寿命になります。

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15年使えるものもあれば、使い方によっては10年未満で使い物にならないケースもあるということです。

蓄電池の寿命を延ばす上で、抑えておくべき使い方は2点あります。

✅抑えておくべき注意点

・適切な場所に設置されてあるか

・蓄電池の使い方は適切か

①適切な場所に設置されてあるか

1つ目が、適切な場所に設置されてあるかという点です。

設置する場所に対応している蓄電池を設置しているのかがポイントになります。

✅設置場所の確認ポイント

・塩害 ⇒ 海岸から何mなのか

・寒冷 ⇒ 冬場に何度くらいになるのか

屋内 ⇒ 蓄電池は屋外設置用か屋内設置なのか

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海岸から500m以内、冬場の気温が-10℃以下かどうかが蓄電池選びでは重要な要素になります。

設置場所に応じた適切な蓄電池を選ばないと、すぐ故障してしまうこともあるので注意が必要です。

他にも40℃以上の高温、95%以上の多湿、ほこりや塵が多い場所は、蓄電池を設置する環境としては不適切になります。

「塩害用」「寒冷用」「屋内用」の蓄電池を纏めた記事がありますので、気になる方は下記を覗いてみてください。

②蓄電池の使い方は適切か

2つ目が、蓄電池の使い方は適切かという点です。

蓄電池ごとに運転モードが設定されております。

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蓄電池は、定期的に充放電させておく方が長持ちします。

一般的には、下記になります。

✅蓄電池の運転モード

・売電優先モード:昼間に蓄電池から放電をして、太陽光発電の売電を優先

・環境優先モード昼間に太陽光発電の余剰分を蓄電し、夜間に蓄電池放電

・蓄電優先モード:災害時に備えて、蓄電池に充電優先

基本的なモード設定で使用すれば問題ありませんが、蓄電優先モードで平常時に使わないというのは経済的にも非効率になるため、あまりオススメしません。

蓄電池残容量の設定(例えば30%は常時残す)をして、平常時でも蓄電池を充放電させるようにしましょう。

蓄電池の寿命が長ければ儲かるのか?

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次に、蓄電池の寿命が長ければ経済的に儲かるのかどうかを見ていきましょう。

結論から言うと、およそ15年くらいあれば太陽光発電+蓄電池の購入費用は回収できて、その後はお得になります。

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2024年時点で販売されている主力の家庭用蓄電池の保証年数に対する経済効果を下記に纏めました。

蓄電池保証年数保証年数分の経済効果
Q.READY
(7.7kWh+V2H)
15年4,444,301円
パワーデポH(12.8kWh)15年1,748,558円
ニチコンT3(4.9kWh)15年1,461,497円
シャープ(9.5kWh)10年1,329,797円
オムロンマルチ(6.5kWh)15年1,798,494円
ネクストエナジー(9.8kWh)10年1,272,960円
スマートソーラー(11.5kWh)10年1,286,894円
ファーウェイ(5kWh)10年1,111,708円
エリーパワー(5.4kWh)10年1,054,816円
パワーデポⅣ(3.2kWh)10年911,398円
ニチコンHYB(12kWh)15年1,985,973円
アイビス4(4kWh)10年954,341円
村田製作所(2.3kWh)15年1,263,907円
エネレッツァ(5kWh)15年1,650,509円
ニチコン単機能(12kWh)15年1,969,261円
オムロン単機能(6.5kWh)15年1,542,723円
シャープ(6.5kWh)10年1,119,572円
パナソニック(5.6kWh)10年929,055円
ネクストエナジー(10.24kWh)10年1,185,802円
スマートスターL(9.8kWh)10年1,279,977円
デルタ電子(5.6kWh)10年1,059,737円
アイビス7(7.04kWh)15年2,023,207円

保証年数が15年の蓄電池は、経済効果(つまり節電+売電金額)が高く、長期で見ると買わないと損をするということです。

ただ、家庭用蓄電池はまだまだ高額商品であることは間違いありません。

購入する場合は、「各都道府県の蓄電池補助金」などを活用すれば更に経済効果を得られることになりますので、積極的に活用することをオススメします。

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寿命を迎えた後の蓄電池はどうすべきか

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次に、寿命を迎えた蓄電池はどうすべきか見ていきましょう。

結論としては、2つあります。

✅寿命を迎えた蓄電池はどうすべきか

・産業廃棄物として廃棄

・リサイクルとして利用(販売できる)

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蓄電池は寿命を迎えたとしても、資源として再利用できる可能性が高いです。

蓄電池は、一家に一台の時代がきて需要はかなり高まってくるからです。

実際に、蓄電池を積んだ電気自動車のリサイクル需要がかなり大きくなっております。

産業廃棄物として産廃業者に廃棄をしてもらったとしても、蓄電池の含まれている鉄やアルミ、コバルト等を取り出し、リサイクルする流れになります。

また、蓄電池の資源を再利用する業者も増えてくることが予想されるので寿命を迎えたとしても再利用できる可能性があることを覚えておきましょう。

蓄電池メーカー別の寿命

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それでは、各蓄電池メーカーごとの寿命を見ていきましょう。

下記5つの蓄電池ごとに「サイクル数」「保証年数」「蓄電残容量」を纏めました。

✅蓄電池の全種類一覧

① 全負荷タイプ ハイブリッド型蓄電池

停電時に、操作もせずに家全ての電化製品が使える

② 全負荷タイプ 単機能型蓄電池

⇒停電時に、操作する手間があるが家全ての電化製品が使える

③ 特定負荷タイプ ハイブリッド型蓄電池

⇒停電時に、操作はせずに一部の機器だけ使える

④ 特定負荷タイプ 単機能型蓄電池

停電時に、操作する手間があって一部の機器だけ使える

⑤ スタンドアロン蓄電池

⇒太陽光発電とは連携せず、電力会社から充電して一部の機器だけ使える

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サイクル数は、あくまで目安の数字で保証するものではないでご認識お願いします。

気になる蓄電池メーカーがある方は、メーカー名をクリックすれば製品ページに飛びます。

全負荷タイプ ハイブリッド型蓄電池

蓄電池メーカー蓄電容量サイクル数保証年数蓄電残容量
Qセルズ7.7kWh
9.7kWh
制限なし15年15年後
50%蓄電容量保証
ダイヤゼブラ電機7.04kWh12,00015年15年後
60%蓄電容量保証
ニチコン12.0kWh非公開 15年 15年後
60%蓄電容量保証
ネクストエナジー12.04kWh6,00010年10年後
60%蓄電容量保証
シャープ9.5kWh12,00010年
(有償15年)
10年後
60%蓄電容量保証
15年後
60%蓄電容量保証
(※15年保証の場合)
オムロン6.5kWh
9.8kWh
16.4kWh
11,000 15年
スマートソーラー 11.5kWh6,000 10年
(有償15年)
10年後
60%蓄電容量保証
デルタ電子5.6kWh6,000 10年
(有償15年)
ニチコン4.9kWh
7.4kWh
9.9kWh
14.9kWh
10,00015年
住友電気工業12.8kWh12,00015年15年後
60%蓄電容量保証

オススメは、「Qセルズ7.7kWh」と「ダイヤゼブラ電機7.04kWh」です。

サイクル数も長いですが、どちらも新しい蓄電池で性能も高いので人気のある蓄電池になります。

全負荷タイプ 単機能型蓄電池

蓄電池メーカー蓄電容量サイクル数保証年数蓄電残容量
テスラ13.5kWh非公開10年
スマートソーラー11.8kWh6,000 10年
(有償15年)
10年後60%蓄電容量保証
伊藤忠商事9.8kWh
13.16kWh
6,00010年

オススメは、「伊藤忠商事9.8kWh、13.16kWh」です。

13.16kW蓄電池は、2021年発売開始したもので他蓄電池にはない特典があります。

③特定負荷タイプ ハイブリッド型蓄電池

蓄電池メーカー蓄電容量サイクル数保証年数蓄電残容量
オムロン6.5kWh8,000 10年
(有償15年)
10年後60%蓄電容量保証
エリーパワー5.4kWh12,00010年10年後80.1%蓄電容量保証
田淵電機4.0kWh12,000 10年
(有償15年)
10年(15年)後60%蓄電容量保証
村田製作所2.3kWh
3.5kWh
10,000

14,000
15年
15年後60%蓄電容量保証
シャープ4.2kWh
6.5kWh
4.2kWh:
12,000
6.5kWh:
8,000
10年
(有償15年)
10年(15年)後60%蓄電容量保証
※屋内専用6.5kWh蓄電池は、
15年後50%蓄電容量保証
ファーウェイ5.0kWh12,00010年
(有償15年)
LOOOP4.0kWh12,00010年
(有償15年)
パナソニック3.5kWh
5.6kWh
非公開 10年
(有償15年)
10年(15年)後60%蓄電容量保証

オススメは、「エリーパワー5.4kWh」と「ファーウェイ5.0kWh」です。

イクル数や蓄電池寿命で最も優秀な蓄電池は、エリーパワー製になります。

外部の研究機関の厳しい品質試験に合格している唯一の蓄電池だからです。

ファーウェイ蓄電池は、2021年に販売開始したコスパと品質を兼ね備えた蓄電池になります。

特定負荷タイプ 単機能型蓄電池

蓄電池メーカー蓄電容量サイクル数保証年数蓄電残容量
オムロン4.2kWh
6.5kWh
9.8kWh
4.2kWh:
無制限
6.5kWh:
8,000
9.8kWh:
8,000
4.2kWh:
15年
6.5kWh:
10年
(有償15年)
9.8kWh:
10年
(有償15年)
15年後70%蓄電容量保証
(4.2kWh)
10年後60%蓄電容量保証
(6.5kWh,9.8kWh)
ニチコン4.1kWh
11.1kWh
12.0kWh
16.6kWh
非公開 4.1kWh:
10年
11.1kWh :
10年
12.0kWh :
10年
16.6kWh :
15年
15年後50%蓄電容量保証
(12.0kWh場合)
※それ以外記載なし
住友電気工業3.2kWh4,00010年
LOOOP2.4kWh6,00010年
(有償15年)
京セラ3.2kWh
5.0kWh
12.0kWh
非公開 3.2kWh :
10年
5.0kWh :
15年
12.0kWh :
15年

オススメは、「京セラ製5.0kWh」です。

他蓄電池とは異なり、クレイ型リチウムイオン蓄電池という寿命の長い材質の蓄電池だからです。

スタンドアロン蓄電池

蓄電池メーカー蓄電容量サイクル数保証年数蓄電残容量
エリーパワー2.5kWh12,000 10年
パナソニック3.5kWh非公開 10年
ニチコン2.0kWh 非公開 10年

オススメは、「エリーパワー2.5kWh」です。

こちらも、エリーパワー製蓄電池で外部機関の厳しい試験に合格した蓄電池で品質がかなり高くなっております。

まとめ-家庭用蓄電池 寿命

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今回は、蓄電池の寿命についてお伝えしました。

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家庭用蓄電池の寿命は、蓄電池によりますが10年~20年くらいになります。

また、蓄電池の寿命は「サイクル数」と「放電深度」で表されることが多いです。

✅蓄電池の寿命を延ばす上で抑えておくべき注意点

・適切な場所に設置されてあるか

・蓄電池の使い方は適切か

電気単価が上がってきており、2024年5月以降は国による補助も終わるためさらに電気代が上がるため、蓄電池を長く使えば使うほど経済的にお得であることも理解いただけたと思います。

日経新聞より抜粋

蓄電池は安い商品ではないですが、補助金を活用して適正価格で買えば経済的にお得な商品になってきました。

まずは、蓄電池の相場価格を下記サイトより無料で取得して検討を進めてみましょう。

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ベストな蓄電池を選んで、快適な生活を手に入れていきましょう。

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